放送内容

これまでの放送へ

線を越えるチカラ 第1週

2015年6月1日(月)

線を越えるチカラ
第1週「湯浅誠コミュニティー講座 はじめの第一歩」

「湯浅誠コミュニティー講座 はじめの第一歩」

6月の講師は、2008年「年越し派遣村」の村長として一躍脚光を浴びた、湯浅誠さん。コミュニティーづくりの専門家である湯浅さんは、震災から4年経った今、被災地の復興には、コミュニティー問題の改善が必要だと考えます。今回の塾生は、全国から集まった6人。年齢や経歴もさまざまです。湯浅さんが塾生たちに示したテーマは「線」。湯浅さんの言う「線」とは一体何なのか?その答えは・・・。湯浅誠コミュニティー講座のスタートです!

まずは、「湯浅誠コミュニティー講座」のオリエンテーション。そもそもコミュニティーとは何なのか?湯浅さんいわく、コミュニティーとは、"持ちつ持たれつの関係でつながる集団"のこと。しかし、その関係づくりを阻むものがあり、湯浅さんはそれを「線」と呼びます。自分と人の間には「見えない線」があり、それが張り巡らされていると、身動きが取りづらくなるというのです。では、どうしたら「線を越える」ことができるのでしょうか?

被災地にある「見えない線」。湯浅さんは塾生たちを岩手県釜石市に連れて行きました。市内で最も被害の大きかった鵜住居(うのすまい)町。ラグビーの競技場が造られることが決まり、4年後には新しい街が誕生します。しかし、新しい街づくりを巡って、人々の間にズレが生じているといいます。未来の街の形を想像するということ。想像しにくいことを、同じ共通意識に持っていくことの大変さが、震災4年の今、浮き彫りになってきていました。

次に市内の仮設住宅へ。震災後、自治会を一から立ち上げた前会長の宮崎敏子さんから、「線」を越えるヒントを学びます。この仮設は、別々の地域から人々が集まったため、出身地域ごとに「見えない線」がありました。その線を越えて、新しいコミュニティーづくりをしようと、宮崎さんは、住民に配るお知らせに気遣うひと言を添えたりしました。バトンを渡された現会長も一軒一軒声がけをして回るなどして、少しずつ「見えない線」を越えてきました。

宮崎さんが湯浅さんと出会ったのは3年前。そのころ、「このままのやり方を続けてよいのか」と、不安を感じていました。相談を受けた湯浅さんは、他の地域の取り組みなどを紹介しながら一緒に考えました。「見えない線を越える」ためには、引いた目線を持つ外部の人のアドバイスも重要なのです。湯浅さんは、そのアドバイスをするときの“心構え”として、「自分を問題の外に置かずに考えることが大事である」と、塾生たちに説いたのでした。

湯浅 誠さんのまとめ

「“線を越える”というときに、『自分はその線をどう越えられてきた』『越えられてこなかったのか』っていうことと重ね合わせて考えないと、リアリティーは持てない。自分が自信を持てないのに、人に自信を持ってということもないだろう。自分を問題の外に置かずに考えるっていうことが大事。この人、本気で考えている、ことの難しさをわかった上で語ってくれている。ある種、相手に対する配慮の示し方だと思うんだよね。」

ゴールデンルール

「自分と重ね合わせてアドバイスせよ! その配慮が人をつなぐ」

湯浅 誠さん(46歳) 社会活動家/法政大学現代福祉学部教授

東京都出身。「派遣切り」で年を越せない失業者が大量に出現した2008年、NPOと協力して「年越し派遣村」を立ち上げ、村長として一躍脚光を浴び、2009年には内閣府参与に就任。震災以降は、行政の立場から政策を立案した経験を生かして、被災地のコミュニティを再構築するためのアドバイザーを務めるなど支援活動を続けている。著書に『ヒーローを待っていても世界は変わらない』(朝日文庫)、『反貧困』(岩波新書)、『貧困についてとことん考えてみた』(茂木健一郎と共著、NHK出版)など多数。

ナレーション吉本実憂のつぶやき

講師の湯浅誠さんがおっしゃる“見えない線”。私も以前は人見知りだったので、自分自身で勝手に線を引いていました。しかも黙って真顔でいると、近寄り難いという印象みたいで…でも、話してみると全然違う、ってよく言われます。だから、自分から話しかけていくことが、線を越える第一歩ですね。一気にはすごいことはできないから、小さなことからコツコツと、です(笑)

応援団長サンドイッチマン 今回の一言

【富澤】湯浅さんのいうことは分かるよ。俺も、伊達には難しいコントやらせないように、配慮してるからね。
【伊達】ありがとうございます。次回は「あまちゃん」のロケ地にもなった、岩手県野田村に舞台を移します。
【富澤】じぇじぇ!
【伊達】着々と復興が進む野田村で、コミュニティーがどんな問題を抱えているのか、探ります。
【富澤】じぇじぇじぇ!

※NHKのサイトを離れます