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映画のチカラ 第4週

2016年3月28日(月)

映画のチカラ
第4週「井筒和幸の映画塾 そやから 映画作りはやめられへんねん!」

「井筒和幸の映画塾 そやから 映画作りはやめられへんねん!」

東北大学映画部7人の塾生たちが作る「放射性物質をゾンビに置き換えた告発映画」。撮影も最終日を迎えました。その後も、講師の井筒和幸監督の厳しいチェックを受けながら、なんとか上映会まで駒を進めていきます。お客さんは、塾生たちが「ぜひ見てもらいたい」と招待した人たちです。果たして、塾生たちの“告発”は観客に届くのか?そして、井筒監督は、最後にどんな言葉を贈るのか?井筒和幸の映画塾、最終回!クランクアップです!

撮影最終日。井筒和幸監督のしった激励を受けながら、塾生たちは無事、用意されたフィルムで撮り終えることができました。今回の監督を務めた、塾生の佐々木颯清さんは、「OKを出す判断が本当に難しかった」と撮影を振り返ります。これに対し井筒監督は、その判断は「まるで青春、まるで人生」。その繰り返しをクリエイティブに向けながら、止むことなく続けていかなければならないと、映画監督の苦難を改めて語ってくれました。

撮影終了後、4日間徹夜で編集作業をする塾生たち。上映会前の井筒監督チェックが入ります。オープニングは、街中にゾンビが溶け込んでいるシーンから。首をひねり、不満な様子の井筒監督。そして、作品を見終えて開口一番、「改善点はいっぱいあるよね」。中でも一番は、「ゾンビが放射性物質を象徴していることが分からない」というのです。完成披露試写会まであと5日。追加できるシーンなどありません。塾生たち一体どうするのでしょうか?

試写会当日。会場は、仙台市にあるしにせの映画館です。塾生たちが「ぜひ見てもらいたい」と招待した12人のお客さんがやって来ました。井筒監督の指摘を受け、塾生たちはオープニングを新しくしました。自分たちで作った新聞の見出しや、原発付近のバリケードの映像などを巧みに利用し、作品の冒頭で“ゾンビが放射性物質を表現している”ことを、見る人に分からせたのです。そして、10分40秒の告発映画はあっという間に終了しました。

上映終了後、観客からは「メッセージが刺さってきた」「ゾンビが、世の中の不都合な真実を表現しているように見えた」など、塾生たちの予想以上の反応が返ってきました。最後に、井筒監督は創作の原動力を「仲間とひとつの作品を作る高揚感」だと教えてくれました。その中で、告発や提言といったことを作るのが映画の魅力だと、自身の映画に向き合う姿勢を語ってくれました。こうして、テーマ決めから上映会まで波乱万丈だった映画塾、クランクアップです!

井筒和幸さんのまとめ

「僕も最初、撮影したときは、ものすごくつらかったよ。体重減ったよ。そんでも、半年もすれば、またなんか次、作りたくなってくる。また、あのときの燃え方をもう1回。もう1回、みんなで1つになって高揚する感じを、もう1回やってみたいなと。社会に対する、告発であれ提言であれ、何でもいいけど、何かをテーマに、ドーンと見せてやろうっていう。それは魅力ですよね。」

ゴールデンルール

「創作の原動力は 仲間とひとつになる高揚感や!」

井筒和幸さん(63歳) 映画監督

1952年12月13日、奈良県生まれ。奈良県立奈良高等学校在学中から映画制作を開始し、1981年「ガキ帝国」で日本映画監督協会新人奨励賞を受賞。以降「岸和田少年愚連隊」(96年/ブルーリボン最優秀作品賞を受賞)、「のど自慢」(98年)、「ビッグ・ショー!ハワイに唄えば」(99年)、「ゲロッパ!」(2003年)、「パッチギ!」(04年)では、05年度ブルーリボン最優秀作品賞他、多数の映画賞を総なめ獲得し、その続編「パッチギ!LOVE&PEACE」(07年)、「TO THE FUTURE」(08年)、「ヒーローショー」(10年)、「黄金を抱いて翔べ」(12年)など、さまざまな社会派エンターテインメント作品を作り続けている。

ナレーション吉本実憂のつぶやき

ついに、塾生たちの映画が完成します!ホラーが苦手な私が、「怖い」と思う作品に仕上がりました。ちなみに、“もっと怖くなりたい”という方は、ぜひヘッドホンで聞いてみてください。おすすめです!私、実はものすごく飽きっぽいんです。でも、作品を作るというお仕事は、毎回新鮮な気持ちで取り組めています。だから、続けられるし、楽しいです。“そやから、やめられへんねん”という井筒監督の気持ち、すごく分かります!

応援団長サンドイッチマン 今回の一言

【伊達】面白かったんじゃないですか、塾生たちの映画。僕も鳥肌たちましたよ。素晴らしい映画ですね
【富澤】でも、おれをゾンビ役に使っていれば、もっと告発ものになっていたのに。残念だよね、そこは。