BSトピックス スペシャルコラム
番組知っ得情報
2014年12月20日

■番組知っ得情報■「壇蜜 ネパール 死とエロスの旅」 by 河瀬大作

141230_danmitu1.jpg壇蜜さん、34歳。妖艶な色気と豊かな知性で女性からの人気も高い女優・グラビアモデルです。彼女は20代半ばで親しい人の死に遭遇し、死について思いをめぐらせ始めました。
「人は死んだらどうなるのだろう?」「身近な人の死を、どうしたら受け入られるのだろう?」。
彼女は言います。「人の死も、自分が追求するエロスも、みんな伏せたがる。自分はそのタブーに触れたい」。
――壇蜜さんが、日本とは異なる死とエロスの意味を知る旅に出ました。番組プロデューサー河瀬からの“知っ得情報”をお届けします。

 

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141230_danmitu2.jpg11日間に及ぶネパールへの旅。
壇蜜さんは、毎日、心に浮かんだ事を書きつづりました。


2014/11/13 晴れ
水牛は街中の小屋で肉となり、骨と身を外されていた。あぜんとながめていたら、小屋の中の女性と青年がクスクスと笑う。(中略) 捨てられた骨の山にはまだあかいみがついており、それをついばもうと痩せたカラスのような鳥やニワトリ、鳩などが群がっていた。鳥は肉を食べる。その昔菜っ葉をあげて食べてくれたのは営業だったのかもしれない。



141230_danmitu3.jpg壇蜜さんが降り立ったカトマンズは、まさにカオスそのもの。
街中で、水牛が解体され、肉になる。河のほとりでは人間の躯(むくろ)が焼かれ、その灰が流されている。妖しい光を放つ世界最大級のエロティックな“歓喜仏”。

むき出しの「死」、そして「エロス」の世界に迷い込んだ彼女は、それをむしろ楽しんでいるかのように見えました。
23歳の時、就職活動はひとつも実らず、大学卒業後、さまざまな職を転々とした。失意の最中、今度は大切な人を亡くし、それがきっかけで遺体修復士を志す。だからかもしれないが、「死」に強い関心があるのだといいます。

今回の旅、彼女は自ら文章を書くといいだしました。きっと安易に物事を決めつける事を良しとしない生真面目さで、カオスと向き合い、そこから意味を紡ごうとするには、文章へと昇華することが必要だったのかもしれません。

141230_danmitu4.jpg無数の鳩で埋め尽くされた寺院を見て、「カトマンズはハトマンズ」だといい、世界遺産の白い寺院を見て、「巨大なババロアのような」と表現するユーモアも忘れない、その軽妙にして繊細な文章も、今回の番組の見どころの一つ。

年の瀬、壇蜜さんとともに、神々の住む迷宮、ネパールへと旅にでませんか?


★放送予定
「壇蜜 ネパール 死とエロスの旅」
BSプレミアム 12月29日(月)午後9:00~10:30

 

河瀬大作

【コラム執筆者】
河瀬大作

1993(平成5)年入局 NHKエデュケーショナル プロデューサー。「はに丸ジャーナル」、「おやすみ日本 眠いいね!」、「世界入りにくい居酒屋」などを担当。

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