FILE004:「人間は動物である。ただし…。」
2007年5月25日放送
山岸俊男(社会心理学)
世界的な社会心理学者、山岸俊男(北海道大学大学院教授)を訪ねる。
「自分から研究をとったら何も残らない」と言う山岸は、一週間のほとんどを研究室で過ごす。そこは、米・加・豪をはじめとする世界7カ国と常時接続されており、人間の集団行動を研究する為の国際的な研究拠点。山岸が指揮するプロジェクトは、世界で最も活発に実験を行っているグループの一つとして、多くの研究者から注目を集めている。
「人間は環境に合わせて心を適応していく動物である」という山岸の持論に対する太田の意見は?
さらに「人間はどれ位他人に協力するのか」という模擬実験に爆笑問題も参加する。果たしてどんな結果が?そこから「本当の信頼関係とは何か」と議論は展開…。
あなた人間関係、うまくいってますか?
山岸俊男(やまぎし・としお)
山岸俊男 のホームページはこちら。
http://lynx.let.hokudai.ac.jp/COE21/ (NHKサイトを離れます)
放送内容が書籍になりました。詳しくはこちら
http://www.nhk.or.jp/bakumon/book_dvd/
爆笑問題の対戦感想
田中:最初いろいろな実験とかもやって、ちょっと難しそうなところもあったんですけれども、最後に先生がほんとにわかりやすく、いろいろな例えで話してもらったので。 掃除当番の話とか。最終的には結構わかってきたような気がしましたけどね。
太田:また、いつもわかったふりして。わかってないだろ、何も。何ですぐ「とてもわかりやすかったです」とか、必ず毎週言ってるじゃねーか。うそつけ、お前。
田中:いや、俺思うけど、やっぱり最初のハードルがめちゃめちゃ高く見ちゃうわけですよ、大学の何か偉い先生とか、最先端の研究みたいなのは。もうわからないだろうなと思っていると、そんな専門用語の羅列みたいなのじゃなくて、先生たちはすごくこっちまで降りてきて話してくれるでしょ。何となくあるじゃない、つまんない授業のイメージとか。
太田:わかった気になっているだけじゃないの、お前。じゃ、1年間この番組やったらテストするからな、どのぐらいわかってるか。
田中:何でだよ、テストとかじゃねえだろ!
太田:テストやるから、ほんとに。
田中:そういう話じゃないでしょ、別に。
太田:忘れてるんだろ、もう来週には。
田中:それはあるかもしれないね。
太田:だろ。
田中:それはまあ、あるよな。
太田:うそくさいんだもん、お前。
田中:太田さんはどうでしたか、今日は。
太田:話はおもしろかったけど、じゃ、山岸先生はこれからどんなことをしようとしてるのかというと、あんまりわかんなかったよな。掃除当番大嫌いって学生時代に思って、実験でそのことを解明したっていうのはわかるけど、それで終わっちゃうじゃない。あの風貌でとんでもないことを考えてたりして・・・。
田中:どうなるんだろうね。
太田:予想できないね。
田中:そういうのを聞いてみても、おもしろかったかもな。
ディレクター観戦後記
「人間は、こんなにも違う価値観で、同じ世界を見つめているんだなぁ・・・」考えてみれば当たり前のことですが、これがここ数ヶ月、この番組に関わる中で何度も感じたことの一つです。様々な研究を調べていると、その底に流れる世界観の違いのようなものを感じるからでしょうか。今回の番組で言えば、山岸先生は人間の動物的な側面を考察することで、価値判断なしに人間の種としての性質を見つめようとしています。一方、太田さんはあくまで、一人の人間がこの世界を生きるとき何を感じるのかという点から、人間という種への想像力をふくらませている。そして、その隣で田中さんは噴出する様々な意見をつぶさに見つめている・・・。世の中へのアプローチは人によって千差万別ですね。
それじゃなくてもいろんな人間がいる社会を生き抜く中で、大事なことは何なのか?山岸先生と爆笑問題さんとの対話の中で浮かび上がってきたのは「自己愛」でした。これはちょっと意外でした。世の中の半歩先を読んで「うまくやる」ことでもなければ、「偉い人」の偉大な方法論を身に付けることでもない。ただ、自分を愛せるかどうか・・・、そして、愛せる自分を確立しているかどうか・・・。山岸先生の立場から言えば、そういった自己愛を持つ人間であって初めて、他人と関係を築くことができる・・・。そして、太田さんの立場からいえば、どんな時でも愛する自分の美意識に反しない行動をとる人間でありたい、こんな感じでしょうか。
もしかしたら、「人間がお互いを理解しようとすること」は、何処まで行っても交わらない平行線のようなもので、はじめから無理なことなのかもしれない。だから、今日も変わらずこう思うのです・・・。
「人間は、こんなにも違う価値観で、同じ世界を見つめているんだなぁ・・・。」
こんな風に思う自分もまたイトオシイな、と、自己愛を感じながら?
つぶやき
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