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スポーツ
2015年05月22日

ヒトとクルマの"鬼ごっこ"!? 33か国35会場で7万人が同時に走る!? Wings for Life World Runを特集 ~「ラン×スマ」~ BY 原 哲三

150522_run_01.jpgマラソン大会といえば、42.195km先のフィニッシュ(フルマラソンの場合)を目指して走ることを、皆さんご存じかと思います。
しかし、今回「ラン×スマ」でご紹介する「Wings for Life World Run」は、ちょっと変わった大会です。
33か国35会場7万人のランナーが世界同時にスタート。
しかも、その特徴は“フィニッシュがない!”ということ。

150522_run_02.jpgランナーがスタートしてから30分後に、キャッチャーカーと呼ばれる車がコースを走り始め、徐々にスピードを上げ、ランナーを追っかけていきます。ランナーは、この車に追い抜かれた時点でレース終了、その距離を競うというのがルールで、いわば、ヒトとクルマの“鬼ごっこ”なんです。
ちなみに去年、第1回大会の優勝者は78.58kmを走ったそうです。

日本では初開催となるこの大会が、5月3日、滋賀県高島市で開かれました。
ヨーロッパ、アフリカ、アジア、アメリカなどの各会場に100kmのコースを設定。大会本部があるオーストリアのスタート、午後1時に合わせ、世界同時にスタートするため、日本は午後8時がスタート時刻となりました。
夜のレースということで、番組スタッフが、2週間前にコースを下見。昼間ののどかな田園風景と琵琶湖のほとりをめぐるコースは、夜、真っ暗闇です。コースの半分近くは街灯のない農道カエルの大合唱だけが聞こえるという状況でした。ランナーはひたすら走り続けるしかないのです。

150522_run_03.jpg番組からは、お笑い芸人の宇野けんたろうさんが参加、フルマラソンのベストタイムが2時間35分23秒という芸能界屈指の俊足ランナー。さらに100kmウルトラマラソンの世界記録保持者砂田貴裕さんにも宇野さんのアドバイザーとして出演してもらいました。
砂田さんは去年の第1回大会で53.28kmを走り、世界49位という成績を残しています。宇野さんは、フルマラソンに関しては十分経験がありますが、42.195kmを越える距離を走ったことがないということで、やや緊張気味

150522_run_04.jpg「ラン×スマ」は、各地の大会を、市民ランナーの目線で、順位などは競わず、楽しんで走る内容のものが多いのですが、今回、宇野さんには、世界のランナーと競うなかで、あわよくば、日本会場での優勝、という本気モードで臨んでもらいました。そこで問題が…。
番組では、常にランナーと一緒にカメラマンがカメラを持って走っています。いずれも健脚を誇るランニングカメラマンであり、彼らが撮影した映像がないと番組は成り立ちません。
しかし、宇野さんクラスのランナーのスピードになると、さすがのランニングカメラマンでも、ずっとは追いかけられません。そこで、今回は、大会事務局に許可をもらい、中継番組などと同じように、バイクに乗って並走をすることにしました。これで一安心。
150522_run_05.jpg宇野さんは、トップグループを走る力を持ったランナーであり、先導車やトップ集団を撮影する中継車のあとを走っていくことも予想されます。しかも、スタート会場にあるモニター画面には、レースが生中継されるので、どんな映像が映し出されるのか、期待は膨らみました。

大会当日、日本会場では、1983人のランナーが午後8時にスタート。宇野さんも砂田さんも上位を走っていましたが、トップになることはなく、やや遅れた宇野さんの姿は、中継映像では確認できない状況になりました。
150522_run_06.jpgその間、スタート会場のモニターでは、世界各地のトップランナーの様子が走行距離とともに次々と紹介され、日本のトップとの差がアナウンスされると、会場が割れんばかりの歓声に包まれ、私もその醍醐味とスリリングな展開に興奮していました。
しかし、その裏で、日本会場のレースでは、とんでもないことが起こっていました。意外な結末が宇野さんを待っていたのです。これ以上は、言えません。
どうぞ、番組でその結末をご覧ください。

★放送予定
「ラン×スマ」特集 Wings for Life World Run
5月23日(土)午後6:00 前編 宇野けんたろう 琵琶湖で旅ラン!
5月30日(土)午後6:00 後編 ウノケン まさかの結末に号泣!
 

原 哲三(はら てつぞう)

【コラム執筆者】
原 哲三(はら てつぞう)

NHKグローバルメディアサービス所属。フリーディレクターとして紀行番組、ヒューマンドキュメンタリーなどを制作。NHKでは「サイエンスアイ」「知る楽」「BSディベート」などの制作に携わり、現在「ラン×スマ」の制作デスクを担当。