過去放送記録

FILE083:「台本のない音楽会」

2009年9月1日放送

 

坂本龍一(音楽)

初回放送より90回近く、ひたすら大学や研究所の教授陣と知の格闘を繰り広げてきた「爆笑問題のニッポンの教養」が、大学や研究所を飛び出す。
登場するのは、音楽家・坂本龍一。
東京藝術大学作曲科を卒業後、YMOから映画音楽まで、世界を舞台に活躍を続けてきた坂本は、昨年から世界の音楽の歴史を紹介するCDブックの総合監修に着手している。
今回の趣向は“台本のない音楽会”。坂本龍一は古今東西の名曲1万3000あまりがつまったパソコンを持参し、いきあたりばったりのDJスタイルで、世界の民族音楽から13世紀に作曲された古楽、お気に入りのJポップなどを次々に披露する。音楽の幅広さ、豊かさに気づかせようとする坂本に対し、太田は心酔するサザンオールスターズの魅力について大熱弁。
一見、音楽的には全くあい入れない両者のやりとりから浮かびあがってくる「音楽の意味」「音楽の本質」とは?

坂本さんと爆笑問題さんが選んだ曲リストはこちら!



坂本龍一(“教授”)
1952年東京生まれ。東京藝術大学大学院修士課程修了。学生時代よりスタジオミュージシャンとして活躍。1978年YMO結成、世界を舞台に活躍する。1988年「ラストエンペラー」の映画音楽で、アカデミー賞作曲賞受賞。以降、現代音楽、ピアノソロ、オペラなどジャンルを問わずに活動する。環境・平和活動にも携わる。


今回の対戦内容

坂本龍一(“教授”)/爆笑問題(太田/田中)


坂本:これはどうかな。
(無音・・・・)
坂本:これも曲なんだけど。
田中:これ今鳴っているんですか。ちょっと待ってくださいよ。
太田:若者にしか聞こえない音とか。
田中:そうですよ。モスキート音ですよ、今の。ね。公園の。
坂本:これはね、音がしない音楽なんです。
田中:ちょっと、それ行きすぎじゃないですか。
太田:ばかにしているんじゃねえかって。
坂本:これは本当に有名な曲で。4分33秒っていう曲なんだけど。
太田:昔いたんです、若手で、ネタに詰まって出て きてじーっとそれこそ2分ぐらい無音で帰っていったやつ。そいつ舞台監督に殴られてました。ばかにするなって。
坂本:殴られる、この人も(笑)。
これはね、もう亡くなっちゃったけど、現代音楽で有名なジョン・ケージっていうアメリカ人の人でね。まあもちろん大論争を巻き起こした歴史的な名曲ですよ。音があることだけが音楽じゃないよっていうことを言っているわけ。
太田:口で言ってくれたら分かりますけど。

先生の対戦感想

坂本龍一(“教授”)


あまり初対面っていう感じがしなくて、この番組も何度か見ているので、2人の切り口っていうのかな、突っ込み方っていうか、何となく分かっていました。もっと突っ込まれるのかと予想していたんですが、意外と和気藹々といったと思います。僕の側は、こういうことを述べようと事前に考えていたわけではなくて、その場で面白く話が発展すればいいと思っていたけれども、結構てんこ盛りにいろいろな話題が出てきて、あちこち飛んで、大体言い尽くされているんじゃないかなと。いろんな問題に触れることが出来たので、面白かったです。
なかなかシャープですね、2人のリアクションもね。面白かったですよ。

爆笑問題の対戦感想

田中:生で戦メリ。なかなか出来る体験じゃないですからね。すごくうれしかったですね。本当にでも、すごい話しやすい方でしたね。気むずかしくもないし、分かりやすいですよね、何よりね、話すことが。面白かったですね。みんなで好きな曲を掛け合って。あの反応の悪さもね。
太田:豪華でよかったね。
メロディに言葉を乗っけた時点で、言葉が実際のもの、感情と違ってくるっていうことと、逆にそうならば、本当に深い悲しみの時は、メロディすら発せられないっていうことと。だとすると、じゃあ本物を突き詰めているのに全部嘘になっていくのか、表現はっていうことですよね。だとすると、あの無音の音楽っていうのがじゃあ本当なのかっていうことにもなりますから、まあそれはそれであるんだろうなとは思うけれども。じゃあはたしてそこに行きたいのかっていうとそうじゃないですよね。
田中:まあ無音の人は実績もあっていろいろやっているのかも分からないですけど、お笑いでもあれはやっちゃ駄目だっていうのはまさにあって。あね、あのCDはびっくりしました。まあネタとしては面白いかなと。
太田:だからこの間の芸大のスペシャルをやって、その後だったので、坂本さんにもあそこにいてほしかったな。やっぱり何か表現しようとする人が、宿命的に何か抱えている問題が坂本さんの中にもやっぱりあるんだね。

ディレクター観戦後記

これまで数多くの大学教授の方々にお会いしてきた「爆笑問題のニッポンの教養」。今回登場するのは、ずばり「教授」その人。そう、坂本龍一さんです。
坂本さんが出演する―。
そう決まると、私の周囲のスタッフたちがぽつりぽつりと、それぞれの「サカモト体験」を語りだしました。
「僕は大学時代バイオリンやってて、坂本さんの曲をカバーしてたんだ・・・。」
「俺は中学時代、店頭で流れているYMOのライブビデオを見るためにレコード屋に通ったんだ!」
「私の家にも、戦メリの楽譜があるわ・・・」

それぞれの音楽観に、それぞれ別の影響を及ぼしている。改めて坂本さんの音楽の幅の広さ、影響力に思いを馳せた次第です。みなさんのサカモト体験はなんでしょうか?

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