腸リンパの滞りは内臓脂肪を育てる!?

2020年1月21日(火)BSプレミアム 午後10時00分~ 午後10時59分

肥満むくみに!新リンパの極意


腸リンパの滞りは内臓脂肪を育てる!?


そもそもなぜ、リンパは腸に最も多いのか。

「(リンパは)栄養を送り届けるという大きな役割を持っています。腸のデトックスとして働いてるのはもちろんありますが、栄養管としての役割も同じ程度に大事なんです。栄養と下水どちらも両輪の働きをしています。」(下田教授)

そう、リンパとは、老廃物を運ぶ「下水管」であり、「栄養管」でもある。
これがリンパの真の姿なんです。

栄養管でもあるリンパは、その役割を果たすため、「小腸」に最も集中しています。

小腸の内側には、絨毛(じゅうもう)と呼ばれるひだが無数にあり、その1本1本にリンパ管が通っているのです。

実際にその姿を特殊な撮影でとらえたのが、こちら。

緑色にかたどられているのが、腸に無数にある絨毛(じゅうもう)の1本。
黄色に染まっているのが、リンパ管です。

ここから栄養が取り込まれます。
絨毛(じゅうもう)にやってくる栄養素、ブドウ糖と脂肪。
そのサイズには4倍ほど差があります。

ブドウ糖は、サイズが小さいため、直接、毛細血管に入ることができます。

しかし、脂肪は大きすぎて、入れません。
そこで活躍するのが、リンパ管。
サイズの大きな脂肪を取り込んでくれます。

下田教授に解説していただきました。

「まず、こちらは腸の絨毛の中の毛細血管とリンパ管の模型です。大きさもだいたいこれぐらい違います。」(下田教授)

「リンパ管のほうはリンパ管の細胞が、重なり合った状態でつくられています。非常に壁が薄いものです。」(下田教授)

「そして、私たちの腸で吸収されます栄養素の代表、ブドウ糖と脂肪。脂肪はブドウ糖の約4倍の大きさがあります。」(下田教授)

「腸の上皮細胞で吸収されたブドウ糖は、毛細血管に非常にサイズが小さいために入ることができます。そして、全身に運ばれていって私たちの栄養分となっていきます。」(下田教授)

「それに対して、脂肪は、非常にサイズが大きいために毛細血管には入れずに、リンパ管の内皮細胞との間に、隙間が空いてめくれる隙間のところから中に入ることができて、私たちのカラダの中に巡めぐて非常に大事なエネルギー源となっていきます。」(下田教授)

腸のリンパ管に取り込まれた脂肪は、おなかのなかを上昇していき、乳び槽に一旦ためられます。

その後、鎖骨のところにある出口まで運ばれ、血管の中、大静脈に流れ込み、

今度は血流にのって、全身に運ばれ、エネルギー源として使われるのです。

このように「下水管」と同時に「栄養管」の役割を持っている腸リンパ。
そのことが、むくんだおなかに、さらなる悲劇を招きます。

一体どういうことなのか。
教えてくれるのは、資生堂グローバルイノベーションセンター主任研究員、加治屋健太朗さん。

「リンパ管の機能が滞ってしまうと、そこに脂肪がたまりやすい要素を含んでいますので、内臓脂肪が大きくなってたまります。」(加治屋さん)

そう、問題は内臓脂肪が増えること。

引き金になるのは、リンパが運ぶ栄養素の「脂肪」です。

リンパの流れが滞ってしまうと、脂肪をたっぷり含んだ液がたまっていき、リンパ管がどんどん拡張していきます。

すると、管を形成する細胞と細胞に隙間ができ、リンパ液とともに脂肪が染み出します。

つまり、むくんでいる状態です。
漏れ出た脂肪は、周りにある脂肪細胞のエサになり

脂肪細胞が大きく肥大化してしまうのです。

実際の写真を見せてもらいました。

リンパが正常なマウスでは、脂肪細胞の大きさはご覧の通り。

しかし、リンパが滞ると、この通り。
脂肪細胞が育っていました。

この実験で驚くべきは、食べる量は、増やしていないこと。
つまり、リンパが滞っただけで、肥満状態になったのです。

「リンパ液の中には脂肪細胞を肥大化させるものが入っていますので、それが滞ることで脂肪が大きくなります。リンパ管自体は全身にあり、肌にも豊富にリンパ管というのはあります。肌の場合、リンパ管の機能が滞ると皮下脂肪がどんどんついてきてしまって、皮膚の老化の象徴であるたるみにもつながるということがわかってきています。」(加治屋さん)

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