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番組知っ得情報
2014年10月07日

■番組知っ得情報■奇跡のレッスン 世界の最強コーチと子どもたち ―フットサル日本代表監督との1週間― by 岸 枢宇己

141007_kiseki01.jpg「カギはメンタルにあり」勝てるチームには、必ず名伯楽あり。
「奇跡のレッスン」は、プロチームで活躍する現役の「名コーチ」による短期集中レッスンに密着し、そのヒミツを惜しげもなく見せる全く新しいドキュメンタリーです。
今回は、スペイン出身のフットサル日本代表監督と日本の小学生が出会いました。
スポーツドキュメンタリーを多数制作してきた岸ディレクターも驚いた、「2分に一度は名言が飛び出す魔法のようなレッスン」とは? そして「奇跡」とは…?

 

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141007_kiseki02.jpg世界で活躍する超一流の指導者が日本の子どもたちを見たら、何か奇跡が起きるのではないか。
奇跡とは、劇的な成長、変化という意味の奇跡です。指導するのは、スペイン出身で現在、フットサル日本代表監督をつとめるミゲル・ロドリゴさん。都内にあるごく一般的な少年サッカーチームが指導の対象です。1日およそ2時間、1週間のレッスン。
驚いたことに、「奇跡の兆し」は初日に現れ、2日目で「今後奇跡が起きること」確信しました。目の前でボールを追っている子どもたちが明らかにこれまでよりも生き生きしているのです。

141007_kiseki03.jpgミゲルさんの指導は、私の知る指導とは大きくかけ離れていました。子どもたちに自信をつけさせ、何度でもチャレンジさせようとする。優しくて情熱的で、何より子どもたちと同じ目線に立って語りかけます。横で聞いていた私が真っ先に感動してしまいました。その気持ちはスタッフみんなが共有していたようで、毎日の撮影後、「自分もこういう人に教わっていたら…」がスタッフの口癖になりました。
家で子どもたちがうれしそうに話をしているのか、やがて親御さんがレッスンを熱心に見に来るようになりました。中にはスーツ姿のお父さんたちも。仕事を早めに切り上げ、汗だくでグランドに駆けつけた、という感じです。息子たちの「奇跡の瞬間」を目に焼き付けようとしているようにも思えました。

141007_kiseki04.jpg私は半ばを過ぎたあたりでミゲルさんに聞きました。
「これほどの変化は予想していなかったのでは?」対してミゲルさんは、
「いや、1週間もあればできると思っていた」と自信の笑顔。
逆にこちらに問いかけてきます。「もう番組の仕上がりは見えたかい?」
答えに窮する私にその言葉を何度浴びせてきたか。でもこれは意地悪ではなく、プレッシャーをかけながら私から何かを引き出そうとしているのかも知れない。もはや誰のためのレッスンだか分からなくなってきました。

141007_kiseki05.jpg最終日は1週間の成果をはかる対外試合。ここで私たちは、数々の「奇跡」を目の当たりにしました。さすがにそこまでは、と誰も予想できなかった最後が待っているのですが、もしかしてミゲルさんには分かっていたのか。すべてこの人のシナリオ通りだったんじゃないか。でも、試合後のミゲルさんはいつも以上に興奮した様子。全身で喜びを表現しています。最後の最後に、ミゲルさんでさえ見えていなかった「奇跡」が起きたのです。
でも、突き詰めればそれも偶然ではありません。ミゲルさんが種をまいていたからこそ。
2分に一度は名言が飛び出す魔法のようなレッスン。是非耳を傾けてみてください。

★放送予定
奇跡のレッスン~世界の最強コーチと子どもたち~
BS1 10月13日(月)午後8:00~8:49

 

岸 枢宇己(きし・すうき)

【コラム執筆者】
岸 枢宇己(きし・すうき)

番組制作会社テレビマンユニオンのディレクター。NHK総合のレギュラー番組『めざせ!2020年のオリンピアン』で演出を担当。最近は『日本サッカーの50年』(5夜シリーズ)『あれは悲劇ではなかった―ドーハからの17年―』、『1964東京オリンピック』など、スポーツ系のドキュメンタリーが多数。

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