文研ブログ

メディアの動き 2021年07月07日 (水)

#330 「『テラスハウス』ショック」 フジテレビの取り組み

メディア研究部(メディア動向) 村上圭子

 

 フジテレビ系列で放送し、Netflix、FODで配信が行われてきたリアリティー番組、『TERRACE HOUSE TOKYO 2019-2020(以下、『テラスハウス』)』に出演中だったプロレスラーの木村花さんが亡くなったことを踏まえ、私はこれまで、「放送研究と調査」に論考を書き、「文研ブログ」でも4回にわたり取り上げてきました。

 

「放送研究と調査」 「テラスハウス・ショック① ~リアリティショーの現在地~」
  https://www.nhk.or.jp/bunken/research/domestic/20201001_6.html

「文研ブログ」
*花さんが亡くなって3か月が過ぎて https://www.nhk.or.jp/bunken-blog/100/435552.html
*海外のリアリティー番組について https://www.nhk.or.jp/bunken-blog/2020/10/14/
*BPO委員会決定を受けて https://www.nhk.or.jp/bunken-blog/2021/04/08/
*イギリスOfcom放送コード見直し https://www.nhk.or.jp/bunken-blog/2021/05/21/

 

 今回は5回目のブログになります。フジテレビにはじめて直接取材を行うことができましたので、その内容を掲載します。私は当初フジテレビに対し、番組制作担当者も含めた対面による取材を行いたいと申し込みました。私自身、もともとディレクターだったこともあり、制作者としての様々な思いを直接伺いたい、伺う以上に対話をしながら、メディアに身を置く当事者としても一緒にこの問題を受け止め、SNS時代の放送事業者の責務や、視聴者・出演者・制作者の3者の関係性のあり方について考えたいと思っていたからです。今回、フジテレビ側からは、現在取り組みを開始しているSNS対策を中心に、書面での回答であれば対応いただけるとのことでした。番組制作者への対面による取材を断念したわけではありませんが、フジテレビが花さんの死のような痛ましい出来事を二度と繰り返さないよう、放送事業者としてSNSにどのように向き合い、番組制作者としてひぼう中傷にさらされることが増える出演者にどのようなケアをしようと考えているのか、その具体的な内容を伝えることは、多くのメディア事業者にとって、また社会にとっても役立つ点があると感じ、今回の取材を行いました。以下、かなり長くはなりますが、書面による私の質問とフジテレビの回答の全文を以下に掲載します。

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<質問①>
 BPO の放送人権委員会は 3 月、「制作者側の指示によって意思決定の自由を奪うような人権の侵害や、過剰な編集や演出による放送倫理上の問題はあるとは言えない」とし、同時に「放送を行う決定過程で出演者の精神的な健康状態に対する配慮に欠けていた点で放送倫理上の問題があった」との判断を公表しました。 以上の2点それぞれについての御社の受け止めを教えてください。

<回答①>
 1点目については、弊社が行った検証で、制作側が出演者に対して、その意思に反して、言動、感情表現、人間関係等について指示、強要をしたことは確認されませんでした。BPO 放送人権委員会は、その検証結果も踏まえて、ご判断されたものと考えております。 一方、2 点目については、SNS 上でのひぼう中傷への対策および出演者へのケアの体制について、昨今の SNSの広まりや影響の大きさに照らして、至らぬ点があったことを改めて認識しました。 弊社は、今回の委員会決定を真摯に受け止め、今後の放送・番組作りに生かしていく所存であり、後述の対応を始めております。

 

<質問②>
 御社は対応策として、総務局内に「コンテンツ・コンプライアンス室 」を新設し、同室内に SNS 対策部を設けられたと発表されました。BPO の公表資料では、御社は「これまでは誹謗中傷についても、自然に鎮静化するのを待つのが基本的な姿勢であった」とされています。対策部を設置する以前に 御社がSNS 対応に対してこのような姿勢をとっていた理由と、今回 、対策部を設置するに至った問題意識を教えてください。

<回答②>
 弊社は、これまでSNSに限らずネット世論に対しての危機管理対応について、積極的な対応手段を講じることには慎重な姿勢でした。インターネット掲示板などでの匿名のひぼう中傷についても、こちらから反論すれば、かえって火に油を注ぐことになりかねないとの認識もありました。こうしたことから、脅迫や 殺害予告など、危険性がある場合を除き、沈静化するのを待つという対応が中心でした。 しかし今回、『テラスハウス』の件を受けて、日々ものすごいスピードで進化変容していくSNSやネット のリスクに対して、会社として対処する専門部署が必要であると考え、全社を広くサポートする部門である総務局内に「コンテンツ・コンプライアンス室」と、その下部組織として「SNS対策部」を新たに組成しました。 SNS対策部は、フジテレビが放送・配信するコンテンツ制作部門をバックアップするとの理念の下、「ひぼう中傷は許さない」という強い姿勢を示すとともに、出演者本人や関係者に寄り添い、メンタルケアを積極的に行うことを基本方針として活動しています。

 

<質問③>
 SNS 対策部の具体的な業務の内容について教えてください。また、対策部を設けることによってどのような課題克服や効果を期待していますでしょうか。

<回答③>
 SNS対策部の主たる目的としては以下の3点になります。

1)SNS上のリスクについての注意点を明らかにして、出演者や関係者、コンテンツに関わる炎上等が 発生した際の対応方針や対応フローを盛りこんだSNSガイドラインを新たに作成しました。このガイドラインを社内で共有することで、リスクを避けながらSNSを積極的に活用できるよう後押しすることが最も重要な担務です。このガイドラインはSNS対策の基本として位置付けており、制作現場で幅広く活用されるためにWEB化も実施しました。今後についても風化させないために逐次アップデー トしていく予定です。

2)ネットやSNSでのトラブルの際に速やかに相談できる顧問弁護士、精神科医・臨床心理士などの専門家との連絡体制を構築し、出演者や番組制作担当者のメンタルケアを実施しています。

3)外部の専門会社に委託したSNS監視システムで、24時間365日、ネットやSNS上のネガティブ情報を検知・集約しています。異常を検知した場合には、初期消火を図るべくコンテンツ制作に関わる 全てのセクションと連携しながら、組織的に対応してゆく仕組みを構築、また突発的な事案への対応についても臨機応変に対応しています。 今回作成したガイドラインにより、今まで社内で見解が統一されていなかった「どういうことが起きたら 炎上なのか」「どういうことに気をつけてSNSで発信すべきか」「もし炎上した時はどうすれば良いか」等に ついて、具体的な考え方や対応の方向性を示しています。そして社員やスタッフが現場で使いやすいように、ガイドラインをスマートフォン等で見られる環境も整えました。今後も状況に応じて、このガイドラインを更新し、フジテレビのSNS対策を社内で共有していく予定です。

 

<質問④>
 番組制作の現場と切り離した部署としてリスク管理の対策部門を置くことにはメリットデメリットがあると思います。切り離す判断をした理由を教えてくださいますでしょうか。 それに付随する質問ですが、誹謗中傷や出演に関して様々な悩みを抱える当事者(出演者)は、関係の近い制作担当者には却って相談できない状況もあると推察されますが、現場を介さずに直接、対策部に相談するようなルートは設けられたでしょうか。また本件では、制作担当者、制作責任者、上層部との意思疎通が欠けていたことが指摘されましたが、部門を制作現場と別にすることは、コミュニケ―ション不全を起こさないとも限りません。どのような運営を心掛けていらっしゃいますでしょうか。

<回答④>
 SNS対策は、番組・放送関連だけでなく、全社的な観点での対策が必要と考えています。 今回SNS対策部を設立したことにより、リスク管理機能を全て移管した訳ではありません。たとえば番組出演者がSNS上のトラブルに巻き込まれた場合、まず対応すべきは番組制作担当者であり、その番組を所管する担当部局とSNS対策部が連携をとって対処する方針です。SNS対策部員は編成部や制作部門などと兼務する形で全社横断的に配置されており、社内のコミュニケーションツールで、常時、各部署の動向と、ソーシャルリスニングによるSNS・ネットの情報及びリスク 要因を共有しています。SNS対策部は、番組制作現場と緊密に連携しながら、さまざまな問題に迅速に 対応し、解決を目指す組織であり、現場から離れた部門であることのデメリットはありません。 SNS対策部員は、リスクを感知した時点で積極的に現場に働きかけ、出演者及び番組制作担当者の正確な状況把握、各部署との情報共有、弁護士やメンタルヘルスの専門家といった外部との連携、また場合によっては警察への相談等、番組制作の現場だけでは対応しづらい部分をバックアップしていきます。また、制作現場からSNS対策部に相談するルートとしては、当事者(出演者)や関係者が直接相談できる緊急連絡先を開設しており、前述のガイドラインWEB版で直接相談できるシステム構築も現在進めています。 SNS対策部の部員達が日々重視している事は各制作現場、制作担当者達への積極的な声がけ、コミュニケーションです。何気ない声がけの一言、地道な行動の積み重ねが、当事者や制作担当者が相談しやすい環境を醸成し、早期にリスクの芽を摘む事に繋がると考え、コミュニケーション不全を起こさない新たな運営を実現してまいります。

 

<質問⑤>
 BPOの委員会報告では、リアリティー番組が、「出演者自身がひぼう中傷によって精神的負担を負うリスクがフィクションの場合よりも格段に高く」、「出演者がしばしば未熟で経験不足な若者」であり、「状況を設定し、さらに出演者を選んで制作・放送しているのが放送局」であることから、局には「出演者の身体的・精神的な健康状態に特に配慮をすることが求められる」としています。御社はこの指摘をどのように受け止めましたでしょうか。 また、この指摘はリアリティー番組にのみ特化したものではなく、SNS や配信において特に若い世代を中心に誰もが容易に発信ができる時代に、こうした人達を取り込みながら番組を制作することが増えていく中での、 放送局の社会的責任に関する指摘に通じる点があると思います。出演者のケアという観点で、どのような対策を考えていらっしゃいますでしょうか。

<回答⑤>
 BPO放送人権委員会のご指摘を重く受けとめております。今後は、出演者や関係者がSNS上でひぼう中傷を受けた際、積極的な情報収集の上、出演者及び所属事務所など関係者の理解を得ながら、必要に応じて顧問弁護士、警察等と逐次相談し、内容によっては投稿者に警告文を送付したり、発信者情報開示請求などの法的措置を取ったりすることで、ひぼう中傷を許さない強い姿勢で臨みます。このように、出演者の周囲の人間が積極的に対策を講じることは、ひぼう中傷の抑止だけでなく、悩んでいる人 へのケアの観点からも重要であると考えています。一方で臨床心理士や精神科医などのメンタルケアの専門家とも、すでにアドバイザリー契約を結んでおり、出演者や関係者がいつでも気軽に相談できる体制を整え、番組制作現場において「守られている」という安心感が得られるような環境を整備していきたいと考えています。また出演者のSNSについてリスクが懸念されるような番組を制作する際には、SNS対策部が番組企画段階からコミットし、リスクを可視化するチェックリストを作成し、制作準備段階、制作中、放送、放送後など、フェーズ毎に、具体的な対応を図り、制作現場をバックアップすることを検討しています。 出演者ケアで最も重視すべきは、番組制作担当者、放送関係者1人1人の意識と地道な行動です。制作者は、出演したコンテンツが放送、配信されることの影響の大きさや怖さ、ともすれば人生が一変する可能性もあることを、出演者に十分理解してもらうとともに、出演時だけの一時的な付き合いだけで はなく、より長期的な影響を考慮し、出演者に寄り添う覚悟で向き合うことが重要と考えます。

 

<質問⑥>
 御社は『テラスハウス』の今後の方針を示されていません。インターネット上では、これまで制作されたものについてユーザーが視聴できる状況にあり、制作の継続を期待する声もあります。『テラスハウス』やリアリティー番組の今後についてどのようにお考えになっていらっしゃいますか。

<回答⑥>
 リアリティー番組およびそれに類する番組を今後制作するかどうかについては、視聴者ニーズを満たす価値ある企画が成立するかどうか、また番組出演に伴うSNS への対応や出演者へのケアについて十全な体制が確保できるか等を、総合的に検討した上で、判断したいと考えております。

 

<質問⑦>
 リアリティー番組には様々な課題もありますが、今日的なコンテンツとしての伸びしろも大きく、放送番組のみならずOTTサービスにおいても数多くのコンテンツが存在しています。日本では欧米のような内容ではなく、 独自のスタイルを御社がリードする形で創り出してきたと思います。今後、コンテンツ文化の育成、特にテレビ離れをしている若年層向けのコンテンツ文化という観点で、若者達の自己実現を支援したり、葛藤や悩みに寄り添ったりしながらそれを多くの人が共感しながら楽しめる良質なコンテンツとして提供していくことは、これまで以上に放送局に求められている役割であり、そこでの御社のリーダーシップを期待したいです。こうした観点から、今後に向けた抱負や意気込みがあれば教えていただけますでしょうか。

<回答⑦>
 リアリティー番組というジャンルに限らず、現代に生きる若者の生き方、夢や希望、悩み、葛藤、挫折、恋愛観などを描き、若年層を中心に幅広い共感を得る番組を制作することは、これからもテレビが時代を映す鏡として、多くの人に支持されてゆくためにも重要なことであると考えております。そのような良質なコンテンツを生み出すために、これからも柔軟な発想で、時代のニーズに応える番組企画の実現を目指して参ります。 一方、そのような番組において、若い世代の感覚にリアルに訴えかける番組であるほど、SNS 上で大きな反応を呼び起こし得ることを認識する必要があると考えます。そうした影響を十分に考慮して、必要な対策を着実に実施し、また継続的に検証と改善を図りながら、価値あるコンテンツの実現を目指して参ります。

 

<質問⑧>
 亡くなった花さんの母、木村響子氏が BPO の結論を受け、「フジテレビにはひぼう中傷対策をするだけでなく、出演者をコマの一つではなく、ひとりの人間として大切に扱ってほしい」と話されています。番組制作を担うプロフェッショナルとして、この言葉をどのように受け止めていらっしゃいますか。

<回答⑧>
 弊社は、日頃より番組の出演者の方々とはしっかりとしたコミュニケーションを心掛けて制作にあたっております。しかし、BPO 放送人権委員会の決定では、「出演者の精神的な健康状態に対する配慮に欠けていた」との見解が示され、本件においては、私たちのケアの在り方、健康状態についての認識について、至らぬ点があったとの指摘を重く受け止めております。今後は、SNS 上のひぼう中傷の行為そのものへの対応と同時に、ひぼう中傷のターゲットとなった出演者へのケアを含めた対策を強化し、十全な体制のもとに番組制作に臨みたいと考えております。

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 フジテレビがSNS対策部を設けたことは、4月末の社長会見(書面)で伝えられていましたが、今回、かなり詳細な内容を伺うことができたと思います。私は4回目のブログで、イギリスの放送・通信分野の独立規制機関であるOfcomが、リアリティー番組の課題とSNSによるひぼう中傷の増大を受けて放送コードを見直したということを紹介しましたが、フジテレビの今回の対策の多くは、この改訂コードの内容に通じる意欲的な取り組みだと感じました。単なるSNSの炎上などの問題に向き合う社内の取り決めに留まらず、弁護士やメンタルヘルスの専門家とも連携して出演者に対するケアを具体的に示していること、出演者が直接の制作スタッフに悩みを伝えられない状況も想定して緊急の相談ルートを設けていることなども重要だと感じました。更に言えば、このような取り組みをイギリスのような制度によるものではなく、事業者の自主的な取り組みとして実施するということに大きな意味があると思います。このことは多くのメディア、放送局に留まらずコンテンツやSNSに関わる事業者にも参考になる内容ではないでしょうか。こうした対策の枠組みが実効性を持って機能していくのかどうか、問われるのはまさにこれからです。出演者が安心して参加することができ、視聴者も良識を持って関わることができ、現場にも過度な萎縮も招かずに番組制作ができる、そんな新たなメディア空間が紡ぎだされていくことを期待しています。

 私は最後の質問で、花さんの母、木村響子氏の言葉、「出演者をコマの一つではなく、ひとりの人間として大切に扱ってほしい」という言葉をどう受け止めているのかを聞きました。それに対してフジテレビからは、「本件においては、私たちのケアの在り方、健康状態についての認識について、至らぬ点があったとの指摘を重く受け止めております」との回答をいただきました。また、今後の出演者との向き合いについて、フジテレビは回答⑤で、「ともすれば人生が一変する可能性もあることを、出演者に十分理解してもらうとともに、出演時だけの一時的な付き合いだけではなく、より長期的な影響を考慮し、出演者に寄り添う覚悟で向き合うことが重要」としています。これまでは一時的な付き合いであったかもしれない自らの姿勢を反省し、今後はきちんと寄り添う覚悟をしていくという決意を表明したとも受け取れるこのコメントは、フジテレビのみならず、プロフェッショナルメディアとして番組制作に関わる皆が心に刻んでいく必要があると思います。

 ただ同時に、制作する側と出演する側、加えて視聴する側の三者の垣根があいまいとなり、ある意味フラットな関係性でコンテンツが生み出されていく混沌とした状況こそが今日的なメディア環境であり、そこにこそ困難さと同時に可能性が秘められているのではないかと私は考えています。こうした環境においては、制作する側がこれまでのルールを出演する側に杓子定規に押し付けることが時代に合わなくなってきていること、制作する側の意図でSNSを活用・コントロールしようとしてもそう簡単にはできないこと、これらを踏まえて、制作する側自らが垣根を下げて出演者や視聴者と謙虚に向き合い、時に課題を共有したり、自らの悩みを投げかけたりすることが、信頼関係の構築には欠かせないと思います。出演者や視聴者とこうした関係性を構築しながら、単なるCGM(ユーザーや消費者が作り出すコンテンツやメディア)とは違う三者融合のコンテンツ文化を創造していくことが、これからのプロフェッショナルメディアには求められているのではないかというのが、私の個人的な見解です。フジテレビには、毅然とした覚悟だけでなく、こうした時代の変化を見極める柔軟さを期待しています。

 これまでこのテーマを1年にわたり考えていますが、時々、なぜ村上さんは木村花さんの母である響子氏や花さんの関係者に取材しないのかと問われることがあります。もちろん避けているわけではありませんし、じかに接して取材をしていなくても、響子氏や関係者の痛みや苦しみには決して鈍感にはならないよう心しているつもりです。ただ、多くの一般メディアが響子氏を取材し続ける中、メディア研究に携わる私の役割は、フジテレビを始めとする制作する側の組織の風穴を開け、その言葉を社会に届け、今後のメディアのあり方を共に考えることではないかと思っています。もちろん、同じメディアに属する者として、制作する側を擁護する立場に回らないよう注意しながら、今後もこうした取材を積み重ねていきたいと思っています。