放送内容

支援するチカラ

2017年5月7日(日)

“支えるチカラ”を求めて!@ヨルダン

支援するチカラ

“支えるチカラ”を求めて!@ヨルダン

東日本大震災から6年。少しでも被災者の力になりたいと、ボランティアを続けてきた若者たちが今、壁にぶつかっています。「支援のゴールはどこにあるのか?求められているものは何なのか?」。そこで、立ち上がったのは、国際NGOのリーダー、木山啓子さん。これまで、22カ国で1千万以上の人々を支えてきた、支援のプロフェッショナルです。木山さんが今回、未来塾の舞台として選んだのは、紛争が続く中東。「人を支える」とはどういうことか、悩める塾生に、支援のプロは、いかに答えるのか?

講師

講師

木山啓子さん

認定NPO法人特定非営利活動法人ジェン(JEN) 代表理事

プロフィール

講師の木山さんに、今回参加する3人の塾生の悩みを聞いてきてほしい、という依頼を受けた番組応援団長のサンドウィッチマン、早速、南三陸町の商店街で活動中の塾生に会いに行ってきました。この5年間、東北でのボランティア活動に参加してきた伊藤駿さんは「いつまで支援を続けるべきか」と、一緒に活動してきた後輩からの一言に悩んでいました。二人目は、初めての支援活動に不安を感じている佐藤明恵さん。そして三人目は、フィリピンでの医療支援に参加した際に感じた「支援慣れ」を防ぐにはどうしたら良いかと悩む医学生、光齋久人さんも加わり、いよいよヨルダンへ出発です。

成田空港で3人を待っていたのが、今回の講師、木山啓子さん。「海外で気づいた事が、東北に持ち帰れるヒントになるはず」。支援のプロと、最前線で、何をなすべきかを考える1週間の旅が始まります。隣国シリアから大量の難民を受け入れているヨルダン。その中でも最大規模、8万人が暮すザータリキャンプが木山さんの活動拠点です。「まずは、難民の人たちの暮らしぶりを知ってほしい」まるで一つの町のようなキャンプの中を、木山さんは塾生を連れて歩き始めました。

ここでは、国連から一人あたり毎月およそ3000円の生活費が支給されます。食べていくだけでも厳しい金額です。内戦で片足を失った男性は、友人からお金を借りて、古着を売る仕事を始めました。厳しいのは、お金だけではありません。木山さんが紹介したのは、ハサンさん一家。息子さんは、空爆で20人が殺される瞬間を目撃しました。トラウマを抱え、家から出ることができないと言います。「支援の第一歩は、人々が何に苦しみ、何に希望を抱いているのかを知ること」そう考える木山さんは、塾生に、できるだけ多くの人とふれあう機会を与えました。

ところが、支援経験が豊富な男子2人から、思わぬ感想が飛び出します。「目の前の悲惨な人に同情するより、その原因を冷静に分析することが大事」だと言うのです。2人の意見に木山さんは反論します。「私も始めた時は、必要としている物や事を提供しようと思っていた。ところが、あるとき出会った、二度の戦争で家族全員を亡くしたおばあさんの望みは、一刻も早く死ぬこと、だった。そのとき、支援とは深く傷ついた人の心を元気にすることだと気づいた。」

では、どうすれば、心を元気にできるのか?木山さんは、現在進行中の支援を塾生に紹介します。
衛生促進プロジェクトです。月に2回、難民の方から希望者を募り、NGOのスタッフが衛生知識をレクチャーしています。さらに、学んだ知識を活かし、参加者自らが講師となって、近所の人たちにレクチャーをするよう強くすすめているんです。キャンプ内で問題になっている衛生問題の解決に加え、シリアの異なる地域からやってきた難民たちが孤立するのを防ぐ効果もあるんです。

この支援プロジェクトには、心を元気にする木山流の心得3箇条が活かされています。まず、『誰もが参加したくなるテーマを設定すること』 そして、『参加すれば、仲間ができる仕組みにすること』最後に、『支援を必要としない「自立」へのきっかけとなること』。難民キャンプの現状と、木山さんの支援を見てきた塾生たちに、ここで木山さんから課題が出されます。「難民キャンプでの支援プロジェクト案をつくる!」

早速塾生たちはディスカッション開始。支援経験が豊富な男子2人が考えたのは、スポーツ大会。難民自身がイベントを準備し、実行し、結果を検証。このサイクルを繰り返せば、どんな人にも、やる気が生まれ自立につながると言うんですが…「このままでは木山さんの言う、寄り添う支援にならない」と感じた佐藤さん。2人に割って入ります。「キャンプで出会った、ハサンさん一家に生きがいを与えられるようなプロジェクトを考えられれば、多くの人に寄り添える支援になるはず」

その後再び難民キャンプへ行き、人々に必要なものは何かを調査した塾生たち。JENの現地スタッフの前で、課題発表です。導き出したのは、難民の大人が子供に、ボランティアで仕事を教えるプロジェクト。ところが、現地スタッフからは厳しい意見が。心得三箇条にもある、誰もが参加したくなるような工夫が足りなかったようです。「間違えてもいいから、徹底的に追求して相手の懐に飛び込んで、1つ1つの人生をわかりにいってほしい」木山さんは塾生たちにエールを送りました。

木山啓子さんのまとめ

本当にその人たちに寄り添うっていうことが大事だと思うんですよね。間違えていいから徹底的に追求して相手の懐に飛び込んで、その1つ1つの人生を分かりにいってほしいのね。そういうふうにすると支援のゴールもおのずと見えてくる。支援を必要としてる人たちが一瞬でも早く支援を必要としなくなるようにしようって。
で、その本人の力を発揮させようというふうに、それを考えるのが支援だと思うんですよね。

ゴールデンルール

「相手の懐に飛び込みもっともっと人生に寄り添え!
自立できるその日まで。」

ナレーション 多部未華子のつぶやき

今回から「未来塾」のナレーションを担当する多部未華子です。宜しくお願いします!
塾生の皆さんのように直接、被災地支援に行ったことはありません。ですが、私は犬を飼っていることもあって、震災直後、ペット用品が不足していることを聞いて福島にお送りしていたことがあります。何度か送らせていただきながら支援物資はいつまで送れば大丈夫なのだろうかと悩んだことを思い出しました。
木山さんの話を聞いて、支援とは、“話をたくさん聞くこと”から始まるのかなと思いました。支援を必要とする人の“人生に寄り添う”ことは、そんなに簡単なことではありませんが、たくさん話をしてもらって、言葉に耳を傾けることで、その人の気持ちをより理解できるようになり、本当の支援につながる“きっかけ”を見つけることができるのかなと思います。

番組応援団長 サンドウィッチマン 今回の一言

【伊達】支援活動をいつまでやるのかっていうのは非常に難しい問題ではあるけどね。
【富澤】難しいよね。だから現場で、支援する側される側がよく話し合って、
もういいかなっていうタイミングを見つけるのがいいのかもしれないよね。

【伊達】なるほどね、いいこと言いましたね。
【富澤】AB型ですからね。
【伊達】AB型関係ないでしょ。血液型は

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