オーディオドラマ(ラジオドラマ)の表紙へNHKオーディオドラマ〜NHKのFM放送にて好評オンエア中!テレビドラマのポータルへ
 
 
放送済みの作品(2003年)
ギャラクシー賞・ABU賞受賞記念
『戦争童話集』(再)
「凧になったお母さん」
「赤とんぼと、あぶら虫」
【放送日】
2003年12月20日(土曜日)22:00-22:50

原作:野坂昭如
脚色:佐藤ひろみ
音楽:北爪道夫
演出:保科義久
技術:山中義弘
音響効果:石川恭男

あらすじ:山口崇 藤田弓子 二木てるみ
伊崎充則 立石凉子
 
第16回銀の雫文芸賞最優秀作
『公園のベンチで』
【放送日】
2003年12月13日(土曜日)22:00-22:50

原作:佐藤いずみ
脚色:渥美珠巳
選曲:伊藤守恵
演出:小林武
技術:糸林薫
音響効果:野村知成

出演:山本學 長谷川待子 海鋒拓也
藤吉久美子 今村恵子 小久保丈二 柳澤愼一

あらすじ:正俊(68)は定年後も会社勤めを続け、いよいよ退職の日を迎える。自分なりに若い同僚達と精一杯真摯に付き合ってきたつもりだったが、彼らの送り方は思いやりのかけらも感じられない、最悪のものだった。人付き合いに嫌気がさし頑になってしまう正俊。それからの日課は公園のベンチを温めて、時を過ごすばかりだった。ある日出会った4歳児のおかげで、少しずつ固まった心が溶け始める。第16回「銀の雫文芸賞」最優秀作のドラマ化。
 
『喜劇が生まれた日』
【放送日】
2003年12月6日(土曜日)22:00-22:50

作:池田政之
演出:渡邊良雄
技術:森俊郎
音響効果:高橋一郎

出演:阿部サダヲ 渋谷天外
曾我廼家八十吉 曾我廼家寛太郎

あらすじ:『喜劇』の創始者曽我廼家五郎の曾孫にあたる亮一(35)は東京の総合商社に勤めるサラリーマン。会社が関わる喜劇百年イベントへの参加を命じられる。慣れない喜劇の世界に無理やりひっぱりこまれ、てんやわんや七転八倒の思いをするうち、自分の曾祖父と喜劇の世界に徐々に魅かれはじめる。「笑い」に命をかける関西人のド根性を描く大爆笑人情喜劇ドラマの決定版!
 
『そのテーブルの苦い二人』
【放送日】
2003年11月29日(土曜日)22:00-22:50

作:土田英生
音楽:佐野芳彦
演出:吉田努
技術:長谷川忠昭
音響効果:井上直美

出演:尾方宣久 塩湯真弓 深浦加奈子

あらすじ:高橋君と成田さんは高校3年生。演劇部の部活帰り、高架下の喫茶店で公演の打ち合わせ…と言いながら、ぎこちなくお互いに好意を持っていることを確認しあう。美人の店長さんがひとりでやっているこの店に「毎年、この日に来よう」と約束する。2年目、高橋君は大学生、成田さんは就職1年目。社会に出た成田さんに対し、高橋君は何だかひがみっぽい。3年目、高橋君は怒りっぽく、嫉妬深く、偉そうな物言いで、成田さんはなんとか宥める。そして4年目…。ラジオの前の視聴者に、二人の会話を盗み聞くような感覚を味わってもらう「定点観測ダイアローグ・ドラマ」。二人の心の移り変わりが、手に取るようにわかります。劇作家・土田英生によるオリジナル・ストーリー。
 
15日・22日は「特集オーディオドラマ」を
放送しました。
 
文化庁芸術祭参加作品
『カーン』(再)
【放送日】
2003年11月8日(土曜日)22:00-22:50

作:小松與志子
音楽:荻野清子
演出:真銅健嗣
技術:西田俊和
音響効果:浜口淳二

出演:近藤正臣 宮里駿 結城しのぶ 佐戸井けん太
池田道枝 岡村洋一 柳沢三千代 吉野悠我

あらすじ:我が強く、世の中を斜っぱに眺めている悪党面の野良犬と、ハンディを持ち、気の優しい小学5年生の少年の出会いと友情の物語をオーディオ・ファンタジーとして描く。犬の視点から人間社会の不合理をシニカルに語る部分はユーモアかはたまた現代の箴言か?大伴賞・日本シナリオ大賞作家初のオリジナルオーディオドラマ。
 
『リ・セット』
【放送日】
2003年11月1日(土曜日)22:00-22:50

原作:魚住直子
脚色:佐藤久美子
音楽:高木正勝
演出:濱田裕之
技術:加藤政二
音響効果:平木和人

出演:田島穂奈美 千葉哲也 咲田とばこ
大津有加里 武藤理依 大神礼佳 松田亜実

あらすじ:中学二年の三帆は母親との二人暮らし。学校内でのイジメや級友達との人間関係にウンザリしていた。ある日砂浜を歩いているとテントの中から髭面の男が現れ、母親のことを尋ねる。どうやら随分前に別れた父親のようだ。男は言う。リ・セットの儀式というものがあり、それを行うと古い自分から、新しい自分に生まれ変われる、と。揺れ動く思春期少女の心を瑞々しく、印象的に描くジュブナイルドラマ。
 
文化庁芸術祭参加作品
『秋の家族』
【放送日】
2003年10月25日(土曜日)22:00-22:50

作:井出真理
音楽:川崎真弘
演出:江澤俊彦
技術:福井清春
音響効果:佐藤彰

出演:若村麻由美 吉村実子 坂口芳貞 下元年世
久野麻子

あらすじ:香奈子(39)は、卵巣腫瘍の手術後の養生で、久しぶりに母・節子(66)が一人で住んでいる郊外の実家に身を寄せることになる。香奈子は、母に対し、この家で苦労してきた後ろ姿を見て同情する気持ちがある一方、何かと一人娘である自分に干渉してくるので、実は節子が苦手だった・・・。かつては大家族だったこの家で、母と娘の二人きりの生活をするようになってはじめて、今までのわだかまりをぶつけ合う二人・・・。シングルになった母娘の、三世代にわたって守ってきた≪家≫への愛惜の情と、それぞれの幸福のあり方を模索していく姿を温かく描く。
 
文化庁芸術祭参加作品
『さびしぼっち』(再)
【放送日】
2003年10月18日(土曜日)22:00-22:50

作:小野田俊樹
音楽:榊原大
演出:吉田努
技術:金子泰三
音響効果:久保光男

出演:利重剛 渡辺典子 小林高鹿 小宮和枝
夏川加奈子 佐藤拓之 小杉幸彦 巴三枝 中村由起子

あらすじ:清水義男(40)は不動産会社を辞め、知的障害者更生施設の非常勤職員となった。妻のかよ(37)は看護師で、義男とはすれ違いの毎日。義男は自閉性障害の真鍋(27)の相手をすることになった。ひとつのことにこだわり始めると納得がいくまで「なんで?」と問い続ける真鍋に手を焼く義男だが、真鍋が父親に蒸発され、スナックで働く母親に育てられている境遇を知り、だんだんと「真鍋は俺とそっくりだ」と思うようになる。真鍋も義男に親近感を抱く。「ぼくたち、さびしぼっちだね」。しかし、家事をしない妻への苛立ちや、非常勤職員としての厳しい立場から、義男はだんだんとストレスをつのらせ…。
 
文化庁芸術祭参加作品
『永遠のホームページ 最愛なる者へ』(再)
【放送日】
2003年10月11日(土曜日)22:00-22:50

稲月明
「僕は癌と共に生きるために医者になった」より
作:福田卓郎
演出:松園武大
技術:井上俊勝
音響効果:佐藤彰

出演:勝村政信 夏川結衣 山田賢太郎

あらすじ:愛媛県の総合病院に勤める内科医・稲垣誠(42)。16年間、「患者のためになる治療」を志していたが、医者と患者の間にある「壁」に戸惑いを感じていた。ある日、大きな転機が突然、稲垣を襲う。稲垣は自分の病院に届いた最新のCT撮影機で、自分の肺に潜む黒い影を見てしまう。末期肺癌。残された時間はあと1年。最愛の家族との時間を守りながら、癌とどう向き合うか。稲垣はホームページを立ち上げ、家族との営みや病院での治療、その中で感じたことを刻んでいく。医者と患者、双方の立場を知る者として。ホームページは反響を呼び、多くの人から応援や共感の声が届く。そして、その人々との交流を通じて、稲垣自身の世界も広がっていく…。
 
シリーズ ロシア・ユーラシアの現代文学
『コーカサスの金色の雲』
【放送日】
2003年10月4日(土曜日)22:00-22:50

原作:アナトーリイ・プリスターフキン
訳:三浦みどり
脚色:玉井恵子
音楽:纐纈ミカ
演出:保科義久
技術:奈良孝弘
音響効果:片平洋資

出演:夏八木勲 桜井誉礼 内山昂輝 田谷隼
大西多摩恵 織本順吉 佐藤輝

あらすじ:第二次世界大戦末期、ソビエトの独裁者スターリンは、コーカサス地方のチェチェン人を反ソ的民族であるとして中央アジアに強制移住させた。その直後の1944年夏、モスクワなどの戦災孤児が大勢コーカサスに強制疎開させられる。コーリカ(弟)とサーシカ(兄)の双子の兄弟(10歳)もまた、豊かで幸せな土地と聞くコーカサスに移送される。同じ列車でレジーナ先生に出会い、コーリカとサーシカは恋してしまう。コーカサスの村での農作業の合間に、お腹のすいた二人は食物や衣服などを盗んでは溜め込む。その間も、山岳ゲリラと化したチェチェン人が村や孤児院を襲い、サーシカは殺され一人彷徨うコーリカはチェチェン人の孤児アルフズールと出会う・・・。
 
シリーズ ロシア・ユーラシアの現代文学
『大きな家の大いなる一日』
【放送日】
2003年9月27日(土曜日)22:00-22:50

原作:ファジリ・イスカンデル
訳:浦雅春
音楽:野田雅巳
脚色:吉村ゆう
演出:真銅健嗣
技術:糸林薫
音響効果:久保光男

出演:下條アトム 螢雪次朗 中村たつ 神保共子
三村ゆうな たかお鷹 花井みを 田中健三
吉野悠我 小野賢章 藤倉みのり

あらすじ:1912年盛夏。のどかな農村のある一日。12歳の少女カーマは3歳になる甥っこが可愛くてしかたがない。でも今日はその子の両親がやってきて別れなければならない。どこまでも見送りに行くカーマ。個性豊かな沢山の兄弟や、親類達。現代では多くの国が無くしてしまった古き良きふるさとの風情を詩情豊かに描く。
 
シリーズ ロシア・ユーラシアの現代文学
『最初の教師』
【放送日】
2003年9月20日(土曜日)22:00-22:50

原作:チンギス・アイトマートフ
訳:赤沼弘
脚色:入山さと子
音楽:菅谷昌弘
演出:吉田努
技術:長谷川忠昭
音響効果:西ノ宮金之助

出演:銀粉蝶 清水理沙 大門裕明 有賀ひろみ
山下啓介 根岸宮子 田村錦人 小杉幸彦 水澤心吾
落合弘治

あらすじ:中央アジアキルギス共和国出身の作家、チンギス・アイトマートフが、1963年に発表した同名小説のオーディオドラマ化。1920年代のキルギスの村落を舞台に、村に最初の学校を作ろうと努力した青年と、彼を慕って勉学に励み、やがてはモスクワに出て著名な学者となる少女の交流を描く。村人の嘲笑と偏見のなかで志を持って献身的に努力する青年。学問に目覚め、女性にとって無権利状態である粗暴な村社会から脱出しようとする少女。本人達も無自覚な、ふたりの淡い恋。そして、二人を襲う悲劇…。それらの出来事を、今ではアカデミー会員哲学博士となった女性の回想を通して描く物語。
 
シリーズ ロシア・ユーラシアの現代文学
『クジラの消えた日』
【放送日】
2003年9月6日(土曜日)22:00-22:50

原作:ユーリー・ルィトヘウ
訳:浅見昇吾
脚色:谷登志雄
音楽:菅野由弘
演出:小林武
技術:冨沢裕
音響効果:太田岳二

出演:李麗仙 鶴ひろみ 草尾毅 中井和哉
佐々木望 勝生真沙子 柳澤愼一

あらすじ:シベリアの「チュクチ」と言う少数民族には、今の私たち人類は、クジラとナウという女性から生まれたという神話がある。昔々、少女ナウは大きな水飛沫をあげるクジラを見た。その色鮮やかな虹が消えたところに、一人の人間が突然現れた。やがて二人は結ばれ子を産む。最初の子はクジラであったが、次からは彼女と同じ姿の子供たちが産まれた。こうして奇跡的な出来事が海岸の民を生んだ。しかし何世代も経って獲物の量が少なくなると、若者たちは、クジラを殺害し解体しようとする。「おまえが兄弟を殺した以上、明日はお前が・・・」と言い残しナウは死んでしまう。クジラの遺骸のあとには黒髪の一人の人間が横たわっていた。そして海からはクジラが消えた。文字を持たなかったシベリアの民のクジラと人類創生の壮大な叙事詩をドラマ化。
 
『はじまりのとき』
【放送日】
2003年8月30日(土曜日)22:00-22:50

作:野津聖治
演出:盆子原誠
技術:寺尾広志
音響効果:高橋一郎

出演:大高洋夫 秋山菜津子 末地嘉子
柳田学 真帆

あらすじ:鳥取県のある高校が閉校となる。最後の卒業式に、20年以上文化祭で演ってきた演劇を上演する。その芝居に卒業生である真由美とOBである父親が共演することになっていた。この家庭は、まもなく両親の離婚によってバラバラになる。家庭でも全く平行線の父と娘。家庭再生の鍵を握る高校最後の演劇の幕が上がった!21世紀の家族ヒューマンドラマ。
 
『風保険』
【放送日】
2003年8月9日(土曜日)22:00-22:50

作:加藤紀子
音楽:BANANA
演出:今井洋一
技術:斎藤隆
音響効果:平木和人

出演:川本貴浩 松原実智子 木村庄之助 大山由美
広瀬五朗 山田麻琴 福井博章 中野寛之

あらすじ:主人公のタケルは、無意識のうちに自分に都合の悪いものを、風で目の前から吹き飛ばし、この世から消してしまうのだった。ある日、結婚の話が面倒くさいと思ったタケルは、婚約者まで風で吹き飛ばしてしまう。タケルは、失った婚約者を何としても探し出そうと躍起になり、「風保険屋」なる謎の人物をつきとめた。タケルは風で吹きとばしてしまった大切な人を取り戻せるか?平成13年度CK脚本募集佳作のオーディオドラマ化。
 
『ビンテージでいこう』
【放送日】
2003年8月2日(土曜日)22:00-22:50

作:安形眞司
演出:吉田努
技術:金子泰三
音響効果:島津楽貴

出演:西ノ園達大 林あかり 岩本靖輝 関えつ子
猫背椿 村杉蝉之介 菅原永二

あらすじ:第31回創作ラジオドラマ脚本懸賞公募・佳作受賞作。インターネットラジオ『ビンテージでいこう』のオンエアが始まった。パーソナリティは勇気(31)とリボン。ビンテージロックに乗せて、勇気がロック魂あふれるメッセージを伝える。今日も引きこもりの息子に悩む母親を励ます。オゾンと名乗る若者がいきなりスタジオに侵入してくる。オゾンは勇気の大ファンと自称し、勇気のことは何でも知っていた。勇気こそが実は引きこもり中で、部屋から番組をオンエアしているということも。リスナーにいつも戦う姿勢を奨励する勇気に、オゾンは「あなたこそ戦うべきだ」と訴える。閉じこもる自分自身と戦えと…。
 
『つむじ風食堂の夜』
【放送日】
2003年7月26日(土曜日)22:00-22:50

原作:吉田篤弘
脚色:津川泉
音楽:野澤美香
演出:菓子浩
技術:長谷川忠昭
音響効果:畑奈穂子

出演:福本伸一 神野美紀 三谷昇 松田洋治

あらすじ:いつもつむじ風が舞う十字路に、一軒の小さな食堂がある。通称「つむじ風食堂」には、万歩計を「二重空間移動装置」と吹聴する帽子屋、宇宙に思いを馳せる果物屋の青年、万年脇役の舞台女優など、夜毎、風変わりな常連達が集まる。人工降雨の研究をしている「私」は、彼らとの日々の中で少しずつ忘れてしまっていたものを思い出す。そして、「虹をつくる手品」を夢見ながら亡くなった手品師の父のことを想うのだった。ちょっと幻想的で、どこか懐かしい物語。
 
『さよなら、ユキちゃん』
平成14年度創作ラジオドラマ脚本募集入選作
【放送日】
2003年7月19日(土曜日)22:00-22:50

作:井上美穂
音楽:おかもとだいすけ
演出:松川博敬
技術:川田修
音響効果:大西斎

出演:酒井敏也 大山由美 山口哲美 近藤勇斗
吉本峻 柾木卓 木村庄之助 成田啓子

あらすじ:さえないライターユキオのもとへ、亡き祖母から電話が配達される。コードも繋がってないのに突然鳴り出す電話。相手は11歳の時一緒に事故にあって亡くなった双子の兄弟からだった。電話相手に思わず弱音を吐くユキオだが、自分の息子と同年の兄弟に逆に慰められる始末。そして息子が病気で倒れる。なんとかしたいと奔走するユキオはついに、亡くなっている兄弟に力を借りる。感動の霊界ファンタジー。
 
『あのね』
【放送日】
2003年7月12日(土曜日)22:00-22:50

作:佐藤ひろみ
音楽:吉川和夫
演出:福岡利武
技術:佐々木宏幸
音響効果:遠藤正昭

出演:岡本綾 立原勇武 絵永けい 岩佐絵里
下鳥ミヨシ 古関崇浩 簗瀬貞子 宿利左紀子 内池和子

あらすじ:短大を卒業して地元の幼稚園で先生をはじめた佳恵。日々子供達の目まぐるしい動きについていけず仕事に悩んでいた。その幼稚園では「言葉集め」という活動がある。子供達の生き生きした言葉を集めてプリントし、子供達の心に触れ合おうという目的で始められた。なかなか打ち解けない子供と親身に係わることで、佳恵の耳にあたかも宝石のような言葉の数々が飛び込んでくるようになった。新米先生のいきいきとしたヒューマンドラマ。
 
『唐木屋一件のこと』
第31回創作ラジオドラマ脚本懸賞公募最優秀作
(日本放送作家協会)
【放送日】
2003年7月5日(土曜日)22:00-22:55
※放送時間が5分延長となります。

作:山本むつみ
音楽:桑原研郎
演出:小林武
技術:冨沢裕
音響効果:石川恭男

出演:中村福助 松平健 名古屋章
松山政路 三原じゅん子

あらすじ:江戸は天保のころ、町奉行所のお白州で吟味方与力が唐木屋事件の吟味を始めていた。囚人は島帰りの清次。かつては、口入屋の弥五郎に励まされ、妹の存在を心の支えに人生をやり直そうと決意し八丈島へ。だが、流人の以蔵から、妹の非業の死を聞かされる。江戸に戻った清次は、廻り髪結いとして唐木屋に入り込む。唐木屋惨劇の裏にひそむ人情悲劇を江戸情緒の中にうたいあげる。
 
『リアルライフ』
【放送日】
2003年6月28日(土曜日)22:00-22:50

作:山本雄史
演出:山田隆子
技術:渡辺暁雄
音響効果:野下泰之

出演:河相我聞 板谷由夏 橋田雄一郎 三島嘉崇
山内勉 江原玲奈 白川明彦

あらすじ:新婚の夫婦・雅明(27)とヒカル(25)。互いの価値観や感性が近く、強い愛を感じる二人。しかし、妻であるヒカルは一人悩んでいた。自分は男であると。性同一性障害であることを自覚し、心の性に素直に生きようとする妻と、とまどいを感じながらも支えていこうと思う夫のヒューマンドラマ。
http://www.nhk.or.jp/osaka/guide/reallife.html
 

文化庁芸術祭参加作品
『永遠のホームページ 最愛なる者へ』

【放送日】
2003年6月21日(土曜日)22:00-22:50

稲月明
「僕は癌と共に生きるために医者になった」より
作:福田卓郎
演出:松園武大
技術:井上俊勝
音響効果:佐藤彰

出演:勝村政信 夏川結衣 山田賢太郎

あらすじ:愛媛県の総合病院に勤める内科医・稲垣誠(42)。16年間、「患者のためになる治療」を志していたが、医者と患者の間にある「壁」に戸惑いを感じていた。ある日、大きな転機が突然、稲垣を襲う。稲垣は自分の病院に届いた最新のCT撮影機で、自分の肺に潜む黒い影を見てしまう。末期肺癌。残された時間はあと1年。最愛の家族との時間を守りながら、癌とどう向き合うか。稲垣はホームページを立ち上げ、家族との営みや病院での治療、その中で感じたことを刻んでいく。医者と患者、双方の立場を知る者として。ホームページは反響を呼び、多くの人から応援や共感の声が届く。そして、その人々との交流を通じて、稲垣自身の世界も広がっていく…。
 
『夢の波間』
【放送日】
2003年6月14日(土曜日)22:00-22:50

作:今井雅子
音楽:大河内元規
演出:保科義久
技術:金子泰三
音響効果:久保光男

出演:柳生博 水原英子 上杉祥三 山野史人

あらすじ:夢を失ったまま定年を迎えた中年男と、失意のどん底にある江戸時代の商人の二人が、夢か現か判らぬ世界で出会い、互いに励ましあい、やがて人生の夢=ロマンを取り戻していく姿を、幻想的な構成とリアルな手法で描く。      …引越し業者の佐野は今日が定年退職日。引越しのゴミの中に襖の裏張り用の古文書を発見。佐野は古文書を読み進んでいく…。
 
『触覚』
【放送日】
2003年6月7日(土曜日)22:00-22:50

作:川南恵子
音楽:松浦義和
演出:平位敦
技術:中鉢由希
音響効果:森淳一

出演:島之原樞 石田紗也佳 井上美那津 二橋康浩
木本トモ子 丸茂太郎 芦塚奈緒美

あらすじ:中学生のふたりの少女、エリコとマユミ。それぞれ両親との関係に問題を抱えている。共に平凡で、将来に希望を見出せない。ふたりは、お互いに傷をなめ合うように、空想の自分たちの姿を語り合う「嘘ゲーム」を始める。やがてマユミは家出をする。エリコの元に毎日携帯で連絡が入る。マユミは「嘘ゲーム」を止めようとしない。心配になったエリコはマユミを探し出す。ふたりは、プランクトンが発光して綺麗だという夜の海に出かける・・。自我の確立していない不安定な少女たちの心の世界を繊細に描き出す。
 
平成14年度文化庁芸術祭優秀賞
『ポンソンファ』(再)
【放送日】
2003年5月31日(土曜日)22:00-22:50

作:長川千佳子
演出:安梨香
技術:伊藤文王
音響効果:最上淳

出演:北村一輝 ユンソナ 中江有里 佐川満男

あらすじ:明(23)は在日3世の次男坊。パチンコ店を経営する両親。店を切り盛りする兄。普段は韓国籍であることさえ意識していなかった。平成不況の下、就職先が決まらない。初めて国籍の壁が立ちはだかる。挫折感ともどかしさの中、日本人の恋人から妊娠を告げられる。どうするとも言えず迷う明。そんな時に、頼りの兄が急死する。兄宛にハングルで書かれた手紙が済州島から届く。兄が結婚したいと思った女性からだった。明は済州島に飛び、兄が彼女に残していた言葉を聞く。「祖国は韓国だけど、母国は日本だ」と。その言葉を噛み締め、明は未来への一歩を踏みだす。国籍を越えて新しい生き方を探す在日青年の物語である。
 
シリーズ・中東の現代文学
『首飾りと腕輪』(再)
【放送日】
2003年5月24日(土曜日)22:00-22:50

作:ヤハヤー・ターヒル・アブドッラー
訳:高野晶弘
脚色:仲倉重郎
音楽:丸山和範
演出:保科義久
技術:長谷川忠昭
音響効果:小野寺茂樹

出演:李麗仙 平栗あつみ 太刀川亞希
岩下寛 石田圭祐 有川博 うえだ峻 塩野谷正幸
香原俊彦 尾崎光洋 山田孝子

あらすじ:エジプト・ナイル川の上流にある貧しい村を舞台に、伝統的な価値観や風俗習慣の中で生きたハズィーナと、その娘ファヒーマと、さらにその娘ナバウィーヤの女三代の悲劇を描く。ハズィーナの息子ムスタファが出稼ぎのためパレスチナに出かける。娘ファヒーマは村の若者と結婚するが、彼は性的不能者であった。子宝を授かるために、ハズィーナと娘は古代神殿に出向き、“神事”のおかげで娘が生まれ、ナバウィーヤと名づけられた。戦争が始まり、終わる。イスラエルが建国され、パレスチナを追われた息子ムスタファが20年ぶりに帰郷する。大きくなったナバウィーヤが妊娠した。未婚の女性の妊娠は、一族の恥である。ナバウィーヤは、不義の相手を告白しないので、一族の男によって殺される。
 
シリーズ・中東の現代文学
『ティブル』(再)
【放送日】
2003年5月17日(土曜日)22:00-22:50

作:イブラヒーム・アル・クーニー
訳:奴田原睦明
脚色:ミラーカク子
音楽:野田雅巳
演出:真銅健嗣
技術:奥村玲子
音響効果:畑奈穂子
出演:大鶴義丹 東幸枝 新井康弘 米倉斉加年
番哲也 豊川潤 入野自由

あらすじ:世界最大の砂漠、サハラで、ラクダに騎乗し、遊牧生活を送るベドウィン(遊牧民)達がいる。過酷な砂漠の自然環境に自らを晒し続けている。彼らの生きざまは、物質、情報の蓄積を全てにまさる価値とする都市生活の対局に位置する。遊牧民の青年を主人公に、定住者と結婚してしまった故に背負う自身の生きざまとのギャップを詩情豊かに描き出す。ベドウィン出身の作家クーニーの描く世界を通して、物質的価値の象徴である「ティブル(砂金・金塊)」ではない、人間が生きることの価値を見出そうとする。
 
中部ラジオ小劇場
『復讐ゲーム』
※愛知・岐阜・三重・福井・石川・富山・静岡のみ放送
【放送日】
2003年5月17日(土曜日)22:00-22:50

作:笠井健夫
演出:宮越建政
出演:菊池麻衣子 ほか

あらすじ:中学時代に耐えられないほどのイジメを受け、それを克服するために内面を見せない強い女として過ごすようになったOLの由美子(29)。中学時代に自分をイジメていた男が上司として赴任、セクハラ攻撃でアプローチしてくる。精神的ショックを受けた由美子は、ネットで告白。すると何者からか「復讐ゲーム」のサイトを勧められ…。ヴァーチャル空間と現実の間での精神バランスのありかたを問う、サイコ・サスペンス風オリジナル作。
 
シリーズ・中東の現代文学
『夢について』(再)
【放送日】
2003年5月10日(土曜日)22:00-22:50

作:ダヴィッド・シャハル
訳:母袋夏生
脚色:佐藤久美子
音楽:菅谷昌弘
演出:吉田努
技術:小林清
音響効果:岩崎進

出演:金子貴俊 小木茂光 奥貫薫 銀粉蝶 藤村ちか

あらすじ:イスラエルを代表する作家、ダヴィット・シャハルの同名小説のオーディオドラマ化。舞台は英国統治下のエルサレム。画家になる夢を捨て、法律家として立身出世を目指したツェマフ叔父が留学先の英国から、学位と英国人の妻ステラを得て帰国する。順調に事業を拡大するツェマフだが、病弱なステラが心臓発作で急死する。死後、ツェマフは、かつて自分が描きためていたデッサンをステラが大切に保存していたのを発見する。生前知ろうともしなかった妻の胸のうちを知り錯乱するツェマフだが、やがて事業も縮小し、穏やかな境地にたどりつく。そんな叔父の姿から、甥の「ぼく」は、人生や愛、そして夢について学ぶのだった・・・。
 
シリーズ・中東の現代文学
『ハイファに戻って』(再)
【放送日】
2003年5月3日(土曜日)22:00-22:50

作:ガッサーン・カナファーニー
訳:奴田原睦明
脚色:小野田俊樹
音楽:菅野由弘
演出:保科義久
技術:山中義弘
音響効果:若林宏

出演:磯部勉 倉野章子 南風洋子 小杉勇二
城全能成 三浦威 山本龍二

あらすじ:1967年。パレスチナ人の夫婦が20年ぶりに、今はイスラエルとなっている故郷の地を踏んだ。戦火の中、幼い息子を置き去りにしてきたが、果たして息子が生きているのか?行ってみると、息子は違う名前で呼ばれ、ユダヤの思想を身につけた青年となり、イスラエル守備軍の兵士となっていた…。30年以上も前に書かれたこの小説の環境、パレスチナを巡る悲劇は今なお変わることなく続いている。ニュースで報じられる過激なテロや軍事行動の背景にある深刻な溝の一端を鋭く注視する世界的注目作のドラマ化。
 
文化庁芸術祭参加作品
『さびしぼっち』
【放送日】
2003年4月26日(土曜日)22:00-22:50

作:小野田俊樹
音楽:榊原大
演出:吉田努
技術:金子泰三
音響効果:久保光男

出演:利重剛 渡辺典子 小林高鹿 小宮和枝
夏川加奈子 佐藤拓之 小杉幸彦 巴三枝 中村由起子

あらすじ:清水義男(40)は不動産会社を辞め、知的障害者更生施設の非常勤職員となった。妻のかよ(37)は看護師で、義男とはすれ違いの毎日。義男は自閉性障害の真鍋(27)の相手をすることになった。ひとつのことにこだわり始めると納得がいくまで「なんで?」と問い続ける真鍋に手を焼く義男だが、真鍋が父親に蒸発され、スナックで働く母親に育てられている境遇を知り、だんだんと「真鍋は俺とそっくりだ」と思うようになる。真鍋も義男に親近感を抱く。「ぼくたち、さびしぼっちだね」。しかし、家事をしない妻への苛立ちや、非常勤職員としての厳しい立場から、義男はだんだんとストレスをつのらせ…。
 
『あの音』
【放送日】
2003年4月19日(土曜日)22:00-22:50

作:井出真理
音楽:荻野清子
演出:大久保篤
技術:西田俊和
音響効果:石川恭男

出演:北村優 佐々木すみ江 青木和代 高津住男
谷川清美 谷川俊 柳澤愼一 浜口悟
長棟嘉道 根本貴美子

あらすじ:もうすぐ5年生になる哲は伯母さんの家にあずけられた。お母さんの出産のためだ。寂れた商店街。病み上がりのおばあさんとの気まずい会話。そんな気分の浮かない哲の耳に突然飛び込んで来た不思議なあの音…それは大売り出しを告げるちんどんの響きだった。音につられて家を飛び出した哲は、ちんどん一座との交流の中で、親子の愛情や仕事の厳しさを知ってちょっぴりお兄さんになる。閉じこもっていたおばあさんも響きに誘われて久々に外出。澱んでいた街がフワッと浮き立つのだった。
 
『ミス キャスト』
【放送日】
2003年4月12日(土曜日)22:00-22:50

原作:林真理子
脚色:北阪昌人
選曲:伊藤守恵
演出:小林武
技術:長谷川忠昭
音響効果:島津楽貴

出演:福井貴一 芦田由夏 小川範子 藤吉久美子
吉田きよ美 菊地真之 下塚誠 吉見一豊

あらすじ:結婚・離婚を繰り返す男は、結構身近に居るものだ。自分は自由なんだという洒落た人生観を行動に表したいのだろうか。それとも結婚後、相手をミス キャスト(人選ミス)だったと残念がり、別の本当に好きになれる女の人を追い求める夢追い人なのか。多大な犠牲を払ってまでも離婚し、新しい妻を得た男のその後の人生を、男女の性(サガ)を模索しつつ描いたドラマである。
 
『カーン』
【放送日】
2003年4月5日(土曜日)22:00-22:50

作:小松與志子
音楽:荻野清子
演出:真銅健嗣
技術:西田俊和
音響効果:浜口淳二

出演:近藤正臣 宮里駿 結城しのぶ 佐戸井けん太
池田道枝 岡村洋一 柳沢三千代 吉野悠我

あらすじ:我が強く、世の中を斜っぱに眺めている悪党面の野良犬と、ハンディを持ち、気の優しい小学5年生の少年の出会いと友情の物語をオーディオ・ファンタジーとして描く。犬の視点から人間社会の不合理をシニカルに語る部分はユーモアかはたまた現代の箴言か?大伴賞・日本シナリオ大賞作家初のオリジナルオーディオドラマ。
 
文化庁芸術祭大賞
『神様』(再)
【放送日】
2003年3月29日(土曜日)22:00-22:50

作:川上弘美
脚色:原田裕文
音楽:谷山浩子・石井明
演出:松本順
技術:星野勇一
音響効果:三谷直樹

出演:谷山浩子 千葉哲也 坂口芳貞 大西多魔恵
倉野章子 林次樹 佐藤英

あらすじ:芥川賞作家・川上弘美の短編集「神様」より5編を再構成した感性にあふれたオムニバス。都会での人間の生活と熊としての本性とのギャップに悩む「くま」。5年前に交通事故で死んだが現世への未練を断ち切れず時々幽霊になって現れる「叔父」。失恋の挙句自殺したが男への想いのあまり壷の中に住んでいる「若い女」。異界の人に恋をし、好きと言えば拒まれる男女の心のねじれに悩みながら歳をとり、ついには男との暮らしを全うしようと帰郷する「老婆」。主人公である私は、「私以外」のものが教えてくれた生きる事の幸せをほの暖かく味わう。
 
劇作家シリーズ(4)
『冬の終わりのゴキブリの…』
【放送日】
2003年3月22日(土曜日)22:00-22:50

作:篠原久美子
音楽:羽柴昂
演出:真銅健嗣
技術:山中義弘
音響効果:浜口淳二

出演:有馬自由 小野賢章 山口千晴 小倉馨
桂木梨江 稲葉洋介


あらすじ:ゴキブリと中年女性の不思議な関係。人類の宿敵とまで忌み嫌われるゴキブリと人間がどこまで仲良くなれるのか?現代日本のシステマチックな社会からのドロップアウトするとどうなるか?接点の持ち得なそうな両者を通じて、現代日本人の心の闇に光を当てる!?現代劇的ファンタジー。
 
劇作家シリーズ(3)
『遠い隣人』
【放送日】
2003年3月15日(土曜日)22:00-22:50

作:倉持裕
音楽:菅谷昌弘
演出:吉田努
技術:金子泰三
音響効果:太田岳二

出演:戸田昌宏 及森玲子 小林高鹿 朴本早紀子
江良潤 藤田記子 竹若拓磨 本田誠人 四條久美子


あらすじ:人付き合いが苦手なグラフィックデザイナーの三夫は、独立して自宅で仕事をするようになってから、妻の仁美以外とはめったに話さなくなった。空き家だった隣家に若い男女、武志と瑞穂が越してきて、三夫の静かな生活が乱される。最初は協調路線を試みるが、やたらと距離を縮めてくる若い二人に三夫はキレる。かくして交流のもたれなかった両家にも、共通の心配ごとはあった。裏の家から聞こえてくる、夫婦の怒鳴り合いだ。このトラブルに三夫と武志は不本意ながら力を合わせて解決を目指すことに…。小劇場界注目の若手劇作家・倉持裕の書き下ろしコメディー。
 
劇作家シリーズ(2)
『小指のエチュード』
【放送日】
2003年3月8日(土曜日)22:00-22:50

作:大正まろん
音楽:BANANA
演出:管原浩
技術:川田修
音響効果:沢田智哉

出演:山口紗弥加 渋谷謙人 兵藤まこ 上田定行
町田邦夫 石河美幸 外山文孝 佳梯かこ 征木卓
中村かなこ 中西彩 土居辰男 磯部悦子


あらすじ:女子大生の晶子は、将来を有望されたピアニストの卵。しかし、あるコンクールの出掛けに隣りの猛犬に襲われ、右手の小指を食いちぎられてしまう。自暴自棄になった晶子は、プチ家出。とある森に迷いこみ、そこで暮らす小年・拓也に出会い、拓也の継母・サエコが経営するホテルに泊まる。サエコはホテルにある古いグランドピアノを処分するという。しかしそのピアノは、流しのピアニストだった拓也の実の母親との思い出が詰まったものであった。晶子は思う。人が自分のピアノと向き合うとは…。
市主催の公募(名古屋文化振興賞)で昨年入選した劇作家・大正まろん(33)によるオリジナル脚本。
 
劇作家シリーズ(1)
『迷走ランナー』
【放送日】
2003年3月1日(土曜日)22:00-22:50

作:内藤裕敬
音楽:内山周作
演出:小島史敬
技術:南裕幸
音響効果:佐藤彰

出演:新井浩文 仲根かすみ ケンドーコバヤシ
奈須崇 牧野エミ 松尾敏伸 前田晃男
木村基秀 安宅慶太 中津美幸 荒谷清水 内藤裕敬


あらすじ:豊は銀行を辞めて、大学時代の駅伝部の仲間が経営する海の家で働いていた。豊は駅伝選手として就職するが、痛めた腰が原因で選手としての価値をなくした。毎日を手応えなく漁師町で暮らす豊。その豊を漁師の明が黒マグロの漁に誘う。一獲千金を狙った大勝負だと言う。寂れていくこの漁師町にこれで活気を取り戻すのだと、明は豊に力を貸してくれと頼む。久しぶりに託されたタスキ。自分でタスキを見つける前に、タスキを渡され戸惑う豊。だが、何故か心が躍る。久しぶりに走ってみるかと決心する豊だったが…。脚本は劇団「南河内万歳一座」の内藤裕敬。
 
平成14年度
中国ラジオドラマ脚本コンクール入選

『餡パンとブラームス』
【放送日】
2003年2月22日(土曜日)22:00-22:50

作:添谷泰一
演出:渡辺哲也
技術:浜田光也
音響効果:高橋一郎

出演:石丸謙二郎 原田修一 柳田学

あらすじ:大正4年春。鳥取出身の作曲家岡野貞一は同郷の先輩、田村虎蔵の自宅を訪ねていた。田村は「はなさかじじい」や「一寸法師」等お伽唱歌と呼ばれる歌が得意だ。そこへ、文部省唱歌を支持する作曲家の福井直秋がやってきて大激論。黙って聞いていた岡野は突然「音楽は愛=ラブだ」と言って議論に割り込む。岡野はあの名曲「故郷」の作曲者だったのだ。日本の近代音楽史を鳥取から楽しく繙く「音楽バラエティードラマ」。
 
平成14年度
BKラジオドラマ脚本懸賞募集入選

『納豆ウドン』
【放送日】
2003年2月15日(土曜日)22:00-22:50

作:中江有里
音楽:OSAKA EXILE
演出:須崎岳
技術:佐藤善次郎
音響効果:米本満

出演:邑野未亜 川原亜矢子 保田美帆
國村隼 佐野真由美 小松恭奈 朝比奈潔子

あらすじ:高校1年生の由実は折角の夏休みなのに憂鬱。遊びに行けない上、家業である弁当屋を手伝わなければならない。ガミガミとうるさい父。失語症で昼間をほとんど喫茶店で過ごす母。そして、店にバイトでやってきた女性が元中学時代の副担任の先生。クラスみんなで嫌がらせをし、その後教師を辞めていった人だ。今となっては気まずい思い出。そんな時、父親は起死回生の新メニュー弁当開発をこの二人コンビに託す。女子高生の淡い心の交流と成長のひと夏物語。女優中江有里、初のオリジナル脚本作品。
>>第23回BKラジオドラマ脚本懸賞募集
 
NHK仙台放送局
「第26回オーディオドラマ脚本募集」佳作受賞作

『空を駆けるメロディー』
【放送日】
2003年2月8日(土曜日)22:00-22:50

作:黒沼美佳子
演出:関口志奈子
技術:三浦勇樹
音響効果:遠藤正昭

出演:小川貴史 石川裕人 宿利左紀子 岩佐絵理
大葉由佳 北島寛 ワッキー貝山

あらすじ:父親とふたり暮しの浪人生、新一の家に、ある日、田村オリコという娘が押しかけてくる。オリコは新一の父、正治と結婚の約束を交わしたという。自分と年齢がひとつしか違わないオリコの出現に戸惑う新一。しかし、オリコの純粋さを知るにつれ、新一は父親とオリコの愛の深さを実感する。モラトリアム世代の若者が、父親の恋愛を通して、自分を見つめなおし、大人へと成長していくさまを爽やかに描く。NHK仙台放送局「第26回オーディオドラマ脚本募集」佳作受賞作のドラマ化。
 
『プリズム』
【放送日】
2003年2月1日(土曜日)22:00-22:50

作:国分洋
音楽:田村洋
演出:西谷真一
技術:斎藤隆
音響効果:大西斎

出演:中島ひろ子 國村隼 草野康太 佳梯かこ
綾野あやめ 川本貴浩


あらすじ:恵美(31歳)は外資系コンピューター会社に勤めるOL。単調な仕事と腐れ縁になりつつある上司和彦(46歳)との不倫関係という現実に背を向け、インターネットの出会い系サイトの世界に飛び込む。そこでは「サリー」という架空名を使い、男共の熱いメッセージを受取り、さらに、和彦を試すため偽の誘いをかける・・。ネットで出会った男と待ち合わせの約束をし、すっぽかす。ところが、自分の素性をひた隠しにしていた筈なのにその男につけまわされるようになる。現実と虚構の間をたやすく行き来できるネットを通じて現代男女の隙間を描く。
 
『紅葉山通り』
【放送日】
2003年1月25日(土曜日)22:00-22:50

作:松村武
音楽:佐野芳彦
演出:吉田努
技術:長谷川忠昭
音響効果:菅野秀典

出演:金子貴俊 山崎樹範 塩湯真弓 京田尚子
田村錦人 河野洋一郎 俵木藤汰 今江冬子
林和義 今林久弥

あらすじ:とある町に「紅葉山通り」という通りがある。その通り沿いのアパートに引っ越してきた青年が主人公。通りの端っこに細い道があってその奥に時代遅れのプレハブ小屋がある。その細い道の途中には、警官が一人常駐している。つまり四六時中その家を見張っている、あるいは守っているのである。青年は、その見張られている家に興味をそそられ、いろいろと聞きまわるが誰も本当のところを知らない。あるいは話してくれない。何か巨大な陰謀がこの通りで進行しているのだ。いつも接しているこの通りの人々も、どこか様子がおかしい。肉屋の夫婦、文房具屋の主人、隣の部屋のちょっと可愛い女の子…。みんなが例の家を中心に何かを進行させており、その核心に触れようとする青年をはぐらかしている。青年は、ついに強行に小屋に入っていく…。演劇界注目の若手作家・松村武による、笑いとペーソスに溢れた青春コメディー。
 
『星の見えない夜に』
【放送日】
2003年1月18日(土曜日)22:00-22:50

作:富崎喜代美
演出:東山充裕
技術:北島正司
音響効果:武田公二

出演:渡邉美穂 光石研 りゅう雅登 大福悟
松本美樹 松瀬樹里 太田友弥

あらすじ:福岡博多の夜、ある運命の糸に導かれるように、出会ってしまった男女の一夜の物語。
女は天涯孤独の若き風俗嬢。母親は台湾人だったが、幼い日に亡くなり、父親である男は彼女が生まれたことすら知らない。男はしょぼくれた中年。会社社長だったが、不況のあおりで経営に行き詰まり、家族とも別居中。自殺して手に入る保険金で会社を再建しようと考えていた。そして、この男こそ女の父親だった。彼女は男と出会い、自分の存在すら知らないこの父親に復讐しようと、アパートに誘う。アジアの玄関口、福岡を舞台に父と娘の国際愛憎劇(ドラマ)である。
 
『障子の穴の天の川』
【放送日】
2003年1月11日(土曜日)22:00-22:50

作:相良敦子
音楽:田頭勉
演出:保科義久
技術:鷲津寛厚
音響効果:西ノ宮金之助

出演:益岡徹 根岸季衣 田村元治 岩下寛
村上想太 汐見直行 柘植英樹 
仲野裕 佐々木睦 安田ひろみ


あらすじ:平凡な人のいいサラリーマン悟は子供二人の四人家族。大学病院に入院していた妻の父が、ついに医者から見放され退院。余命は1ケ月という。それなら、と妻の意を酌み自宅に引き取り、末期をしっかり看取ろうと介護の日々が始まる。ところが、退院して以来、混濁していた意識が戻る。起き上がって座る。食事もとれるようになる・・。医者に「奇跡」とまで言われる回復を果たす。鉛筆とメモ用紙で筆談ができるようになると、舅はある企みを企てていた・・。人間の生きる力への讃歌。
 
『イグアナくんのおじゃまな毎日』
【放送日】
2003年1月4日(土曜日)22:00-22:50

原作:佐藤多佳子
脚色:佃典彦
演出:吉永証
技術:川田修 椿光一
音響効果:沢田智哉 中根幹太

出演:柊瑠美 賀来千香子 渡辺いっけい 外山文孝
浅野尚伍 大倉たから 河崎有紀


あらすじ:マイホームを改築したばかりの小竹家。12歳の誕生日を迎えた一人娘の樹里に父親の大叔父さんから熱帯生まれの爬虫類イグアナがプレゼントされる。体長1m、温度を25度以上に保たないとすぐに死んでしまう。せっかくのマイホームの2階はイグアナに占領され、一躍みんなの厄介者に。物言わぬペットを巡る一家の奮闘ぶりをユーモラスに描き、家族の役割を再認識させる人情悲喜劇。
 
 
 
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