「赤西蠣太」

2018年2月3日

作:志賀 直哉

仙台藩の、いわゆる「伊達騒動」を背景にした短編。
伊達兵部の江戸屋敷に間者として潜入していた赤西蠣太(かきた)。怪しまれずに密書を持って国元に戻るために一計を案ずる。醜男の自分が美しい腰元、小江(さざえ)に付文をして面目を失い、夜逃げするのだ。しかし事態は思わぬ展開に・・・。

休止

2018年2月10日

「夜の雪 ほか」

2018年2月17日

作:藤沢 周平

2016年10月15日放送のアンコール。

 『江戸おんな絵姿十二景』から「夜の雪」「うぐいす」「おぼろ月」の3篇を。
「夜の雪」…病気の母を抱えるおしづに持ち込まれた縁談は、歳の離れた男からのものだった。おしづは「ひとかどの商人になったら必ず逢いに来る」と言った新蔵のことばを思い出していた…。
「うぐいす」…自分の過失から子供を亡くしたおすぎは、夫からの許しを得たことで、再び「おしゃべりな自分」を取り戻していく。
「おぼろ月」…親の決めた縁談に心揺れるおさとは、偶然出会った男と水茶屋に立ち寄った。そして、このことを親に告げたら驚くに違いないと思いながらも、少し得意な気持ちになりつつ月夜の家路をたどる。

語り:石澤典夫

「かたつむり注意報」

2018年2月24日

作:恩田 陸

2015年11月7日放送のアンコール。

旅人の「私」は、心酔する作家、シン・レイの伝記を書くため臨終の町を訪れている。夜、店でワインを飲んでいると、主人が「かたつむり注意報が出た」と言う。隣席の女性の話では、年に何回か注意報が出され、本当にかたつむりが出るのは数年に一度。彼らは巨大な体を持ち、大挙してやってくるらしい。
 その昔、大空襲に見舞われ町が炎に包まれた時、かたつむりは自分の身体で礼拝堂や学校をすっぽりと覆い、町を守り抜いたという。シン・レイの最期の作品『満ちてくる風景』とは何なのか。かたつむりは出現するのか。奇妙で幻想的な世界が繰り広げられる。