皆さん、こんにちは。現在35歳!の、島津有理子です。
この年齢のお陰で、あすの日本プロジェクトに参加させてもらいました。
番組で使用した様々なデータの中で、一番驚いたのが、35歳世代の所得を、10年前と比較したグラフでした。

30歳から34歳の男性の年間所得の分布を、2007年と、その10年前の1997年で比べると、1997年は年収600万~700万の人が最も多いのに対し、2007年は300万円台。所得の分布が、低い方へスライドしているのです。 「今の45歳の人たちが35歳だった頃より、私たちの方が貧乏になっているってこと??」 私は大ショックでした。

バブル経済崩壊、そして長引く不況と言われてはきたけれど、それでも少しずつ、生活は豊かになっていると思っていた。それが、所得が下がっているなんて…。
その瞬間、私は、“右肩上がりの発想”が自分の中からいまだに抜けていないことに気づかされたのでした。
「年功序列、終身雇用の時代は終わった」と言われて久しいと、頭では知っていたつもりでした。でも、私の感覚は、何も変わっていなかったのです。
しかし、日本の社会もまた、旧来の終身雇用時代のシステムから、切り替わっていないのではないでしょうか?スタッフとの議論で出た話ですが、たとえば住宅ローン。30年以上かけて返済する方法は、定年まで収入が安定的に続くという前提に基づいていますよね。4人に1人は正社員ではない、今の35歳の状況とは食い違っています。さらに、正社員だった人の中にも、給料が大幅にカットされたり、工場の閉鎖などで職と収入を失う人が大勢いるのです。
働く環境は大きく変化しているのに、生活にかかわる仕組みは変わらない。その狭間で、35歳世代の生活が圧迫されているのではないでしょうか。
今回の番組でお伝えした、私達の提言は、
「モノへの投資からヒトへの投資への、転換」
「家庭と両立できる働き方への、転換」でした。
どちらも、これまでの常識から発想を大きく変えなければいけません。
「どうして若くて元気な世代に金をかけなきゃいけないんだ!」と思う方もいるでしょう。
「このままでは問題だ!」と一度は思っても、「今まで通りでなんとかなるんじゃないかな」と、現状にとどまりがちです。
長年染み付いた発想を変えるには、私が衝撃を受けたように、今起きている事実を突き付けることが、1つの方法かもしれません。今回の番組は、取材にご協力くださった大勢の皆さんのおかげで、その役割も果たせたのではないかと思うのです。






