• トップページ
  • 独自企画

独自企画 ジャンルにもどる

 

生活

  • グレース特別インタビュー

『バリバラ』のラジオバージョン、『バリバラR』では10月7日より2週に渡り、グレース特集!ということでここでは大橋グレース愛喜恵さんのこれまでをちょっと振り返ります。レギュラー陣の最年少にして豊富な体験談をあっけらかんと披露する彼女、その人生とは?
※放送終了後には、バリバラRのページで放送を聞くことができます。

 

グレースは福島市出身、日本人の父とアメリカ人の母をもつ3人姉妹の次女。高校3年のころに柔道をするために渡米しオリンピックの代表にも選ばれていたそう。しかも柔道を始める前はバスケットボールのジュニア代表選手、となんともエクセレントな経歴…。
「アメリカで代表に選ばれたり、国際大会では5位以下になったことがないぐらい本当に調子良かったんです。発症したのはその頃で。もともと高校時代に原因がわからないまま左目は失明してたんですよ。2007年の3月2日、朝起きたら右目も見えなくなってて…突然。もともと弱視だったので初めてオリンピック、パラリンピックに出られる選手として、結構新聞やメディアでも取り上げられたんです。だから両目が見えなくなったごときで入院してる場合じゃなかったんで。とりあえず確定だけはさせとかなきゃってことで練習して代表の出場枠を得たところで、一ヶ月だけ帰ってきて治療するっていうので日本に帰ってきたんです」


↑会世界選手権で戦うグレース


帰国し検査入院。そこで多発性硬化症、あわせて重症筋無力症との診断が。けれど「大きな病気だと思ってなかったし、全然治るんちゃうか」と気持ちはオリンピックに。しかし症状は悪化。その間に「北京のパラリンピックが終わってて」…。
「柔道できなくなった自分に何が残るんだろうって。歩けないとか動けないとかよりも、柔道ができないことが一番自分にとってショックで、今でもね、オリンピック、パラリンピックのシーズンになったら、こんなんやったら自分でも勝てるわとか、思ってしまったりとか。今でもプライドが残ってるぐらいだけど、当時もっと高かったプライドが粉々にされたみたいな。なんか歩けないのがどうでもいいと思うぐらい柔道が大事でしたね。だから、その時にはもう早く死ねればいいなぐらいしか思ってなくて。でも自殺する方法もなかったんですよね。動かないし口から呼吸器入ってるから舌を噛む力もないし。そんなことばっかり考えていたら、隣の病室の方が、私のお母さんと同じ年なんですけど、ALS(筋萎縮性側索硬化症)の方で、その人がパソコンの音声読み上げソフトで、いろいろ言葉をかけてくれて。あと病院自体が全員難病の人で、ひとりじゃないんだっていうこととか、いろんなことを通じてなんか、あ、自分は生きなあかんねんな、みたいな感じになって。大部屋では、みんな(他の患者)からしたら私が子どもの歳なんで可愛がってもらって、言いたいことを言いなさいとか。機械音の「イイタイコトイイナサイ」みたいな(笑)。「ハイ!」みたいな感じで」


↑グレースを救ってくれたALSの友人と


猛烈な葛藤の中、すこし光を見出したグレース。キッカケはその友人からの「一生病院なんて寂しすぎる人生だよ」という言葉。そこから自立を考えるようになったという。しかし、ひとり暮らしはなかなか難しい…。そんな中、とある縁で『バリバラ』の前番組『きらっと生きる』に出演、運命的な出会いが。彼女の自立への思いを大きく変えた?
「2010年の2月に『きらっと生きる』に出た帰りに玉木(幸則)さんから名刺をいただいたんですよ。そこから結構、私の生活が変わり始めて。名刺の裏に自立生活センター、自立生活メインストリーム協会っていうのがあって、なんじゃこれは?って。自立生活にすごい惹かれてたので調べたら、こんな組織があるんだって。そのセンターで一番近い埼玉に行って、そこで医療的ケアを受けてる人とか重度の人でひとり暮らしをしてる姿を見たら自分もしたいって。相談した時に、まず第一歩として実家での自立だ、って言われて。で、それでボランティアを集めようって。1日学校まわって。とりあえず声をかけまくって、名刺も配り歩いて、ポスターも全部一人でやって。80人集まった。でも全員が関わってた訳ではなくて、各役割のボランティアを入れて80人。生活を支えてくれてたんですけど、そこで自分が思ってた、自分がこうしたいと思う生活ができるようになって。初めて「あ、人間に戻った」って思ったんですよね。「あ、これが本来あるべき姿なんだろうな」って。でもやっぱりボランティアだからここまで頼みすぎたら、辞めちゃうかな、みたいな。そこはあるんで100%はいかないものの、ここから歩いていきたい、みたいな。理想ではないけど、前とは全然変わった生活にはなった」


↑「きらっといきる」にゲスト出演。収録後の記念写真

次へ

ジャンルにもどる