脳疲労とは調節能力の低下

2019年6月11日(火)BSプレミアム 午後10時00分~ 午後10時59分

長びく疲れ “脳疲労”は美の大敵!


脳疲労とは調節能力の低下


どこも悪くないのに、なんとなく疲れがたまっているなぁと感じることありませんか?

街のみなさんにも聞いてみると…

「会社終わって、家に帰ったら、ベッドに倒れちゃう」
「家に帰って、ゴハンの用意するのも面倒くさいです」
「ずっとだるいです。慢性的に」

などの声がいっぱい。

なんと最近の研究で、その長びく疲れは 「脳」が原因かもしれないということがわかってきました。
 
その名も「脳疲労」。
聞いたことありますか?

聞き慣れない、疲労の原因とは何か。
疲労研究の第一人者、理化学研究所のプログラムディレクター渡辺恭良さんを訪ねました。

渡辺さんは疲労のメカニズムを研究しています。
その中で今、注目しているのが、「脳疲労」です。

脳が疲労しているというのは、どういう状態なのでしょうか?

「脳の中で活動している調節能力が落ちてくるのが脳の疲労です。」(渡辺さん)

そもそも脳は、秒単位で体温、呼吸、血流をコントロールし、カラダの状態を一定に保とうとします。

「脳疲労」は、その機能が落ちて、調節ができなくなることなんです。

「脳疲労」と思われる人は、どのくらいいるのでしょうか?

2018年から大阪、神戸などで行っている「1万人の健康計測プロジェクト」。渡辺さんがプロデューサーをしています。
このプロジェクトでは、一般の希望者を対象に健康診断を行っており、その中で「脳疲労」の測定も行っています。

「脳疲労」の目安となるのは、自律神経の状態。
最新の計測装置を使って調べます。

こうして、これまで参加した2600人のうち
およそ15%にあたる人が「脳疲労」状態だと診断されました。

では、「脳疲労」はどんな時に起こるのか?
渡辺さんがちょっと変わった実験を見せてくれました。

2人の女性に2時間、自転車こぎをしてもらい、その前後でカラダの疲労をチェックします。

筋肉の疲労は、CKという酵素の量でチェックします。数字が大きくなるほど疲労していることを意味しています。

2人とも運動後は、増えています。
基準値と比べると、これは、軽い疲れという判定。

一方、脳疲労は、どうなったでしょうか?
こちらはTPと呼ばれる数字で測ります。

数字が少なくなった方が、疲労していることを意味しています。

1人は、運動前の数値は、1686で、運動後は689。
1000近く下がっています。

もう1人の方も、運動前863が649に。 25%下がっていました。

結果は2人とも、脳がとても疲れたという判定でした。
なぜ、自転車こぎで脳が疲労したのか?

それは、脳がカラダを動かしつつ、体温などを調整するためにつねに働いていたからだと言います

「運動が原因の疲労であっても、自律神経系はそれを一生懸命調節しているので、そこに疲労がしっかりと現れるのです。運動時、運動を司る脳の一部も疲れてきますが、それよりももっと疲れるのは、実は、脳の中の調節系の部分、この自律神経なんです。一生懸命に心拍を、120なら120になるように調節をしたり、当然、汗をかいていたりもします。やがて2時間もすると、(自律神経が)疲れてくるというわけです。」(渡辺さん)

「睡眠に関しても、睡眠のリズムを作っているのは自律神経の働きです。睡眠中にも心臓を動かし、血圧などもちゃんと維持しているのです。24時間フル回転で働いているのが、実は、脳の中の自律神経なのです。ここが、まさに脳疲労を起こしやすいところと言えます。」(梶本さん)

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