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歩みだすチカラ 第2週

2016年4月11日(月)

歩みだすチカラ
第2週「Dr.大川のハツラツ診療所 人を診るって難しいのよ」

「Dr.大川のハツラツ診療所 人を診るって難しいのよ」

高齢者ほど起こりやすく、治りにくい“生活不活発病”。しかも、若者でもなる危険性があります。前回、その原因と改善法について、講師の大川弥生さんから学んだ塾生たち。今回からは2チームに分かれ、実際に高齢者の生活不活発病の改善に挑戦します。改善策を考えるためには、高齢者のやりたいこと(社会参加)を引き出さなければ始まりません。大川先生からアプローチの心構えをレクチャーされた塾生たちは、直接ご自宅に伺って話を聞くのですが…。

塾生たちは、福島と石巻のチームに分かれました。「福島チーム」が訪れたのは、福島市内の市営住宅。塾生たちが改善策を考えることを快諾してくれた、紺野玲子さんがいます。紺野さんは1年前に心房細動になり、心臓への不安から、極力動かない生活を送るようになりました。このように、病気を恐れるすぎるあまり、生活不活発病になるケースが全国的に多いのです。塾生たちを鍛えるため、大川さんはあえて口出しをしません。おしゃべりが好きな紺野さんですが、塾生たちが引き出したのはネガティブな発言ばかりでした。

話を聞いた後、Dr.大川チェックです。まずは、塾生の大澤優さんの「できれば何がやりたいか?」という質問を褒めた大川さん。併せて、ネガティブな発言ばかり出てきたのは、塾生たちの話の持って行きようだと指摘しました。こちらの話し方、うなずき方一つで、相手のポジティブな面を引き出せるというのです。なぜ、ポジティブなことができないのか、“したい”という表現が出てこないのか、という観点で、聞いていくことが大事だと教えます。

一方、宮城県石巻市にある仮設住宅を訪れた「石巻チーム」。阿部義子(のりこ)さんは、震災で家も仕事も奪われ、最近、特に疲れやすくなったといいます。震災前は、夫と一緒にカキやホヤの養殖業をしていましたが、今は5分も歩くと道端に座り込んでしまいます。そんな阿部さんに、自分の聞きたいことだけをとりとめもなく聞く塾生たち。ついに大川さんがレッドカードを出しました。これ以上は、阿部さんに負担をかけるだけだと判断したのです。

大川さんは塾生たちに、元の生活の活発さが分かることを具体的に聞くように、指摘。それが分かれば、今を活発にできるヒントが出てくるのだと教えます。このままでは生活不活発病から救えないと、大川さんはレッドカードを出した後、阿部さんから話を聞いていました。そこで、部屋の壁にある1枚の写真を見つけます。これをきっかけに、社会参加に向けてどんどん話が進んでいきました。塾生たちは、重要なヒントに気づけなかったのです。

大川弥生さんのまとめ

「“どうしたら良くなるんだろうか”を見つけ出そうという観点を、常に考えながら話をしてください。そうじゃないと、自分の興味があることばっかり聞くことになっちゃうじゃない。そうすると、大事なことを話してくれないってことあるもの。お仕事のことはどうなんだろうか、趣味はどうなんだろうか、地域社会の中での活動はどうなんだろうか、というふうにして、抜けがないように。人の生きている状態を把握していく、ということが、いいわけですよ。」

ゴールデンルール

「人の状態を把握するには 全体をつかみつつ 細部に気を配れ」

大川弥生さん(62歳) 医学博士

1982年久留米大学医学部大学院修了、医師・医学博士。東京大学助手、帝京大学助教授、国立長寿医療研究センター生活機能賦活部部長を経て、現在は産業総合技術研究所ロボットイノベーション研究センターの招聘研究員。専門は、生活機能学、リハビリテーション医学、介護学。生活不活発病の第一人者。著書“「動かない」と人は病む:生活不活発病とは何か”、“新しいリハビリテーション”

ナレーション吉本実憂のつぶやき

いよいよ塾生たちが、高齢者にインタビューです。でもやっぱり苦戦する塾生たちに、大川弥生先生は「ヒントが散りばめられている」と言います。それは、患者さんの様子だけではなく、部屋の隅々まで!大川先生の気配りに感心しました。感心するといえば、“ずぐだれ棒”という、すごい棒が登場します。上手に使いこなしているおばあちゃんに感心してしまいます。みなさんも、「すごい」と言ってしまうと思いますよ(笑)。

応援団長サンドイッチマン 今回の一言

【富澤】福島のおばあさんが持ってた棒、気になるねえ。
【伊達】なんと、短いバージョンもあるらしいでんすよ。
【富澤】ん?てか、孫の手じゃん。極力、絶対に動かないっていう強い意志を、逆に尊敬するけどね。

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