NHKスペシャル“35歳”を救え あすの日本 未来からの提言 5月6日(水)19:30~20:43

世界同時不況の中で、非正社員に加えて正社員もいつ失業するか分からない「大失業時代」に突入しようとしている日本、将来への不安が広がっています。このまま希望を持てない社会になってしまうのか。それとも再び活力を取り戻すことが出来るのか。「大失業時代を」を乗り越え、安心して暮らせる「あすの日本」を創るための道筋を探し、提言していこうと、私たちは取材を始めました。

20年後の日本の行方を左右する、35歳世代

私たちが、注目したのは、今後20年に渡って社会の第一線で働き続ける35歳を中心とした世代です。年代別に人口を表した図を見て頂きますと一目瞭然ですが、「団塊ジュニア」とも言われる人たちで人口が非常に多いのです。この世代が安定した収入を得て税金を納め、医療費・年金などの社会保障費を負担し、さらに、次の時代を担う子どもを産み育てていくことができれば、日本社会の基盤は維持できます。逆にそれができなければ、日本は衰退していくことになります。35歳の世代は、日本の行方を左右する大事な存在なのです。

35歳の未来を見れば日本の未来が見えてくる。私たちはそう考えて、民間のシンクタンクと共同で35歳1万人にアンケートを行いました。そして、そのデータを元に「20年後の日本」をシミュレーションしました。すると、35歳の世代の所得がこのまま増えず、正社員と非正社員の格差が放置され、有効な対策も打たれない最悪の場合、政府のサービスが著しく低下し個人に負担が重くのし掛かる「超コスト負担社会」になる。

一方、35歳の世代に重点的に対策を行い、「安定して仕事を得られる社会」と「安心して子供を育てられる社会」を実現できれば、所得が上がり経済も上向いて、社会に活気を取り戻すことができる、という結果が導き出されたのです。

では、日本の将来の鍵を握る35歳の世代は、今、どのような状況に置かれているのか。35歳1万人のアンケートを元に取材を始めました。アンケートでは、仕事や暮らしについてなど、およそ60問伺いましたが、その中で私たちが最も衝撃を受けたのは、将来についての質問に対する答えです。「このまま働いていけば将来生活が良くなると思うか」という問いに対して「良くなると思う」と答えた人は、わずか15%だったのです。正社員のうち、69%が「収入はもう伸びない」、42%が「1年前と比べ給料減った」、そして、56%が「貯蓄取り崩した」と回答しました。 想像以上に将来に対する不安が広がっていることが垣間見えてきました。