第4話

〔BS1〕8月1日(木) 深夜24:00(金曜0時)から放送

第4話 人事改革で世界競争を勝ち抜け
〜張瑞敏(ハイアール)

冷蔵庫工場の工場長就任からおよそ30年、165カ国に製品を輸出する世界ブランド“ハイアール”を築いた。その原点は破産寸前の家電公司で、計画経済の負の遺産、働く意欲のなかった従業員を蘇らせたモーレツな人事改革だ。初期には、毎年下位の従業員10%をクビにする制度やミスに罰金を課す規則など、苛烈ともいえる能力主義を打ち出す一方、近年は、欧米の経営学者も注目する2000もの小さな事業体「自主経営体」に会社を分割。若手を抜擢し大規模に権限委譲する制度を創る。日本とは違った“ヒト作り”。その秘密に迫る。

「社員一人一人がCEO」 人事改革を続ける張瑞敏

従業員の意識を一撃 ”ハンマー事件”は「神話」となった

モノ作りの難しかった時代 意識改革の重要さを痛感

弘兼憲史さんコメント

張氏が不良品の冷蔵庫をハンマーで破壊する有名なエピソードは、私も取材でうかがったことがあり、『取締役 島耕作』のストーリーに織り込ませてもらった。厳しすぎる信賞必罰は、必ずしもすべての国や業種に有効な考え方ではないかもしれないが、張氏のビジネスは「人を大事にする」という思想に支えられている。それは、かつて私が社員としてお世話になった松下電器産業の創業者・松下幸之助さんのモットーにも通じる。景気低迷の影響で大幅な人員削減をしなければ生き残れない企業もあるだろう。だが、企業は人が作るものであることに違いない。ラスト付近で語られる「社員の能力をいかに解放させるか。そのための舞台を作り出す必要がある」という張氏の言葉は、重大な示唆に富んだメッセージとして心に残った。