カラオケで肺を美しく

2019年10月8日(火)BSプレミアム 午後10時00分~ 午後10時59分

カラオケパワーで肺も血管も美しく


カラオケで肺を美しく


日本の文化と言っても過言ではない、カラオケ。
思いっきり歌うと、気持ちがいいですよね~。

実はカラオケには医学的にもすごいパワーがあることがわかってきたんです。

繁華街にある、1軒のカラオケボックス。

現れたのは東京有明医療大学准教授 髙橋康輝さんです。

実験のために持ちこんだのは、人の呼吸の動きを調べる医療機器です。

今回集まってもらったのは、3人の女性たち。
共通の悩みは、イライラやストレスによく悩まされているということ。

そこで、3人の呼吸をチェックします。

バンドを胸に巻いて、胸の広がり具合で呼吸を測定します

1分あたりの呼吸の回数。
平均的な人の呼吸は、1分間に15回と言われていますが…。

伊藤さんは1分間に22回。
村井さんは16回。

山口さんは10回と少なめですが、
別の問題がありました。

呼吸のグラフを見てみると、
呼吸ごとの山の高さがバラバラで、間隔も安定せず、かなり乱れています。

女性たちのはやすぎる呼吸や、その乱れ。
実はこれが問題になっているのです。

その原因となるのが、機能的残気量
人が自然に息を吐いたあとに、肺に残った空気のこと

実は、この機能的残気量が増えてしまっている人が多いことが、最新の研究でわかってきたんです。

呼吸研究の第一人者、東京有明医療大学学長 本間生夫さんを訪ねました。

機能的残気量が増えると、どんな問題があるんでしょうか。

「残気量が増えてくると、同じ換気量を得るのにも、ものすごい力がいるようになるんですね。ですから、努力性の呼吸をするようになるんです。」(本間学長)

機能的残気量が増えると、
次の呼吸のときに、新たな空気をとりこむスペースが小さくなります。

カラダは酸素の少なさを補うために、呼吸の力を強くして回数を増やすのです。

ひどくなると、1日中この状態に。

「こうなると寝るときでも、自分で力を入れないと息を吸っていない。吐けないという形になってくるので、なかなか寝つけないとか、心配になってくるとか、生活の質を落としてしまうということになります。」(本間学長)

実はその症状が私たちにイライラや息苦しさを引き起こし、なかには不眠に悩まされる人も出てくるのです。

もう一度、山口さんの呼吸グラフを見てみましょう。
このグラフにどんな意味があるのか。

「非常に呼吸が乱れています。ということは、呼吸というのは、胸にある筋肉、呼吸筋と言いますけど、その呼吸筋には息を吸う筋肉と吐く筋肉と2つがあって、それが交互にきちっと働かないといい呼吸にならないんです。一方が邪魔するなんてことがあると、ぎざぎざした呼吸になってしまうということがあるので、例えばストレスなどがかかっていると、結構ぎくしゃくするということがあります。」(本間学長)

私たちは、呼吸をするだけで、これだけの筋肉を1日2万回以上の呼吸で使っているのです。
そのため、何もしないでいると、肺の力が衰えてゆくといいます。

「ストレスも原因の1つ、老化現象もあります。老化現象はもう20代後半から始まりますから、普段からこれを抑えることをやっておくのが、いわゆる健康寿命にもつながると思います。若いうちから呼吸を鍛えたほうがいいです。最近、こういう研究で、明らかになってきたんですけど、その人の持っている特性というのがあり、不安傾向の強い人っていうのは、安静時の呼吸もはやいんです。不安傾向の少ない人は、普段もゆっくりとした呼吸をしています。」(本間学長)

これを解消するのがカラオケのパワー!

その実力、女性たちに3曲を歌ってもらい、調べてみました。

今回はカラオケの前に、
髙橋准教授がオススメするエクササイズをしてもらいました。
詳しいやり方は「今日から役立つ生活術」でご紹介します。

こうしてわずか3曲を歌ったみなさん。
どうなったでしょうか?

呼吸の回数を測ってみると…
伊藤さんは、22回が17回に減少!
村井さんも、16から9回へと半分に!

呼吸が乱れていた山口さんは、バラバラだった山の高さがそろい、間隔も規則正しくなりました。

呼吸がラクに深くできるようになり、大声で歌うと気分もすっきりした皆さん。
晴れ晴れとしています。

「言ってみれば、アコーディオンのような感じで、しっかり広げて押し込むことによって音がしっかり出るわけです。それがこの程度だと、音が出ないので、まず、広がりを良くするという意味で呼吸筋ストレッチしています。結果、呼吸数が少なくなって、リラックスした状態になったのではないかなというふうに思います。」(髙橋准教授)

「呼吸がゆっくりになるということは、メンタル的にもリフレッシュされていることです。それがまた呼吸をゆっくりにするということで、すごくいい循環ができたのかなというふうに思います。」(髙橋准教授)

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