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東日本大震災プロジェクト事務局
竹林に集った30人の勇士達
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2012年10月19日
宮城県丸森町
竹林に集った30人の勇士達

八島哲郎

宮城県丸森町

丸森からの風便り その8 竹林再生プロジェクト、除染実験開始編

ごぶさたしていました。今回は竹林の除染実験のお話です。 

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「竹林とたけのこの再生をめざしています」

 平成24年9月26日、竹林内の放射性物質の現地調査の結果に基づき、実際に竹林の除染実験を行いました。

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「30名が丸森町に集結」

 調査結果で放射性物質が多くとどまっているのは地上5センチの表土と落葉層、古い竹に付いている葉の部分と判明しています。
今回は竹林の一部をA工区からC工区の3つに区分け、実験を行いました。

 【実験内容比較】

A工区…①古い竹の間伐、②表土・落葉層の除去
B工区…②表土・落葉層の除去
C工区…①古い竹の間伐、②表土・落葉層の除去、③塩化カリウム肥料の施肥

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 「レーキや熊手で表土、落葉を集め、土のう袋に手作業で袋詰め」

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「袋ごとに重さを計り、工区ごとに何キロ運び出したか記録」

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「C工区はセシウムの吸収を妨げるため、カリウムの肥料を施肥」

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「セシウム吸収を抑制すると言われている塩化カリウム」

1700㎡の除染作業、約30名で5時間かかりました。
仮に同じペースで私の所有の竹林2ha(20000㎡)をすべて除染するとのべ1760時間の作業が必要です。
1日7時間作業を行ったとして、のべ250日。10人で作業をしても1ヶ月程かかります。とても気の遠くなるような作業です。

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「中腰の作業は大変の一言です」

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「B工区 作業前」

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「B工区 作業後 きれいになりました」

当町では住宅の除染さえ始まっていない現状を考えると、
国による竹林の除染が始まるのはいったいいつなのか、見当もつきません。

 昨年から今年にかけて福島県伊達市は特産品のあんぽ柿(干し柿)用の柿の木を除染し、その費用を東電に請求しました。
その際、JA伊達みらいが作業員に支払った時給が1,500円です。
それを適用し、1760時間の作業をした場合の竹林の除染費用は、人件費だけで264万円。
資材を入れれば400万を超えるでしょう。
この費用をかけても、安全なたけのこを提供できれば行います。

しかし、問題点が3つあります。

1、実験結果が分かるのは来年の春
竹林の空間線量は下がったものの、たけのこ本体への影響は来年のたけのこの収穫を待たねば結果が分からない点。

 2、出荷規制の範囲が市町村単位
米以外の農産物の出荷規制は市町村単位でかかるため、当地区の竹林の除染が成功し、
放射性物質の数値が基準値以下でも、町内の他の地区で1つでも基準値を超えればアウト。
当町は面積も広く、竹林の除染が極めて困難である事を考えると出荷は厳しい状況です。

3、出荷停止解除の条件が実情に合っていない
出荷停止は今年の5月から続いていています。
出荷停止解除の条件は「3検体全てが基準値の100ベクレル以下」「それが4週続く事」です。
丸森町の主力のたけのこ、孟宗竹(もうそうちく)は4月下旬から5月中旬の約4週間がシーズンです。
つまり、仮に除染が功を奏し出荷停止が収穫開始から4週間後に解除されても、
すでにたけのこの季節は終わっています。

除染は将来を見据え、出荷を狙っているとはいえ、2年間のブランクはブランドの消滅の危機です。
30年以上かけて地道に積み重ねてきた当地区のたけのこ。

出荷した農産物の放射性物質が基準値を超えれば、農家は自己回収や賠償を行う事になり、農家の責任が厳しく問われます。
経済的な打撃のみならず、社会的にも大きな影響を受け、地域で生活する事にも支障が出る事は想像できます。

では原発事故によりその放射性物質をばらまいた張本人の東京電力はどのような責任が問われているのでしょうか? 
今後どのように問われるのでしょうか? 
私たち生産者には落ち度が無いのです。

現在はすべて農林水産業に携わる出荷者にのみ責任がかぶせられます。
人は誰しも過ちを犯すもの。しかし相応の罰を受け、その罪を償う必要があります。
東京電力はどうでしょう。 みなさん、考えてみてください。

私は自分のたけのこを売りたいから言っているのではありません。
原発事故で被害を受けた生産者だけが責任をとらせられるこの状況で良いのでしょうか?と問題提起します。
折れた心は戻らない。心配しています。

ご感想をお寄せ下さいませ。

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「竹林に集った30人の勇士達、ありがとうございました」

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「竹林の再生、切なる願いです」

 八島哲郎


コメント

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放射能汚染に立ち向かい竹林に集った30人の勇士達、ありがとうございました。
僕も頑張ります。

投稿日時:2013年02月05日 14:48 | 伊藤 和男

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伊藤和男さん、書き込みをありがとうございます。
現在は竹の間伐ボランティアを募集しています。
記事であらためてご紹介いたします。
お互い丸森町を盛り上げて行きましょう!!

投稿日時:2013年02月14日 11:59 | 八島哲郎

八島哲郎
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