猫清(ねこせい)

2019年5月6日

作:高橋克彦

(2017年8月26日放送のアンコール)

おこうは、北町奉行所の筆頭与力・仙波一之進の妻。江戸で起こる難事件の際、おこうが気がついた事で解決につながることがたびたびあり、舅の仙波左門からも大き な信頼を寄せられている。
18匹の猫を飼っていた浮世絵の彫師・清吉が自殺し、おこうが残された猫を引き取とったことから、その直前に起きていた殺人事件の謎を解いていく。犯人と疑われた人気歌舞伎役者と死んだ清吉との意外な関係も明らかになる。

語り:根岸昌史

「灰色のエルミー」

2019年5月13日

作:大崎 梢

人材派遣会社社員の永島栄一(32歳)はある日、高校時代の同級生でフリージャーナリストの佐田美鈴に頼まれ、飼い猫「エルミー」を預かる。ところが、預かって3日目以降、美鈴と連絡が取れなくなった。美鈴はスクープ記事の取材の帰りに不可解な交通事故に遭い、大けがを負っていたのだ。美鈴の家にエルミーがいないことを周囲は心配するが、栄一は美鈴からなぜか、「猫を預かったことは誰にも言わないで」と口止めされていた…。

語り:後藤康之

赤西蠣太(あかにしかきた)

2019年5月20日

作:志賀直哉

(2018年2月3日放送のアンコール)

仙台藩の、いわゆる「伊達騒動」を背景にした短編。
伊達兵部の江戸屋敷に間者として潜入していた赤西蠣太(かきた)。怪しまれずに密書を持って国元に戻るために一計を案ずる。醜男の自分が美しい腰元、小江(さざえ)に付文をして面目を失い、夜逃げするのだ。しかし事態は思わぬ展開に・・・。

語り:山田敦子

「幸せな人」

2019年5月27日

作:野坂律子

経営する会社の存続を揺るがす不祥事に加え、突然の母の脳梗塞による言語障害。仕事でも私生活でもトラブル続きの横田幸大(よこた・こうだい)。
人生50年を過ぎ、父親から引き継いだ食品メーカーの社長の椅子に座った。これまで特に不自由もなく人生を謳歌した幸大が初めて迎える試練だった。病気のため話すことができなくなった母・夏子はなぜか筆談を拒み続けていた。そんな中、夏子宛てに全文ひらがなで書かれた、ある奇妙な手紙が届く。手紙の送り主から母の過去を探り始めた幸大。
想像すらしなかった母の過去…。そして幸大の名に込められた本当の意味を知る。母親の真実を始めて知った息子は、どん底から再び前向きに人生を歩み始める。母と息子の交流を描いたハートウォーミングなストーリー。

語り:松岡孝行