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震災と向きあうチカラ 第5週

2015年3月30日(月)

震災と向きあうチカラ
第5週「東北発☆未来塾スペシャルバージョン 震災と向き合うチカラ IN福島・いわき」

「東北発☆未来塾スペシャルバージョン 震災と向き合うチカラ IN福島・いわき」

東日本大震災から4年。3月最終週は、未来塾も特別編です。今月の講師・石巻日日新聞前報道部デスクの武内宏之さんと、福島県出身の社会学者・開沼博さんのお2人を講師に迎え、これからの東北に必要な「震災と向き合うチカラ」について熱~く語り合います。塾生は、武内デスクから地域新聞のあり方について学んだ6人と、開沼さんから福島の現状を学んだ6人。未来塾の応援団長・サンドウィッチマンの2人も参加して、話し合いの幕が開きます!

まず話すのは、「震災の記憶の風化」について。震災が忘れられているという塾生に、講師の武内さんは「被災した私たちが出て行って、震災での経験を伝えなければ」と投げかけます。自分なりの方法で、風化を止めようとしている塾生も。旅行会社と共同で東北へのツアーを企画した人、大学祭で模擬店を開き、収益で東北に憩いのスペースを造った人…。開沼さんは「難しく考えずに"買う、行く、働く"ことから気軽に東北と絡んでほしい」と語ります。

続いて、2人の講師が「2020年、東北に起こりうる課題」を示します。まず、武内さんが「復興格差」を提示。福島県浪江町出身の塾生、沼能奈津子さんも"格差"を感じると応えます。沼能さんは、今も特別な許可がない限り、自宅に近づけません。他の人たちが明るい未来を描くなか、「未来を描けていないのが現状」だと打ち明けます。開沼さんも、津波などの被害を受けた地域と原発事故の影響を受けた福島では、時間軸がだいぶ違うと指摘します。

突然ですが、サンドウィッチマンのいわきリポ~ト!震災後、いち早く賑わいを取り戻した「アクアマリンふくしま」をご紹介。海に面したこの水族館は4年前、地震で9割の魚が死んでしまいました。しかし、全国からの支援を受けて4か月後には再開。今では首都圏からも多くの観光客が訪れます。ここの特徴は、館内にある"おすし屋"さん!なんと、泳いでいるクラゲの目の前で食べられるんです!ちなみに、すしネタは水族館の魚ではありません。

再び話し合いの場へ。開沼さんは、震災から5年後に起こりうる問題を"仕事がない""若者が出て行く"など「震災前からある地域課題」だと言います。塾生からは、地方に人を呼び込もうという意見と、都会の魅力も捨て難い、という異なる意見が出されます。サンドウィッチマンは、「我々が東北のためにやっていることが、正解かどうかは分からない。思うことをやるだけなので、皆さんも失敗してもいいから行動を起こして」と、エールを送りました。

武内宏之さんのまとめ

「自分たちの経験っていうのは、本当にしんどい経験でした。でも、もし仮にこれを伝えることによって、じゃあ特に想定災害を抱えている地区の皆さんは、じゃあ、うちの地区はどうすればいいんだと、私たちのしんどい体験でも結びつけてもらえれば、そういった意味では社会に役立っていると。」

開沼博さんのまとめ

「東北から遠い人ほど、『何かすごいことやらなくちゃダメなんじゃないか』と、軍手買って、長靴はいてみたいなイメージがあるかもしれないけど、そうじゃないんだと。気軽に絡めるところから探していくっていうのがポイントだと思っています。まず、何かインターネットで東北の商品、食べ物でも良いし、伝統工芸品でもいいし、そういうのを探して買ってみる。それでもっと興味が出たら行ってみる。そこから友達ができたりとか、ファンになっていく。それでも飽き足らないっていう人は働いてしまう。就職しちゃうでも良いし、ボランティアでもいいのかなと思いますね。」

ゴールデンルール

「とにかく行動!失敗してもいいじゃないか」

武内宏之さん(57歳) 石巻日日新聞 前報道部長

1957年石巻市生まれ。1980年地域新聞『石巻日日新聞社』に記者職で入社。東日本大震災当時は報道部長として取材を指揮。大津波で町が壊滅的な被害をうける中、手書きの壁新聞を作成。翌日から避難所などに貼り出して地域の人達に情報を伝え続けた。その壁新聞は国内外から広く注目され、数々の賞を受賞。オリジナル版は米・ワシントンの報道関連の博物館にも展示、保存されている。

開沼博さん(31歳) 社会学者

1984年福島県いわき市生まれ。東京大学文学博士課程在籍。
代表著作は、震災直後に出版した『「フクシマ」論 原子力ムラはなぜ生まれたのか』(青土社)、『フクシマの正義 「日本の変わらなさ」との闘い』(幻冬舎)など。
今も、福島に赴き、様々な媒体でルポ・評論・書評などを執筆。これまでに、福島原発事故独立検証委員会(民間事故調)ワーキンググループメンバー(2011-2012)などを歴任。

ナレーション川島海荷のつぶやき

講師の開沼さんが言う「復興の格差」。状況が厳しくて、前に進めない人もおられると思いますが、周りに急かされることなく自分のペースでゆっくり前に進めると良いですね。あと、復興のために「買う、行く、働く」で行動しようというお話も印象的でした。東北の食材で、私がオススメなのは甘酒。米どころだけあって、すごくおいしい!地方ごとに味も違うんです。野菜やみそも美味なので、ぜひ東北の食材でお料理を作ってみてください!

応援団長サンドイッチマン 今回の一言

【伊達】さぁ、この方が次回の講師、劇作家の平田オリザさんです。よろしくお願いします。
【富澤】ぜひ僕らのコントも考えていただいて。
【伊達】コントじゃない。
【富澤】違うの?
【伊達】演劇です。

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