無縁死のおくりびと ~インド~

原題:Living for the Dead
制作:Signature Infotainment(インド 2012年)
国際共同制作 NHK/MediaCorp

初回放送
BS1 2012年3月1日 木曜深夜[金曜午前 0時00分~0時50分]
再放送
BS1 2012年3月8日 木曜 午後6時00分~6時50分
BS1 2012年1月31日 木曜深夜[金曜午前 0時00分~0時50分]
BS1 2012年2月7日 木曜 午後6時00分~6時50分
BS1 2016年3月22日 火曜 午後5時00分~5時50分

数億人の貧困層をかかえるインド。誰にも看取られずに死を迎える人は少なくない。60歳になるシャリフは息子を殺され、しかも身元不明人として火葬されるという不幸に見舞われた。シャリフは死に目に立ち会うことも、見送ることもできなかった。後に身元が分かったが、戻ってきたのは服の一部だけ。悲しみを癒すため、身寄りのない死者に付き添い火葬を手伝う事を始めた。
インドでは富裕層が盛大な葬儀を行う一方で、貧しい人の中には誰にも看取られずに最期を迎え、無縁死として処理される例も少なくない。事故死のまま数日間道路に放置された遺体、遺産争いが原因で家族に見捨てられた遺体、嫁に出した後は関係ないと家族から弔いを拒絶された女性の遺体。番組では、死者のために火葬を行うボランティアたちを通して、インド社会の無縁死や孤独死の現実を追う。

制作者からのメッセージ

取材をした1年あまりの間、私は火葬に63回立ち会い、5つの遺体安置所に行きました。老人や若者、女性や子供など、数え切れないほどの亡骸を目にしました。家族のもとに帰される遺体や、身よりもなく放置された遺体。撮影を始めたとき、私は暗い部屋のなかで床の血だまりに足を取られ、バラバラになった手足や胴体の上に落ちる、そんな悪夢を見るようになりました。なぜこのテーマを選んでしまったのかと何度も自問自答しましたが、やがて心の安らぎを取り戻すことができました。
この作品を通して、私は変わりました。母親を亡くした子供たちに出会ったときのことです。彼らはあまりに幼くお金もなかったため、ボランティアのシャンティに火葬を頼むことになりました。ところが突然のことでカメラマンがつかまらず、私一人でカメラを回すことになったのです。撮影中は子供たちの悲しみを感じる余裕がありませんでしたが、子供たちの顔にズームして、母親が荼毘にふされる間、涙を流す彼らを追いました。子供たちがその場から立ち去るまで、3時間撮影し続けたのです。これから先、子供たちに会うことはないと思いますが、あのときの顔を忘れることは決してありません。

ヴィクラッム・ミッシュラー

ディレクター
ヴィクラッム・ミッシュラーインド
Vikram Mishra
Vikram Mishra

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