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聴くチカラ 第3週

2016年1月18日(月)

聴くチカラ
第3週「ガンジー和尚の聴くチカラ~言うは易(やす)く “聴く”は難し~」

「ガンジー和尚の聴くチカラ~言うは易(やす)く “聴く”は難し~」

傾聴の現場を知った塾生たちに、講師の金田諦應さんは最終課題を出しました。「塾生たちだけでカフェをやる」というもの。それも、金田さんたちが、カフェ・デ・モンクを開くそばで、塾生だけで人々の声に耳を傾けよ、というのです。そこで、金田さんは塾生たちを、“傾聴のツボ”を教えてくれる強力な助っ人のもとへ連れて行きました。金田さんいわく、「泣いたって、何したって許してもらえないほど厳しい先生」。はたして塾生たちの行方は?

金田諦應さん一押しの助っ人とは、僧侶の谷山洋三さん。東北大学の准教授も務めています。谷山さんの元には震災以降、仏教、キリスト教、イスラム教、延べ100人以上の宗教者が、傾聴に臨む心構えや注意すべきことを教わるために集まりました。そして被災地へ赴き、人々の苦しみを和らげてきました。金田さんは震災直後から、谷山さんと行動を共にしています。塾生たちにも、谷山さんから傾聴のツボを学んでほしい、と連れて来ました。

谷山さんの講義は、傾聴の基本姿勢から始まります。『学ばせていただくという姿勢で、あるがままに聴く』。誘導することなく、相手が話したいことを話してもらうことが大切です。ほかにも『先回りせず、遅れもせず、相手のペースで聴く』など。傾聴の基本姿勢が一応分かったということで、次は塾生同士の実習です。「話を聴くだけでしょ?」と思っている人は、考えが甘い!塾生たちは、聴くことの難しさを、身をもって知るのです。

2人1組、被災者役と聴き役で実践です。まずは、前田ひかり・坂口歩夢組。聴き役の坂口さんは、相手の言葉にかぶりながら発言してしまいます。久保田紗代・伊藤健人組。聴き役の久保田さんは開始早々に会話を誘導し、谷山さんからレッドカード。相手の話したいペースで、話したいことを話してもらう。それができない原因は、人それぞれの生い立ちにある、と谷山さんは考えます。実は前日、塾生たちに宿題を出していました。

「自分の生い立ちを、できるだけ詳しく書き出せ」。実習後、うまくいかない原因を探り出すため、塾生は自身の生い立ちを見直しました。そこから、中学時代の人間関係や、環境の変化で作られた性格に原因があるのではと分析。それを聞いた金田さんと谷山さんは、講義の最後に助言をします。「今の自分は、人に対して適切な態度で接しているか。今の自分に迷ったときは、自分自身を振り返ってみる。そうすれば成長していける」。

金田諦應さんのまとめ

「現場に出たら、現場から立ち上がる音だとか、色だとか、雰囲気だとか息遣いがあります。それを敏感に感じ取って。そして、ちょっと迷ったな、と思ったら、谷山先生の“第三者の目”でね、きちっと整理して。それの繰り返しですよ。いろいろなテクニックも必要なんだけれども、やっぱり最後は、“自分の存在”そのものがどうなんだって。常に、自分に対する厳しい目ですよね。厳しい目です。」

ゴールデンルール

「自分への厳しい目を持ち 人々の息づかいを感じ取れ!」

金田諦應さん(59歳) 僧侶

1956年生まれ、曹洞宗通大寺住職。宗教者ならではの心のケアを行っている「臨床宗教師」でもある。震災直後の2011年5月から、被災者に対して「傾聴活動」を行う“カフェ・デ・モンク”を主催。移動式の喫茶店で、軽トラックにコーヒーやケーキなど道具一式を積みこみ、様々な宗派の僧侶・牧師が、週に1度仮設住宅などを訪問。話を聴くことで、被災した人が抱える“心の問題”に寄り添っている。“傾聴とは決して施しを与えることではない。伴走し、未来への物語を作る手助けをすることである”(金田)

ナレーション吉本実憂のつぶやき

強力な助っ人が、とにかく厳しいです。「一生懸命黙って。本気で聴いて。」と指導します。普通の会話では沈黙が怖くて、余計しゃべってしまいがちです。本気で“黙る”ことは大変です。今回、塾生たちは自分の性格を分析するために「生い立ちを見直す」ことをします。なかなか、自分の生い立ちを書き出すことはしませんから、新鮮な驚きでした。傾聴に限らず、日常でも見直す作業は大切なことだと思いました。

応援団長サンドイッチマン 今回の一言

【伊達】染みついてきた癖ってのは、確かに自分にも思いあたることありますよね。
【富澤】俺も、東北大出て、エリートサラリーマンになって、脱サラしてお笑いの世界に入ったから、ついつい漫才が知的になっちゃうんだよね。
【伊達】(無視して)さて次回は、いよいよ塾生たちが自分たちだけで傾聴に挑みます。

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