漫画家 ヤマザキマリ 2012年に映画化され大ヒットした「テルマエ・ロマエ」の原作者。17歳の時に単身イタリアに飛び込み、自分の道を切り開いてきた、いわば、「なでしこの先輩」。取材クルーに同行し、アジアで奮闘する日本女性たちを、ときに温かく、ときに励ましの気持ちを込めてハートウォーミングな漫画を描きます。 ヤマザキマリ公式HP

ヤマザキマリのアジアで花咲け!なでしこたち ヤマザキマリ“地球人”と出会う

「アジアなでしこ」最新シリーズの漫画を手掛けるのは、前回に引き続き「テルマエ・ロマエ」のヤマザキマリさん。今回はタイ、ベトナム、フィリピン、インドネシアを訪ね、ディープに現地に溶け込んで活躍するユニークな女性たちと出会う。ヤマザキさんの漫画の制作過程も必見!

ヤマザキマリのアジアで花咲け!なでしこたち ヤマザキマリ アジアと出会う

漫画「テルマエ・ロマエ」の大ヒットで知られる漫画家のヤマザキマリさん。
イタリア、キューバ、エジプト、シリア、ポルトガル、アメリカなど、世界各地で暮らし、出会った人々との心温まる交流を漫画に描いてきました。そんなヤマザキさんが、NHK取材班とともにアジアで活躍する日本女性に会いに旅に出ます。
トルコ、フィリピン、香港、カンボジア・・・アジアの国や地域をめぐりながら、ヤマザキさんが感じたのは、日本女性を受け入れるアジアの温かさ、家族を超える強い絆、そして、歴史に翻弄されても“美しく”生きる人々。この旅を通して、ヤマザキさんがつかんだものとは・・・。
ヤマザキさんの原点ともいえるイタリア・フィレンツェでの取材も敢行。地球人として生きるヤマザキさんの素顔と心の風景に迫ります。

スペシャルインタビュー なでしこ取材について聞いてみました

連載を数多く抱え、忙しい中、4つの国と地域を2週間で取材するという今回の仕事を引き受けていただきました。 ヤマザキ先生としては、どのようなお気持ちから引き受けてくださったのですか?
日本が狭いからという安直な理由で海外に出かけるのは簡単なんだけど、その土地になじんで、そこの人たちに適応して、そこのために何か力になろうとする、という人となると、かなり限られてきてしまう。そうやって、頑張っている日本の女性がいると聞いた時に、ちょっとお会いしてみたいという気持ちがおきました。他の土地で頑張っている人たちに会ってみて、自分のエネルギーになるかなって。

人間の生き方って、そんなに簡単じゃないですよね。動物なら、そのまま本能に生きればストイックで美しいのに、人間っていろいろ余計なものが入っているおかげで、本当の美しさがでなくなっちゃう。でも、世界を旅していると、ふとした瞬間に、そういう人に出会えるんです。
ヤマザキ先生にとって旅とは?忙しくても、欠かせない?
地球の人間だっていうことを認識するために、必然的なことですね。
私も、日本じゃなければ育まれなかった感性があるので、すごく日本のことも大事なんですけど、やっぱりそれ以前に、地球と言う惑星の人間なので、旅する以外に認識のしようがないんです。
だから、旅と言うのは、ご飯を食べたり、寝たりするのと同じくらい、自分の中でやらなくてはいけないことなんですね。

私は、まず、最初に表現者であると。自分の中に入ってくるものを出したい。何が出したいのかというと、たぶん地球に住んでいることの感動。地球にはこんなにたくさんの人がいて、ここの暮らし方って、100年も、200年も変わっていないんじゃないかという、時間の流れ方の違いとか、空間とか、そういうものを表現したい。たぶん私は、地球を表現したい。人間を表現したい。地球に生きる人間を表現したいんです。

本当に、時間と言うものは、自分で作るものだと思います。時間に動かされていると思うと、時間は足りなくなるから、時間なんて自分が作っているんだと思ったぐらいの方が、行動範囲も広がりますね。
このアジアの旅を通して、感じられたことは?
アジアの子どもたちを見ているだけで感極まる、じゃないですけど。私たち日本人が、経済成長とか、戦後に、いろんな怒涛どとうの中をくぐりぬけてきて、得てきたものも多いけど捨ててきたものもたくさんあって、その捨ててきたものの中にたくさんいいものがあったんですよ。そういうものをとどめている人たちの表情って、すごく愛おしいし、尊い感じがして。幸せはお金じゃないよ、という感じだったり、幸せの形状と言うのは、いろんな経験を踏まえてこないと得られない、ということを認識しているような年配の方の表情も見られたし。

この地球上に生きる動物の一種類として、美しい人間の形ってなんだろうと思うんですよ。動物っていうのは、そのたたずまいだけで、生き方が美しかったり、まっとうだったりするけど、人間はどうしても知恵を駆使しちゃって、本当の美しさが見えなくなる時があると思う。今回、訪れたアジアのような地域は、いろんなことが矛盾し、混沌とするから、はっきり見えてくる。そういう美しさに出会えたような気がします。

せっかく、一回だけの命です。感動する時の心地って、人間と言う生き物に与えられたすごく特異な感情。生まれてきてよかったな、という瞬間があるんですよね。それをずっと感じていたい。それを世界のいろんな場所が提供してくれるわけですね。感動って、黙っていても来ないから、自分で動いていくしかない。自分の体で、自分の目で、接触しないとだめなんですね。
ありがとうございました。
番組でも放送された、なでしこたちを取材したヤマザキマリ先生のオリジナル描きおろし漫画を当サイトで公開中! 是非、お楽しみください。
なでしこ漫画 番組コラボ企画!描きおろし漫画
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