NHK-FM:バロックの森

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いびつな真珠・バロック〜精緻でありながらポピュラー音楽にも通ずる即興的な遊び心を兼ね備えたバロック音楽の深遠な世界を心ゆくまでお楽しみください。

今週の放送

2009.11.23(月)〜11.27(金)

DJ

ご案内:佐野隆

月曜日は、16〜18世紀にイギリスで活躍した音楽家の作品をお送りします。16世紀のロバート・ホワイト、17世紀のギボンズとパーセル、18世紀のヘレンダールです。ホワイトはチューダー朝のふたりの女王、メアリ1世とエリザベス1世の時代にウェストミンスター寺院の楽長を務めています。ギボンズとパーセルは、生前はともにオルガン奏者として高い名声を受けていました。ヘレンダールはオランダの出身ですが主にイギリスで活躍しました。ヘレンダールのお送りする作品は合奏協奏曲です。バロック時代に多く作られた合奏協奏曲は、ヘレンダールの活躍した18世紀半ばにはすでに時代遅れの感がありましたが、イギリスではいまだ好まれていたようです。

火曜日は、テレマンの作品をお送りします。数多くの作品を残しているテレマンですが、中でもカンタータは1000曲以上もあります。その中からテレマンの晩年、彼が75才の頃に作曲したカンタータをお送りします。お送りする曲は本来教会カンタータとして作曲されたものですが、その劇的な内容のためか、テレマンは後にこの曲の第2部を作曲し、オラトリオとしても上演しています。その他にテレマンの室内楽曲と協奏曲をお送りします。

水曜日はまず、オランダのスウェーリンクの作品です。スウェーリンクは鍵盤楽曲における重要な音楽家としてしばしば言及されますが、彼の残された作品の中では鍵盤楽曲よりも声楽曲の方が多くなっています。お送りするのはスウェーリンクの声楽作品からテ・デウムです。続いて、フランソア・クープランの器楽合奏曲です。フランス王家の宮廷音楽家として活躍していたクープランが宮廷内で演奏するために作曲した曲です。そして、オーストリアの音楽家フックスの作品です。ウィーンのシュテファン大聖堂の楽長やハプスブルク家の宮廷音楽家などを務めたフックスの名は、対位法の理論書を著した人物としてよく知られていますが、音楽作品もかなりの数を残しています。

木曜日は、管楽器を用いた作品をお送りします。まず、コルネットとサックバットを用いたジョヴァンニ・ガブリエーリの合奏曲です。コルネットはリコーダーのような木製の楽器で、トランペットと同じような吹き口を持っています。サックバットはトロンボーンの前身です。次に、ヴィヴァルディの2つのホルンのための協奏曲、テレマンのトランペット協奏曲です。バロック時代の金管楽器は現代のものとは異なり、ただ金属の管を巻いただけのものでした。ヴィヴァルディとテレマンの曲は、そのような楽器の技巧を駆使した作品です。そして、ドイツの音楽家シックハルトの4つのリコーダーを用いためずらしい協奏曲、クヴァンツのフルートが活躍するトリオ・ソナタをお送りします。クヴァンツは、当時フルートの名手としてその名を知られていました。

金曜日は、大バッハとそれ以後の時期の音楽家ふたりの作品です。お送りするのは、バッハの鍵盤曲からイギリス組曲、大バッハの息子カール・フィリップ・エマヌエル・バッハのトリオ・ソナタ、カール・シュターミッツのチェロ協奏曲です。カール・シュターミッツは当時先進的な音楽を生み出していたことで知られていたドイツの都市マンハイムの生まれです。父親のヨハン・シュターミッツはマンハイムの宮廷楽長を務め、その後のマンハイムの音楽隆盛の基礎を作り上げた人物です。カール・シュターミッツの活躍した頃は後期バロックから前古典派の時代で、お送りするチェロ協奏曲は、後のハイドンやモーツァルトを予期させる音楽となっています。

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