ドライ対策のカギ!リラックス

2020年6月11日(木)BSプレミアム 午後8時00分~午後8時59分

ドライシンドロームを防げ!粘膜美人の秘けつ


ドライ対策のカギ!リラックス


ドライシンドロームで起こる全身の乾き、 さらに、びっくりするような対策を見つけました!

長年、免疫と唾液の関係を研究してきたのは 埼玉医科大学短期大学名誉教授 和合治久さんです。

カラダの中でも特に口の乾きを感じている3人に その驚きの対策を試してもらうことにしました。

まず3人の唾液量を測りました。
神戸さんは0.7ml。遠藤さんは1.2ml。廣田さんは0ml。

ここで出した和合教授の指示は「ちょっと、ヘッドホンをあててみてください。」
ヘッドホンをつけて目を閉じるだけ。

30分で実験終了です。

再び唾液量を測ってみると・・・ 全員、唾液量が増えていたのです!

「気がついたら、口の中に唾液がたまっているなっていう感覚があって。“いま口の中が潤ってるな”っていう感覚をすごく受けました。」(廣田さん)

実は、3人が聴いていたのは、モーツァルトの音楽。
なぜモーツァルトがカラダの乾きを改善してくれたのか?
カギとなるのは、リラックスだと和合教授はいいます。

「リラックスモードを導くような音の要素が、モーツァルトにたくさん含まれていて、それを好き嫌いに関係なく、ただ目を閉じて耳から脳に浴びるだけで、唾液が出たり体温が上がったり血圧が安定すると、そういう効果が認められたんです。」(和合教授)

2002年、和合教授はモーツァルトの音楽を60分聴かせた人の唾液の分泌量を測定し、唾液が1.5倍から2倍に増えることを実証しました。

モーツァルトの心地良い音楽が作用するのは、人間の脳の延髄部分。
自律神経をコントロールする場所と考えられています。

自律神経には、交感神経と副交感神経があり、その2つで身体機能のバランスを保っています。

人間は緊張すると、交感神経が優位になります。
すると、粘液の生成が少なくなるのです。
緊張したときやストレスを感じたとき、口の中が乾いた経験はありますよね。

一方、リラックスしているときは、副交感神経が優位。
すると、粘液の生成が増えるのです。

でも本当に、モーツァルトを聴いた3人は、副交感神経が優位になっていたのでしょうか。

実は、大阪市立大学医学部客員教授で自律神経の専門家 倉恒弘彦さんに自律神経の分析もお願いしていました。

今回測定したのは、交感神経と副交感神経の比率、自律神経バランスです。
交感神経の値を副交感神経の値で割ったものが自律神経バランスです。

自律神経バランスは、その数値が高ければ高いほど、交感神経優位、緊張を表します。

この数値が低ければ、副交感神経優位、リラックスを意味します。

3人のうち、唾液の量が大きく改善していた2人の自律神経バランスはこちら。
モーツァルトを聴くと、2人とも自律神経バランスは下がりました。

特に、実験前まったく唾液が出なかった廣田さんは、10%ほど下がっています。

「副交感神経の活動が回復し、バランスもリラックス状態の方により傾いてますので、副交感神経の活動が非常に回復したという風に考えていいのではないかと思います。これが唾液の分泌にもつながると理解できると思います。」(倉垣教授)

音楽などでリラックスして副交感神経を優位にすることは、全身の乾燥状態を改善させるために、とても大切なことなのです。
しかしなぜ、モーツァルトは良かったのでしょうか?

「音響学的に調べてみますと、約4,000ヘルツ前後の高い音が非常に豊富に含まれているっていうことがひとつ。それからもうひとつは、川のせせらぎのようなゆらぎという要素があるのですけれども、そういう要素がいっぱい入っているということ。それからドミソ、ファラド、ソシレという和音が豊富に含まれているのです。そういうものを耳から脳に浴びせますと脳の一部であります延髄が刺激されて、副交感神経が優位になってきます。その結果いろんな唾液が出てくる。その延長線上には、カラダのさまざまな粘膜面に出てくる、粘液の量も増えてくるのです。ドライシンドロームの改善にも大いに役立つということが考えられます。」(和合教授)

モーツァルト以外の音楽ではどうでしょうか。

「クラシックやオーケストラ演奏でなくても、4,000ヘルツ前後の音がでる音楽なら良いので、沖縄の三線という弦楽器で演奏された島唄も、ものすごく副交感神経に対してプラスの波及効果を持っています。さらに、音楽でなくても、周波数分析をしますと、コオロギとか鈴虫とか、秋に鳴く虫の声というのはやっぱり4,000ヘルツ前後の高い音が生まれます。虫の音を聞くとみんな心穏やかになります。」(和合教授)

そのほかにも、ドライシンドロームの対策には、リラックスできる生活習慣が大切だと言います。

「この乾燥症状持ってらっしゃる方は、いつもその(症状の)ことを感じて辛いのです。そのことをずっと考えてしまうとどんどん症状が重くなります。そのときに何か他のものに気をそらしてしまうことが、症状を軽くするためには必要で、その痛み辛さの記憶に上書きをして他のことに注意関心を持っていくと、もとの辛さが遠のいていくということです。その間、ご自身の症状を忘れることができる。忘れるという行為が、とても重要です。」(斎藤教授)

横浜に住む佐藤幸佳さんは、斎藤教授のドライマウスの診察を受け、ドライマウスの症状が和らいだといいます。

以前は、ドライマウスの症状がひどく、ずっと悩んでいました。

「以前は、うっかりクッキーとかパンとかそういうものを頂いてしまうと、マズイやっちゃったという感じで、下手すれば窒息死するのではないかという感じでした。」(佐藤さん)

ひどかったドライマウスが改善するキッカケとなったのが、趣味の粘土細工。

ドライシンドロームの専門家、斎藤一郎教授が、診察を受けたときに勧めてくれたのだそうです。
教授の意外なアドバイスに従ってみると、粘土作りをしている最中は、ドライマウスのことは気にならなくなりました。

「先生のところに伺う以前からやっていたんですけど、そんなに大事だとは思ってはいなかったんです。けれど、今やっている粘土が意外と集中できて、長い時間やっていられます。気持ち的にも随分楽になりました。潤いが出てきたという感じがあります。」(佐藤さん)

”気をそらす” 実はこのことが、ドライシンドロームに対処できるポイントだと、斎藤教授はいいます。

「唾液がすごく少なかったときに不快な記憶が残っていて、それが思い出されて不快な気持ちになることもあります。そういうときに、”気をそらす”ことで、何か他の自分の興味のあることに没頭してみたり、ということで、だんだんそういう記憶が少なくなってくるのです。」(斎藤教授)

自分の好きなことでOK!
リラックスできる生活習慣を作ることが、カラダを潤わせるためには、必要なんですね。

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