FILE173:「宇宙の果てまで連れてって」
2012年2月9日放送
NHKオンデマンドで配信中。<2013年2月8日まで>
村山斉(素粒子物理学)
壮大な宇宙散歩へようこそ!137億年前のビッグバン直後の宇宙から、ブラックホールに引きずりこまれる星雲の断末魔、衝撃的な“宇宙の終わり”まで、神秘とロマンあふれる映像でつづる「爆問学問」的宇宙旅行。
宇宙の果てってどうなってるの?
星はいったい何個ぐらいあるの?・・・
すべて、最新の研究成果にもとづく映像でお見せします。
案内人は、“東大のガリレオ”こと村山斉・東京大学数物連携宇宙研究機構長。43歳にして、国を挙げての一大宇宙研究機関のトップに就いた村山は、宇宙研究の最前線を分かりやすく解説する天才でもある。
今回は「宇宙こども何でも相談室」コーナーを特設。宇宙は何でできているのか?なぜ小惑星イトカワはピーナツ型なのか?タイムマシンは可能なのか?時にはビー玉やネットなどを駆使しながら、素朴な疑問の数々に答えていく。
「天動説から地動説に変わって以来の大変革期に来ている」という宇宙研究最前線。たまには日常から解き放たれて、はるかな宇宙に思いをはせてください!
村山斉(むらやまひとし)
カリフォルニア大学バークレー校教授。
1964年生まれ。東京都出身。国際基督教大高校卒。82年東京大学入学。86年同大理学部卒業。91年同大学院博士課程修了、東北大助手。93年米ローレンス・バークレー国立研究所員。95年カリフォルニア大バークレー校助教授、2000年教授。2002年、西宮湯川記念賞受賞。07年、文部科学省の世界トップレベル研究拠点プログラムで約7倍の競争を勝ち抜き設立された数物連携宇宙研究機構(IPMU)の初代機構長に就任。
著作は『宇宙は何でできているのか』(新書大賞2011受賞)『宇宙は本当にひとつなのか』『宇宙に終わりはあるのか?』など。
今回の対戦内容
村山斉(むらやまひとし)/爆笑問題
太田:「もういいや」って思いません?先生。「(宇宙のことを考えるのに)疲れちゃったよ」みたいな時ってないの?
田中:あまりにもね、スケールがね。
村山:まぁ謙虚になりますよね。
田中:謙虚?
村山:人間はもともと「地球が宇宙の中心だ」と思っていたわけじゃないですか、天動説の頃は。
「自分たちが真ん中にいて、全てが自分たちのしもべみたいに周りを回っているんだ」と思っていたのが、今度地動説になると太陽が中心になって、自分たちのほうが太陽の周りをグルグル回っていると。
そうしたら太陽も別に中心じゃなくて、銀河の中をグルグル回っている。太陽すらたくさんある星の1個にすぎないのだと。
田中:人間は端っこに端っこに追いやられている感じというかね。
村山:でもその人間が、本当に50年とか100年しか生きていない人間が、宇宙137億年の歴史をここまで分かってきたってすごいと思いません?
田中:本当にそうだね。
太田:奇跡。
先生の対戦感想
村山斉(むらやまひとし)
いやあ、今日は最初すごく緊張していましたけど、爆笑問題のお二人がポイントを突いた質問をいっぱいしてくれて、「打てば響く」感じだったので、説明していて楽しかったですね。すごく哲学的な面からも宇宙に興味を持たれているし、物理学の基本的な考え方の「不確定性関係」だとか「相対性理論」とかもすごくよくご存知なので、びっくりしました。
それと、言われていることをとにかく鵜呑みにするんじゃなくて「本当にそうなの?」っていうもういっぺん混ぜ返しながら考える、っていうのをすごく感じましたね。言われたことを鵜呑みにする人はいい研究が出来ないですから。“研究者魂”みたいなものをかえって2人に感じましたね。
爆笑問題の対戦感想
田中:ビッグバンを写真で見られるっていうのがすごいね。これが137億年前のビッグバンですよって、その感覚がすごいね。
あと印象に残ったのは、ニュートリノが光速を超えたって話で、先生も「あれがもし本当ならアインシュタインも全否定になる」って言いながら、「もしそうだったら、それはそれで面白い。研究者として何か、燃える」みたいな、本当に楽しそうなというか。宇宙が好きなんだろうなっていうのがすごく伝わってきたね。易しい言葉で専門用語をバリバリ使うようなことは絶対にしなくって分かりやすかった。この間放送した『新企画・UNSOLVED』の“地球外生命”とはまた違う、宇宙人とかも飛び越えるスケールの話だったね。
太田:でもまだちょっとよく分からないんだよな。「ニュートリノが光速を超えた?」っていうニュースに何でそんなにみんな騒ぐのかなって。
今までニュートン力学、アインシュタインの相対性理論、量子論というのは、それぞれ反発しながらも共存してきているから、今回の発見も、そのうちの一つで共存が出来ることじゃないかって俺は思うんだけど…。どうも何かいろんなものを読んでも、物理学者が血相変えて、これは大変だって言っているけど、どこまで本気でそう言っているのかが分からないんだよね。だから先生もどこまで本気で大変だと思っているのかが、まあ分からないね。
ディレクター観戦後記
ロケ直前、私用でハワイにある“すばる望遠鏡”のそばまで行ってきました。
天の川はもちろん、星座がわからないくらい星が見えすぎる。そんな夜空に包まれていたら、「自分の人生は宇宙のほんの“一瞬の出来事”に過ぎないのだ」…とかクサいことを考え、感動するとともに気が遠くなってしまいました。
でもその果てしない宇宙と四六時中向き合って、次々と謎を解き明かす人たちがいる。そのことで「一瞬の存在だけど、人間ってすごい!」となんだか救われた気分になりました。
しかもわたしの地元の柏で…。柏レイソルとともに万歳!
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