あなたの老化スピードは加速中!?

2017年7月20日(木)BSプレミアム 午後9時00分~ 午後9時59分

若返りの秘薬!ビタミンCの実力


<あなたの老化スピードは加速中!?>

美と若さのために野菜や果物を積極的に食べている人、多いですよね。
野菜や果物に豊富なものといえば、ビタミンC。 

みなさんはどんなとき、ビタミンCをとりますか?
ビタミンCといえばお肌対策に疲労回復。でも、もっと驚くべき実力があるんです。専門家もそれを知ったのは意外にも最近のこと。

実験でビタミンCを極端に減らしたマウスは寿命がなんと、4分の1になったのです。
そう、ビタミンCの真の実力とは「老化防止」
「老化防止」最強ともいえるアンチエイジング物質なのです。

老化しているかどうかって、みなさん気になりますよね?
そこで今回スタジオにもお越しいただいた椿鬼奴さんの老化スピードを測定してみました。

老化スピードを調べるのに必要なのはオシッコ。
それを専用の機械にかけます。

測定するのは、「8-OHdG」(ハチ・オー・エイチ・ディー・ジー)という数値。この言葉、初めて耳にしますよね?
この数値が大きいほど、老化するスピードが速いということになるというのです。

8-OHdGに注目しているのが抗加齢医学の第一人者である東海大学医学部教授 西﨑泰弘さんです。

この病院では、2006年から抗加齢ドックを開いています。
これまで老化が気になる人を中心におよそ1900人が受診しました。その積み重ねから、老化スピードを探る手がかりとして浮かび上がったのが8-OHdGだといいます。

8-OHdGは老化の危険因子なんです。例えばアクセルを強く踏むとスピードが速く出ますけど、8-OHdGが高い状態とはこの速度のことです。」(西﨑教授)

あなたが車だとすれば、8-OHdGはいわば車のスピードメーター
その日その瞬間、どれだけのスピードで老化しているのか、教えてくれるものなのです。

気になるその数値。はたして、椿鬼奴さんはどれぐらいなのでしょうか?

正常値は11以下なのですが…。

結果は・・・今回の数字は29.1。
この機械の判定は5段階評価。29.1という数値はその中でも最も悪い評価です。

実は鬼奴さん、この日は朝まで飲み明かしていました。
悪くなるはずです。

しかし、気を落とすのはまだ早い。鬼奴さんに差し出したのは黄色の液体。

ビタミンCが1000ミリグラム入った飲み物です。

これを一気に飲み干してもらいます。

そして、ステージ出演をして1時間後。早速、もう一度測定です。

「1時間ですからね。これを例えば3日飲んでとかだったらもうちょっと、なるほどと思うんですけど。」(鬼奴さん)

ステージに出るという緊張の仕事をした直後だけに、もっと数字が悪くなっているのではと不安が募ります。

なんと、たった1時間で29.1が13.5と半減。大幅な改善です。

なんという効果! ビタミンCパワーの正体とは?

「ビタミンCは、吸収されやすい物質です。それから水溶性ビタミンなので、血中に回って、カラダのよくないところに到達することができるので非常に即効性が高いのです。」(西﨑教授)

実は鬼奴さんの29という数値は、西﨑教授の抗加齢ドックでも滅多にみないほどの高い数値だそう。こういう数値はやはり、生活習慣から来ていることが多いそうです。

そこで、飲酒や喫煙、激しい運動をするかなど、ビタミンCを消費しやすい生活習慣を6項目あげてみました。みなさんもぜひチェックしてみてください!

  • 飲酒する
  • 喫煙する
  • 甘い物をよく食べる
  • 汗をかくような激しい運動をする
  • 常に薬を服用している
  • よく風邪を引く

まずは「飲酒する」
なぜお酒を飲むとビタミンCが消費されるのでしょうか?

「アルコールが肝臓に入っていく。それを代謝するときに、ビタミンCを消費します。一緒に食べ物でビタミンCをとりながらアルコールを飲んだほうが、お酒だけ飲むよりは、ずっといいと言われています。」(西﨑教授)

次に「甘い物をよく食べる」

「糖質の代謝自体で、ビタミンCは消費されます。甘い物を多く食べると、ビタミンCが消費されやすい不利な状況になっていくのです。」(西﨑教授)

次に、「汗をかくような激しい運動をする」
なぜビタミンCは減ってしまうのでしょう?

「実は汗にはビタミンCが含まれているんです。運動して汗をかくのは、ビタミンCを垂れ流しているということになるのです。」(石神さん)

特に夏は汗をかきやすいため、ビタミンCが不足しがちになるそう。

東京都健康長寿医療センター研究所研究部長 石神昭人さんは、ビタミンCの摂取方法について次のように説明します。

「なくなることを前提に、前もってとったほうが効果的です。汗にも出ますし、運動をするとビタミンCが極端に減っていきますので、あらかじめ補っておいたほうがいいと思います。」(石神さん)



<老化の元凶・活性酸素に抗酸化物質>

私たちのカラダの中ではいったい何が起こっているのでしょうか。

活性酸素を大量に溶かしこんだ水に人間の細胞を浸すと、活性酸素によって、細胞の色が茶色く変わっていきます。
これは、活性酸素によって細胞が酸化する現象。
つまりカラダの内側が「サビていく」様子。

このサビこそ、老化ということなのです。

[映像提供:犬房 春彦(岐阜大学)]

活性酸素は、私たちが酸素を吸って、体内でエネルギーを燃やすときにできる副産物です。
体内に入った酸素のおよそ2%が活性酸素になると言われています。

 

 

世界に先駆けて老化のメカニズムを解明してきた、東海大学教授 石井直明さんはこのように解説します。

「酸素はもともと物をサビさせる力があります。酸素は、エネルギーをたくさん作るという、よい作用がある反面、副産物としてサビ、活性酸素がカラダの中で作ってしまうのです。それが老化の原因になるのです。」(石井教授)

私たちをサビさせる活性酸素。そのダメージと戦うための仕組みがあります。

それが抗酸化です。

「戦うための仕組みは2つあります。1つは酵素といわれるタンパク質です。
もう1つはビタミンEやCなど小さな物質。
活性酸素を除去できる物質で、抗酸化物質といいます。」(石井教授)

2つのうち、抗酸化酵素は私たちの体内で作られます。
一方、抗酸化物質は食べ物に含まれます。食べれば、それだけカラダに取り入れることができます。

「酵素は量が決まっています。10倍も20倍も増えるわけではありません。
でも抗酸化物質は食べるだけで自分の環境、食生活次第で改善できるのです。」(石井教授)

では何を食べればいいのでしょうか?
抗酸化物質を多く含む食材といえば、野菜。

 

こちらの会社は、どんな野菜にどれだけの抗酸化物質があるのか、調査を積み重ねてきました。

その野菜の力を見せてもらいましょう。

毒々しい紫色の液体には活性酸素が溶け込んでいます。その活性酸素が打ち消されると、この色が消えるといいます。

用意したのは、キュウリ、トマト、パプリカを液体状にしたもの。
それぞれを試験管に入れていくと……。

結果はこの通り。最も強い抗酸化の力を見せたのは右端のパプリカ。キュウリは野菜のなかでは抗酸化力は弱いほうに分類されるそうです。

野菜がもつ抗酸化物質はビタミンやポリフェノールなど、さまざまあります。
その中でも抗酸化パワーが強いのがビタミンC

しかも、ビタミンCは水に溶けるため、水分が60パーセントを占める私たちのカラダの大部分に行き渡り、活性酸素と戦ってくれます。

ビタミンCを多く含む野菜の一例がこちら。

  • 赤ピーマン…ビタミンC 170ミリグラム
  • ブロッコリー…ビタミンC 120ミリグラム
  • すだち…ビタミンC 110ミリグラム
  • レモン…ビタミンC 100ミリグラム
  • にがうり…ビタミンC 76ミリグラム
  • キウイフルーツ…ビタミンC 69ミリグラム
  • じゃがいも…ビタミンC 35ミリグラム
  • にんじん…ビタミンC 6ミリグラム

※100グラムあたりの値

ビタミンCを多く含む野菜が分かったところで、気をつけたいのはそのとり方。

生で食べるよりも火を通して食べるほうがたくさん食べられますが…。

「ゆで過ぎれば、ビタミンCが壊れ、水溶性のビタミンCがどんどん出ていってしまいます。少量のお水で短時間に調理するとビタミンCが残ります。」(石井教授)



<若さのためには10倍とれ>

アンチエイジングに欠かせないことが分かってきたビタミンC。
では、どれぐらい取ればいいのでしょうか。 

厚生労働省が1日の基準として発表しているのが、100ミリグラム
およそレモン1つ分ぐらい。

しかし、1日に必要なビタミンの量の新常識は、なんと10倍の1000ミリグラム

なぜ、そこまで多くとった方がいいというのでしょうか?

実は、ビタミンCをしっかりとっていたとしても、体内に活性酸素が増えれば、その除去のためにどんどん消費されてしまいます。その消費、意外に早いのです。

 

実験で確かめてみました。
33歳の女性に家事をしてもらい、その前後で、血液中のビタミンCの変化を調べます。 

実験スタート前は1デシリットルあたり0.88ミリグラム。
全身に換算するとおよそ35ミリグラムありました。

撮影のために用意したマンションで、家事をしてもらいます。
1時間でビタミンCはどのくらい消費されるでしょうか。 

すると、たった1時間後の値は、25.5ミリグラム
30%近くも減っていました
石神さんは、こうしたビタミンCの消費は現代ではどんどん早くなっているのではないかと考えています。

ストレス社会といわれる現代では、通勤電車に乗っても、パソコン作業をしても、活性酸素が発生します。
その分、多くのビタミンCが消費されるのです。 

専門家が1000ミリグラムをすすめる理由はまだあります。

実はビタミンCはカラダのさまざまな場所でまったく違った役割を担っているのです。
そのなかには、美と若さにとって欠かすことのできない役割も含まれています。

ビタミンCの働き、その1つは美肌を守ること。

美しい肌の条件は、弾力ある張り。そのために大切なのが表皮の下にあるコラーゲンです。

コラーゲンの繊維は3本の紐が螺旋状になった構造です。ビタミンCはこの螺旋構造を作り出し、柔軟で弾力あるコラーゲンに仕上げる役割を担っています。

活性酸素を防ぎ、コラーゲンも作る。

ビタミンCは2重の働きで美肌を守るのです。 

 

ビタミンCの働き、その2は、元気さを保つこと。

カラダの中で最もビタミンCが多く存在するのは、副腎という場所。
ここでビタミンCは副腎がアドレナリンというホルモンを作るのに使われます。アドレナリンは脳に作用し、私たちのやる気や活力を生み出すホルモンです。

元気であるためには、ビタミンCが大切。
逆に不足してアドレナリンが充分に作られないと、私たちは元気さのモトを失います。 

ときにはうつ傾向になってしまうこともあります

美肌元気さは、人を若く見せる、重要なポイントなのです。

 

人が老けて見えるのは、何が原因か。
アメリカの研究者が行った調査があります。

同じ遺伝子をもっている一卵性双生児を比較して人の見た目を老けさせる原因を探りました。

研究者が注目した1つが、その人が浴びた紫外線の量の違い。

こちらの双子の女性。とても同い年とは思えませんね。ずっと年取って見える右側の人。
何年にもわたって1週間におよそ10時間長く紫外線を浴びていたことが分かりました。

[出典:『Factors Contributing to the Facial Aging of Identical Twins』 (Plastic and Reconstructive Surgery)]

この研究で同じく、人の見た目を老けさせるとされたのが「うつ傾向」でした。

うつ傾向になると、その人は元気さを失い、その結果、老けて見えてしまうというのです。

肌の老化うつ傾向の対策。その両方にビタミンCは大きな助けになります。
その点でも、ビタミンCは若さを保つ秘薬なのです。 

 

一方で、ビタミンCを大量にとることに問題はないのでしょうか?

抗加齢研究をリードしてきた一人、近畿大学医学部皮膚科の教授、山田秀和さんは、やはり1日の摂取量は1000ミリグラムが目標だと考えています。

「皮膚科とか、形成外科などは、基本的にビタミンCを昔から大量にとるほうのグループだったと思います。ビタミンCは水溶性ビタミンなので、多くとっても尿から排出されると、あまり蓄積されないというのが私たちの考えです。」(山田教授)

 

手軽で、安全性が高い。

ビタミンCは、今、その価値が改めて見直されています。
それゆえ1日1000ミリグラムを目安にして若さを守ろうというわけです。

ビタミンCをとり過ぎても副作用はないのでしょうか?

「今まで報告されている副作用では、1回に8000ミリグラムくらいを摂取すると、下痢をする人がたまに出る。ビタミンCは多く取れば取るだけ吸収能力が下がってくるため、1回に取りためるのではなく、少ない量をこまめに取ったほうがいいと思います。」(石神さん)

NHKオンデマンド

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