BSトピックス スペシャルコラム
ドキュメンタリー
2016年12月13日

ブレイクダンスが熱い!今、世界の頂点に日本人が立っている!~ BY 石飛篤史&馬場友佳里

今回の番組は、毎年秋、ドイツで行われるブレイクダンスの世界大会「バトル・オブ・ザ・イヤー」に挑む2つの日本チームを取材しました。2連覇を狙う川崎の「ザ・フローリアーズ」石飛D担当、そして日本予選で出場権を勝ち取った京都の「ボディ・カーニバル」馬場D担当、キャラクターがまったく違うチームを3ヶ月にわたって追いかけました。番組では紹介できなかった・・・少しマニアックなブレイクダンスの楽しむ方法をお伝えします!

①歴史を知れば2倍楽しい?!by 石飛

ブレイクダンスは1970年代、ニューヨークのサウス・ブロンクスでギャング同士の抗争をダンスバトルで解決したことから始まったと言われています。日本にブレイクダンスが入ってきたのは1980年代のこと。そのきっかけは映画「フラッシュダンス」なんです!映画の中で、ストリートでブレイクダンスを踊るたった数秒間のシーンを見た日本の若者たちが、そのダンスに衝撃を受け、一気に広まったのだそう。しかし踊る場所がなかった当時、若者たちは段ボールを路上に敷いて技の練習に励んだそうです。そんな時代を経て、今、日本のブレイクダンスシーンは「成熟期」を迎えています。番組に出てくるダンサーも世界の猛者たちばかりです。

 
②ブレイクダンスのスタイル by 馬場

ブレイクダンスにも色々なジャンルの技があります。よく知られているのがパワームーブと呼ばれる回転系の技。しかしそれだけでなく、身体を静止させる「フリーズ」フットワーク立ち踊り・・・など、ジャンルは細分化されています。そして、各ジャンルのスペシャリストもいれば、オールラウンドに全てが得意なダンサーもいる。更に、ストリートの不良カルチャーを大事にした王道スタイルを極めるダンサーもいれば、オリジナルの解釈でよりエンターテイメント性を追求するダンサーもいる。全員が千差万別なんです。大会を見ながら、どのようなタイプのダンサーなのかを想像するのも楽しみの一つです。

 
③ボディ・ランゲージ By馬場

 チーム戦のバトルでは、踊っていないダンサーにも注視してみてください。彼らがジェスチャーをしていることに気がつくはずです。ブレイクダンスのバトルは、基本的に接触厳禁。その代わりにジェスチャーで味方には応援を、敵にはヤジを送るのです。例えば、両肘下を重ねて上下に動かすジェスチャー、これは「パクり」を意味します。他のダンサーのオリジナル技を真似したときに出されてしまいます。また、敵側にピースサインを送るジェスチャー、これは「2回目」という意味。ブレイクダンスは同じ大会で同じ技を2回以上使うことはあまりよくないんですね。実はこのようなジェスチャーの応酬も大事な評価ポイントなんです。チームワークやブレイクダンスの歴史を理解しているかをアピールするのだそう。ただしやり過ぎは禁物…?

 
石飛Dの感動ポイント
現場では、ダンサーの方のパフォーマンスに魅せられ、スゴ技の数々にただただ圧倒されました。しかし、本当に驚かされたのは編集に入ってからでした。編集でスロー再生したときに、現場ではわからなかった細かな動きや、技が発見できたり・・・。彼らが、インタビューで話していたことが、編集で改めて理解出来るということがたくさんありました。番組では、ダンサーたちの世界観が少しでも伝わればと、スロー再生も使っています。彼らが作り出す驚愕の世界をお楽しみください。

馬場Dの感動ポイント
バトル・オブ・ザ・イヤーに出場するために、ダンサーたちは半年近くチーム練習に費やします。個人練習、プライベートの時間を削り、なぜダンサーたちはチーム戦に懸けるのか?あるダンサーの言葉です。「バトル中、全員の意思疎通がとれて、身体が勝手に動く、そんな化学反応が生まれる瞬間がある。デカい舞台になればなるほど、懸けてれば懸けてるほど。それだけで半年間一緒にやってきた価値がある。」それは一瞬かもしれませんが、チームだからこそ生まれる最高のムーブ。番組で感じ取ってもらえると嬉しいです。

「王座は渡さない!」NHKの番組で、ブレイクダンス
世界大会に望むダンサーたちを正面から取り上げる
初めてのダンス・ドキュメンタリー番組です。
是非ごらんください!


放送予定
BS1スペシャル「王座は渡さない! 超絶!!ブレイクダンス世界頂上決戦」
[BS1]12月24日()夜7:00~7:50

石飛篤史/馬場友佳里

【コラム執筆者】
石飛篤史/馬場友佳里

■石飛篤史/1976年大阪生まれ2006年ドキュメンタリージャパン入社「同じ屋根の下」「熱中時間」「課外授業 ようこそ先輩」「ザ・データマン」などの番組を担当。取材中にブレイクダンスに挑戦するも、すぐ断念。20年前なら確実のブレイクダンサーになれたと豪語する40歳。■馬場友佳里/1987年香川生まれ2009年ドキュメンタリージャパン入社 民放BSのバスで世界を巡る紀行番組を手がける。NHKでは「英雄たちの選択」を番組担当。追いかけていたチームの奮闘に、涙こらえられず。勝負に身を捧げるダンサーたちの姿に心を動かされた、踊れない29歳。