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放送内容


3月2日(水)

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メインテーマガッテンコラボ 驚き!コレステロールの新常識


出演者

専門家ゲスト:寺本民生さん(帝京大学医学部教授)
ゲスト:假屋崎省吾さん(タレント)、城之内早苗さん(タレント) 

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動脈硬化の原因物質とされるコレステロール。しかし、そもそもは細胞膜の材料となるなど、私たちの体にとって必要不可欠な栄養素の一つです。では何故、“善玉”、“悪玉”と呼び分けられるのか?また、動脈硬化にどう関与しているのか?そのメカニズムをご紹介しました。
さらに、最近新研究で分かってきた2つの新事実もご紹介しました。1つ目は、動脈硬化病巣にできたコブのようなふくらみ(=プラーク)が善玉コレステロールの働きによって小さくなること。2つ目は、コレステロールの危険度が男性と女性では大きく違い、また対処法も異なってくるという新事実をご紹介しました。

なぜ“善玉”と“悪玉”と分けられるのか

大切な栄養素であるコレステロール。ではなぜ、善玉、悪玉と呼びわけられるのでしょうか?
まず食べ物の段階では善玉、悪玉の区別はなく、“ただのコレステロール”です。
コレステロールは、血液中を移動する際、たんぱく質と結びつきます。余分なコレステロールを「回収」するたんぱく質とくっついた状態を善玉=HDLコレステロールと呼びます。
一方、全身の細胞へコレステロールを「配達」するたんぱく質と結びついたものが悪玉=LDLコレステロールです。つまり、悪玉も大切な役割を担っているのです。
しかし、食生活の乱れなどで、悪玉が増え過ぎてしまうと、血管壁に蓄積して動脈硬化の原因となってしまいます。そのため、配達役のLDLコレステロールが悪玉と呼ばれているのです。

悪玉が動脈硬化の原因物質に

血管壁に蓄積した“悪玉コレステロール”は、やがて血管の内側に入り込みます。すると、体内のお掃除やさんであるマクロファージがコレステロールを食べにやってきます。
しかし、マクロファージにはコレステロールを分解する力がありません。そのため、コレステロールを食べ過ぎたマクロファージはその場で死んで、どんどん血管壁の内側にたまっていきます。こうして血管にコブのようなふくらみ=プラークを作ってしまうのです。結果、血液の通り道が狭くなってしまい、動脈硬化が引き起こされます。
このように動脈硬化の原因物質となるコレステロールですが、大事な栄養素の一つなので、低すぎると逆に身体にとってはよくありませんので、極端に低い場合は注意が必要です。

血管は若返る!

これまで血管の内側に出来たプラークは、それ以上大きくしないことがやっとで、小さくすることはできないと考えられてきました。しかし、最新の研究でこのプラークが小さくなる、つまり血管が若返ることが分かったのです。
このプラークを小さくさせる主役は“善玉コレステロール”。この“善玉コレステロール”が、プラークの中に溜まったコレステロールを回収する力があることが人間の細胞を培養して行った実験でも明らかになりました。
つまり、動脈硬化を引き起こす原因がコレステロールなら、改善させるのもコレステロールだったのです。

善玉を増やす方法

プラークを小さくする働きのある“善玉コレステロール”。これを増やすためにはどうすればよいのでしょうか。その秘策を探りに佛教大学の女子学生グループに会いに行きました。この年代の“善玉コレステロール”平均値は、およそ65ミリグラムパーデシリットル。ところが、彼女たちはほとんどが90ミリグラムパーデシリットル以上、100ミリグラムパーデシリットルを越える人も少なくありませんでした。
実は、彼女たちは陸上の長距離選手。毎日のように朝晩2回のランニングをしていたのです。善玉を増やすには彼女たちのような「有酸素運動」が有効です。ランニング以外の運動でも大丈夫。1日に歩く歩数が多ければ多いほど、善玉の値も高くなることが分かっています。
ところで、運動で“悪玉コレステロール”値を下げようとしている方は多いですが、運動には悪玉を低下させる直接的な効果はないことが分かってきました。
「運動しているのにコレステロールが下がらない」とお悩みの方も、ガッカリすることはありません。悪玉が下がらなくても、善玉が増えればコレステロールを回収する力が上がるので、動脈硬化を改善する方向に向かうと考えられています。

コレステロール常識クイズ

“悪玉コレステロール”値を抑える上で肝心なのが食事です。そこで食事に関するクイズを出題しました。

1. コレステロール値を気にする人はイカやタコを食べない方がよい?
答えは「×」。イヤやタコにはコレステロールが多く含まれるため、あまり食べない方がよいといわれてきました。しかし、“悪玉コレステロール”を下げる「タウリン」が豊富に含まれていることなどから、現在では、それほど気にしなくてよいといわれています。

2. オリーブオイルをたくさんとると、動脈硬化を防げる?
答えは「×」。確かにオリーブオイルには血管の保護や、悪玉を下げるなどの働きがあるのは事実です。でもカロリーという点では、摂り過ぎてしまうと内臓脂肪がたまったり、太ったりということで、二次的に脂質異常症に悪い影響を与えるので注意が必要です。

3. 卵にはコレステロールが多く含まれる?
答えは「○」。1日のコレステロール摂取量は、300ミリグラム以下が目標。卵1個はおよそ250ミリグラム。でもこの300ミリグラムという目標はあくまでもコレステロール値が高い人の場合、健康な人は特に気にする必要はないということです。

男女で違う!コレステロールの危険度

コレステロールで悩む60代のご夫妻。3年前の“悪玉コレステロール”値は妻が178ミリグラムパーデシリットル、夫は143ミリグラムパーデシリットルでした。基準値は140ミリグラムパーデシリットルですから、妻はかなり高い値です。
そこで、2人の血管が、どのくらい動脈硬化が進んでいるのか、血管の硬さを測る検査や、超音波で頸(けい)動脈を見る検査などで詳しく調べてみました。
すると、妻はほぼ正常でしたが、夫はかなり動脈硬化が進んでいるという結果に!夫の方がコレステロール値が低いのに、どうしてこんな結果になったのでしょうか?
実は、動脈硬化の進行は「男女で大きな差がある」のです。
女性ホルモンには、“悪玉コレステロール”値を下げる作用をはじめ、血管を保護するさまざまな効果があります。そのため、40代までの間、女性の血管は男性よりはるかに若く保たれています。女性ホルモンの値が下がってくる50才前後になると、“悪玉コレステロール”値が急上昇して、男性より高くなることも多いですが、動脈硬化はすぐには進みません。いわば“若さの貯金”があるのです。一般的に女性の血管は男性よりも10才若いといわれます。

注意:男性と比べ女性はコレステロールの危険度は低いのは事実ですが、女性でもタバコを吸っていたり、血糖値が高い方はリスクがあがります。
また、薬の服用を止めるかどうかについては、ご自身で判断されず、主治医と相談して決めて下さい。

あなたの危険度はどのくらい?

コレステロール値が最も大きく影響する病気は心臓病です。そこで、およそ1万人の日本人を19年間調査した結果をもとに、「コレステロール値」と「心臓病」の関係を示した表を番組で紹介しました。

出典:NIPPON DATA80(一部改変)
主任研究員 滋賀医科大学 上島弘嗣名誉教授


出演者の関連情報
●著書
<寺本民生さん>
・『コレステロール 基礎から臨床へ』(ライフサイエンス出版 7,140円・税込み)

 

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