地震の際、注意しておきたいのが“電気による火災”です。
例えば、地震の揺れで電気ストーブの上に衣類が落ちて発火したり、強烈な揺れでむき出しになったコードがショートし燃え出すことがあります。
また水槽が壊れ、床に落ちた観賞魚のヒーターが過熱し火災の原因になった事例も多数報告されています。
こうした電気による火災は、地震から数日経ったあとにも起きることがあります。
停電が復旧し通電が再開される際に発生する“通電火災”です。
通電火災が注目されたのは、阪神・淡路大震災のときでした。
神戸市によると市内で157件発生した建物火災が発生しましたが、原因が特定できた55件のうち33件が通電火災でした。
※参考:神戸市ホームページ(NHKサイトを離れます)
避難して誰もいなくなった室内から出火すると、火事の発見が遅れ、初期消火ができなくなります。
室内は、燃えやすいものが散乱している場合が多く、あっという間に延焼していくのです。
生活に欠かせない重要なライフラインである電気が火災の原因になるというのはなんとも皮肉なもの。
いったいどうしたらいいのでしょうか?
「電気による火災を減らすためには、一人一人の心がけが重要です。大きな余震が心配される間は、電熱系の電化製品につながるコンセントは抜いておくようにしましょう。
また、避難をするなどで家を離れる際は、必ずブレーカーを落とすようにしなければなりません」
(関澤愛さん)