階段は下るだけでも良い筋トレ!

2020年6月18日(木)BSプレミアム 午後8時00分~午後8時59分

下りでも効果あり!階段で美をめざせ


階段は下るだけでも良い筋トレ!


階段を利用することは、美と若さを保つ特効薬になることがわかってきました。
階段を積極的に使うと、スタイル美人に欠かせない筋肉が鍛えられるんです。

こちらの画像は階段上りをした時にどこの筋肉が鍛えられるのか、色分けをしたもの。
色が緑色や赤色になっているところがよく鍛えられる場所。

贅肉が気になるおなか回りや、太ももがよく鍛えられています。

通常のウォーキングと比較してみると、かなり違いますね。
階段を20分上るとウォーキング1時間分の有酸素運動にもなるんです。

この画像を撮影した東北大学准教授 藤本敏彦さんはこう言います。

「階段上りは非常に効率良く足腰の筋肉を鍛えるいい運動だと思います。非常に美しい立ち姿になるということが期待されると思います」(藤本教授)

つまり、スタイルを良くするのにも・・・。

「太ももの前の筋肉とかお尻の筋肉を減らさないようにすることは、若々しい体型を維持することにつながると思います。」(東京大学特任研究員 石井直方さん))

さらに美肌のためにも・・・。

「下半身の筋肉を使っている方は、美しい肌が保たれているということが考えられます。」(化粧品メーカー研究員 錦織秀さん)

でも!でも!
そのために辛い階段を上らなければいけないの?
と思ってしまいますよね。

そんなあなたに朗報です!

「上りがどうしても嫌だという人は、下りだけでもやるといいと思います。」(鹿屋体育大学スポーツ生命科学系教授 山本正嘉さん)

なんと、階段を下るだけでも驚きの効果が得られちゃうんです!
さあ、あなたも階段を上手に使って美と若さを手に入れましょう!

「辛い階段上りはしなくても大丈夫。」
そう言ってくれる研究者はこちらにもいました。
筋肉研究の第一人者、東京大学 特任研究員 石井直方さんです。

実は日本を代表するボディビルダーとして、数々の栄光を手にしてきた人でもあるんです。

石井さんも、筋トレを始めようという人には、階段の下りだけで十分だと言います。

「上りが辛くてやりたくない方でも、せめて下りるのは階段を使いましょう、というのが非常に良いやり方かなと思います。」(石井さん)

でも本当に下りだけで効果があるんでしょうか?

というわけで、東京タワーで、上り・下りの筋トレ効果を実験して試してみることに!
集まってもらったのは、20代から30代の女性たち6人。
いずれも普段、運動をしていません。

2つのチームに分かれてもらいます。
上りチームの3人は、上りは階段を使います。下りはエレベーター。

下りチームの3人は、上りはエレベーター。下りは階段を使います。

運動の強さの目安にするため、運動の前後の心拍数を測ります。

まず実験開始前の計測値です。
上りチームも下りチームも、こんな感じ。
心拍数は、下が74、上が104です。

実験に使うのは、高さ90m、600段の階段。
これを3回上ります。
合計すると、高層ビルおよそ70階分です。

そして、上りチーム、スタート!
ペースを一定に保つため、研究者に先導してもらいます。

合計1800段、登りきりました!
すぐに心拍数を測定すると

心拍数が、結構上がりました。 立派な運動になってますね。

続いて下りチーム、スタート!

1800段の階段下り、難なく終了。
心拍数を計測すると

下りチームも上昇していましたが、上りチームに比べると低い数字です。
やっぱり、下りではあまり運動にならないんじゃないの・・・

と思ったら!
翌日、意外なことが起きていました。
下りチームの一人、延原さんです。

「結構筋肉痛がすごいですね。今日朝起きたら、歩くのも辛いぐらい、結構痛くて。」(延原さん)

同じく、下りチームの佐藤さん。

「昨日の時点できつかったというわけではなく、今日、筋肉痛になりました。」(佐藤さん)

さらに3人目の森さんも。

「下りだから大したことないんじゃないかなとか、筋肉痛もないんじゃなかなというイメージだったんですけど、結構思った以上に筋肉痛になったなというふうに思います。」(森さん)

一方、上りチームに聞いてみると・・・。

「意外と筋肉痛はないです。普通に今日も一日過ごせるぐらいです。」(田中さん)

「東京タワーを上って24時間ほど経ちますが、筋肉痛は全然ないです。」(竹原さん)

上りチームの皆さんは、痛みもなく、疲れもすっかり回復した様子でした。

なぜ楽だったはずの下りだけに筋肉痛が現れたのか。 上りと下りの違いを教えてくれるのは、鹿屋体育大学の山本教授です。

「上りだと、心臓とか肺に大きな負担がかかるから、息が切れたり心臓がドキドキして苦しいなって思います。下りは心臓や肺には負担がほとんどかかりません。どこに負担がかかるかというと、筋肉に負担がかかってきます。特に足でブレーキをするために、太ももの前面の大腿四頭筋というところに負担がかかるんです。」(山本教授)

実は、この筋肉の負担によって現れる筋肉痛こそが階段を下るだけでも効果あり、という証拠。

「いろんな説がありますけれど、今1番よく知られてる説で紹介したいと思います。下ると、上りよりも少し強めの衝撃が筋肉にかかり、筋の中の細い線維が少し壊れるんです。そのあとに、壊れた筋の線維が修復されます。そのときに筋肉が強くなるし、筋力もアップすると説明されることが多いです。」(山本教授)

下りチームの皆さんが、筋肉痛を訴えていた場所。
それが、大腿四頭筋です。

この大腿四頭筋が鍛えられるということで、スタイルアップにつながるんでしょうか。

「脂肪組織が減るので、筋肉がしっかりある、キリッとした見栄えのいい形になると思います。また、ここだけではなくて、ふくらはぎとかお尻とか、そういうところの形も良くする、そんな効果があると思います。」(山本教授)

なぜ階段下りは、立派な筋トレになるのか?
その理由も、鹿屋体育大学の山本教授に教えてもらいました。

カギになるのは、足にかかる衝撃の強さだと言います。

こちらは、平らなところを歩いた場合と比べた衝撃度。
30センチの段差を上った時、足に伝わる衝撃はほとんど変わりません。
一方、下りの時にかかるのは、なんと2倍にもなっています。

さらに驚くべきは、階段を下るときの衝撃を 平地をジョギングしている時と比べた場合。

「下りの衝撃は、平らなところをジョギングしている時の衝撃とほぼ同等か、それ以上ぐらいにきつい衝撃です。下りは楽に感じますけども、カラダにかかる衝撃というのは、上りよりも下りのほうが大きいんです。」(山本教授)

山本教授は、実際に下りの時にどれほど筋肉に負担がかかるのか、トレッドミルを使って調べました。

測定したのは、筋肉の損傷度がわかる数値。
1000m上った時と下った時を比較しました。

運動前(青色)はどちらもほぼ同じ。
上った時、運動後の数値はわずかに増加しただけでした。
ところが下った時には、なんと3倍近くも増加していました。

それだけ大きな負荷が筋肉にかかったのです。

「階段というと、上らないと運動の効果がないというようなイメージあると思うんですけど、下りでしか得られない刺激というのがあって、上手に活用すると健康にずいぶんいい効果も得られます。」(山本教授)

下り特有の衝撃こそが実は運動効果を高め、効率のいい筋トレにしていたのです。

「上りは、まず前足を地面に置いてきちんとつけてから、ゆっくり上がります。ですから衝撃は本当に少ないのです。下りは特に、大きな段差の階段の下りだと最初からつけるわけではなくて、要するに落っこちてくるんですね。途中まで落ちてきて着地して。ぐっと踏ん張らなくてはいけないわけです。踏ん張れないと、ぐしゃっと転んでしまいます。ですからここの受け止める衝撃の時に、瞬間的にかなり体重の2倍ぐらいの力がかかる時もあります。」(山本教授)

さらに上りと下りの筋トレ効果の違いは、足の筋肉のなかにもあるといいます。
キーワードは「遅筋」と「速筋」。

「これは足の太ももの筋の断面です。輪切りにした顕微鏡写真だと思ってください。赤い線維が遅筋線維、白が速筋線維と言います。上りではゆっくり力を出して、それから持久力が要求されますから、遅筋線維がメインで使われます。一方で、下りでは瞬間的に大きな力を出して、この体重を踏ん張らないといけないので、速筋が使われるんです。さらに、これは半々の割合で持っているのですが、年をとってくると、素早い運動をしなくなりますから、白い速筋線維だけが細くなって萎縮して弱くなってきてしまうんです。簡単に言えば、階段下りをすることは中高年の方にとっては、若さを取り戻すための運動と言っていいと思います。」(山本教授)

東京タワーのような実験は、実は本格的な研究としても確かめられているそうです。

「ヨーロッパの研究なんですけど、ロープウェイで、500mぐらい上まで上って、下りだけやってくださいっていう実験を、週に何回かずつやった研究者がいます。その結果は、糖質代謝が非常によく活性化されました。つまり、(下りは)糖尿病の予防にいいのではないかという仮説が出ています。」(山本教授)

さらにこの階段下り、筋トレのほかに、骨トレの効果もあることがわかってきました。

こちらはその一例、オーストラリアの研究。
60代から80代の肥満女性に6階から1階まで階段を下ってもらいました。
最初は1日に2セット、週に2回行いました。
3か月かけてセット数を徐々に増やした結果、筋力がついたうえに骨密度も高めることができたのです。

階段下りの何が骨に良いのか。
教えてくれるのは、骨に詳しい藤田医科大学病院 客員病院教授 太田博明さんです。

「骨に関しては特に下りが大事です。体重を利用して、重力を感知する。片足にかける時間が長ければ長い程、重力は感じるわけです。ゆっくり下りるほうがいいと思います。」(太田教授)

東京医科歯科大学特任講師 宇山恵子さんも骨への刺激の効果を、こう解説します。

「実は女性が気になる骨。骨美人になるためにも衝撃と刺激が大事なのです。実はそれにも階段の下り運動が骨にいいということもわかってきています。直接刺激を与えることによって、骨を生み出す細胞を刺激して元気にして、それで骨の代謝を活発にしていくというメカニズムだろうと言われてます。」(宇山さん)

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