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スポーツ
2017年08月08日

BS1スペシャル「ル・マンにかける夢~最高峰レースに集う人々~」~by高間

ル・マンという自動車レースといえば、その名前は誰でも一度くらいは耳にしたことがあるでしょう。24時間ずっと走り続けるレースだ」ということはご存知の方も多いかと思います。F1モナコインディ500(今年は佐藤琢磨選手の優勝で盛り上がりました!)に並ぶ、世界三大自動車レースのひとつです。

6月下旬、夏至の頃に開かれ、去年も今年もトヨタポルシェ熾烈しれつな戦いが話題になりました。
でも、次のようなことまで知っている人は意外に少数派のはず。

1つめ、ル・マンに出場するレースカーは4つのカテゴリーに分けられており、それぞれのカテゴリーでは能力がまったく違うこと。

2つめ、レースの裏方では1000人を越えるボランティアが支えていること。

3つめ、現在トップカテゴリー参戦しているのは、たった2社あること。
leman_3.jpg実は番組を担当するまで、私自身は知りませんでした。特に1つめの、ル・マンに複数のカテゴリークラスがあり、それが同じ土俵で戦っていると聞いたときには、随分と不思議なレースだと思いました。能力が違う以上、別々に分けてレースをするのが普通でしょう。

たとえば、F1の世界では、F2があり、さらに以前はF3000というカテゴリーがあり、当然のようにレースは別々に開かれています

インディ500でも、参加マシンの能力がほぼ同じという点がレースの醍醐味を生み出しています。2位を走行していた佐藤選手がたった一回の追い抜きチャンスに賭け、敗れた2012年、そして掴み取った今年のレース展開は、実力じつりょく伯仲はくちゅうゆえのドラマだと感じます。

leman_2.jpgその点、ル・マンは正反対です。60台の参加マシンのうち、トップカテゴリーはわずか5台だけです。残り55台は、実力的に劣るとされる別カテゴリーのマシンなのです。遅い車が混じっているため、先頭集団は周回遅れの車を数え切れないほど追い抜く必要があります。ときに団子状態の「渋滞」巻き込まれます。「ル・マンは障害物競走」と言われるのも、そのためです。

そんな風変わりなレースには、どんな魅力があるのでしょうか。『ル・マンにかける夢~最高峰レースに集う人々~』は、その疑問を2017年のレースを軸に探っていくものです。悲願の初優勝を狙うトヨタはレース前、「今年は絶対優勝します」と宣言して臨みました。去年、トップを快走していたマシンが残り3分でストップした悲劇をバネにしての雪辱戦でした。対するポルシェは3連覇がかかっていました。しかもレース後には、ル・マン撤退を発表しています。もしかしたら、ポルシェ最後のレースなるかもしれません。
leman_4.jpg両者の戦い、そして、この最高峰レースにさまざまな形で夢を追う人々の姿をご覧ください。


★放送予定→番組情報はこちら
BS1スペシャル「ル・マンにかける夢~最高峰レースに集う人々~」
【BS1】8月12日(午後7:00~8:49(途中ニュース中断あり)

高間  大介(たかま だいすけ)

【コラム執筆者】
高間 大介(たかま だいすけ)

NHKエンタープライズ番組開発・エグゼクティブ・プロデューサー。昭和59年NHK入局。平成29年NEP転籍。「ためしてガッテン」開発のほか、NHKスペシャル「地球大進化」「恐竜vsほ乳類」「女と男」「人体ミクロの大冒険」など、主に科学分野の番組を担当。