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アンサンブルのチカラ 第1週

2015年11月2日(月)

アンサンブルのチカラ
第1週「大友良英 音遊び塾 アンサンブルをなめんなよ!」

「大友良英 音遊び塾 アンサンブルをなめんなよ!」

「アンサンブルのチカラ」の講師は、NHK連続テレビ小説「あまちゃん」のテーマ曲を作った音楽家の大友良英さんです。始める前に大友さんは、6人の塾生にちょっと変わった宿題を出していました。『楽器になりそうなものを作ってきてください』。いざ、塾生たちが持ち寄った楽器の素材は、灯油ポンプやせんべいなど。大友さんいわく、「番組として成立しますかね?」。これで本当にアンサンブルになるのか!?大友流音遊び塾スタートです!

早速、宿題の発表です。美術大学に通う菊地真悠子さんは、灯油ポンプを改造して、ラッパのように吹く楽器を作りました。独特のその音に大友さんも、くぎづけ。ほかの女性陣が作った楽器もなかなかの出来です。一方、男性陣は、ビー玉の入った缶や、せんべいがくっついた棒を披露…楽器としては少々不安です。音を出してみると、やはりバラバラ。しかし、大友さんはそれぞれが個性的な音に聞こえ、良いアンサンブルになると確信しました。

ここに、プロの演奏家が登場!大友さんと一緒に「あまちゃん」の曲を演奏しているバンドメンバーです。大友さんの指揮で、プロと塾生とのアンサンブルがスタート。ベースとなる音を中心に、大友さんが各自の音の個性を主張させていくと、やがて不思議な一体感が生み出されました。所変わって、福島県福島市。大友さんは10代を過ごしたこの町で、4年前から、「フェスティバルFUKUSHIMA!」という音楽フェスティバルを開催しています。

フェスティバルに参加するため、大友さんの実家に泊まり込む塾生たち。しかし渡されたのは楽器ではなく、「風呂敷」と「ミシン」。戸惑いながらも、ひたすら風呂敷を縫い合わせる作業を丸2日間行いました。完成したのは10m四方の大風呂敷。実は、第1回の開催時に、被ばくを心配する観客への配慮から地面に敷いたのが、この大風呂敷の始まりでした。大友さんは、風呂敷に込めた思いを塾生たちにも身近に感じてほしいと、縫わせていたのです。

フェス本番の前日、大友さんは塾生たちを集めました。“音楽”についての話をするためです。「音楽のチカラ」と素直に言うことに、引っ掛かるという大友さん。音楽のチカラとは、良い方に作用したことだけを言っている、というのです。「音楽には力がある。戦争を止める力もあるが、戦争をするための力にもなる。音楽はどちらにも転ぶ」。だから、音楽にある“チカラ”とはどういうことかを常に考えてほしいと、塾生たちに問いかけました。

大友良英さんのまとめ

「“なんとか反対、なんとか反対”って。あれを音楽だって思っている人は少ないと思うけど、メロディーとリズムがあるんだよ。ないと、たぶん一緒に声を上げられない。コールをする人と、それに応える人。明らかに音楽だよ、構造は。だから、『音楽のチカラ』って安易に言えない。力はあるけど、怖いなって思う。だから音楽やる人は、そのことに自覚的であるべきだと思っている。かつ同時に、いつも“クエスチョンマーク”を持っていてほしい。」

ゴールデンルール

「音楽には“チカラ”がある だからこそ常に『?(クエスチョンマーク)』を持て!」

大友良英さん(56歳) 音楽家

1959年、横浜生まれ。実験的な音楽からジャズやポップスの領域までその作風は多種多様、その活動は海外でも大きな注目を集める。近年は「アンサンブルズ」の名のもと、さまざまな人たちとのコラボレーションを軸に展示作品や特殊形態のコンサートを手がけると同時に、一般参加型のプロジェクトにも力をいれている。震災後は十代を過ごした福島でプロジェクトを立ち上げ、2012年、プロジェクトFUKUSHIMA ! の活動で芸術選奨文部科学大臣賞芸術振興部門受賞。2013年には「あまちゃん」の音楽でレコード大賞作曲賞他数多くの賞を受賞。2014年、国際交流基金とともにアンサンブルズ・アジアを立ち上げ、音楽を通じたアジアのネットワークづくりにも奔走している。

ナレーション吉本実憂のつぶやき

「アンサンブルのチカラ」は、塾生に出された宿題の発表から始まります。全員音楽を学んで“いない”のに、塾生たちの手作り楽器のクオリティの高さに驚きました。私は爪を伸ばしていて、その爪で机をたたくことをよくします。結構、良い音なので、これもりっぱな打楽器ですよね(笑)。講師の大友良英さんのムチャ振りがすごいです。でも、みんなで出した“音”が、すてきな演奏になる様子には感心しました!

応援団長サンドイッチマン 今回の一言

【富澤】音楽は怖いから、大友さんの未来塾も、もうやめましょう!
【伊達】やめません。怖いチカラもあることをわかった上で、アンサンブルのチカラを学んでいきましょう!
【富澤】次回、なにを縫うんですか?
【伊達】もう縫いません。いよいよフェスティバル本番でございます。

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