「双子の星」

2018年8月6日

作:宮沢賢治

2014年2月22日放送のアンコール。

天の川の西の岸に輝く小さな二つの星、それがチュンセとポウセ、双子のお星さま。ちいさなお宮にすわって、一晩中、星めぐりの歌にあわせて銀笛を吹くのが、二人の仕事だ。
あるとき、夜が明けてお日様も出たので、二人はおでかけすることに。
そこで二人は大烏と(さそり)に出会う。大烏と蠍は泉の水を飲むために来たのだが、けんかをはじめてしまい、二人はけんかに巻き込まれる。二人は、無事にお宮に帰ることができるのか・・・・。
心温まるお星さまの物語。

語り:村上由利子

「夜半亭有情」

2018年8月13日

作:葉室 麟

夜半亭とは江戸時代の俳諧の一派で、三代続いた。蕪村は二世。
この作品は、与謝蕪村の隠された恋の話。高齢で妻子もいる蕪村だが、若き「小糸」に心を寄せていた。
同じころ、蕪村の家を覗きにくる一人の男がいた。その男の顔は、小糸に似ており、小糸の縁者ではないかと蕪村は推測する。しかし、男は蕪村が若いころに恋の炎を燃やした相手・美和との間にできた息子だった。
息子に会うことで、自身も忘れていた恋の記憶がよみがえり、幸薄い息子の生き方が自身の人生と重なる。

語り:塩田慎二

「鼠小僧次郎吉」

2018年8月20日

作:芥川龍之介

2015年2月21日放送のアンコール。

江戸汐留の船宿で遊び人風のふたりの男が久々の再開を祝して盃を交わしている。
長く江戸を離れていた「親分」と呼ばれる男が、旅の思い出話に、甲州への道中で同行同宿となったコソ泥を捕まえた話を語り始めた。
旅籠宿の番頭たちに引き渡したところ、この胡麻の蠅が宿の者たちを相手に啖呵をきり、街道筋で最近起こった数々の凶悪事件は自らの仕業と自慢げに吹聴する。宿の者が「さては鼠小僧次郎吉か」と声をかけると、コソ泥はさらに調子に乗って鼠小僧になりきり嘘八百の自慢話。業を煮やした「親分」が「鼠小僧などと言って悪事の数々を自分の手柄の様に言い立てていると磔にされる。」と忠告する。途端にコソ泥はしゅんとなり「女房に逃げられた小間物屋で、今日が初犯。」と白状し、宿の者たちからひどく殴られる羽目に…。

語り:山田重光

「孫係」

2018年8月27日

作:西 加奈子

小学6年生の私は、祖父と期間限定で同居することになった。長野で暮らす祖父に都内での用事が続くからと、ママが半ば強引に我が家に呼び寄せたのだ。
家の中でもきちんとした服を着て、どしゃぶりの雨の中でも肩をぬらさずに傘を差せる素敵なおじいちゃま。同居は嬉しくなくは無いのだが、喜ぶママをのぞいて、私もパパも愛犬のラブも、どこかぎこちない日々を送っていた。
そんなある日、ハプニングに見舞われておじいちゃまと秘密の会合を持つことに。そこで知った意外な真実とは・・・?

語り:守本奈実