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- 2018年11月13日 (火)
シリーズ「故郷のうた」人物ファイル vol.1アレンジャー 森悠也さん
局長の星野です。
旭川放送局が制作した音楽番組、
「旭川発・故郷のうた
“Frozen Stars In Your Eyes”」が、
2018年12月1日から始まる
NHKスーパーハイビジョン“BS4K”の番組として
随時、全国に放送されます。
そこで、きょうから、制作に関わった方々を
シリーズでご紹介します。
第1回は、若き敏腕アレンジャー、
森悠也(もり・ゆうや)さんです。
「旭川発・故郷のうた」は、
地域を応援する音楽番組として、
旭川放送局が企画・制作しました。
プロジェクトチームを立ち上げ、
コンセプトを話し合い、
今年1月、原案となるスケッチを
東京の音楽制作会社に持ち込み、
楽曲作りがスタート。
この音楽制作会社に所属し、
腕を振るって下さったのが、
作曲家でアレンジャーの森悠也さんです。
森さんは1986年生まれの32歳。
東京音楽大学を卒業後、
映画やドラマの音楽を数多く手がけてきました。
森さんには
「広大な北海道の大地と、
豊かな自然をイメージさせる、
スケールの大きな楽曲に
仕上げて下さい」とお願いしました。
加えて「1960年代から70年代に生み出された、
良質なアメリカンポップスのような
オーケストレーションで。
例えばバート・バカラックのような」
という注文も。
森さんは、穏やかに微笑みながら、
「わかりました、頑張ります」と
引き受けて下さいました。
打ち合わせから2週間、
最初のオケのサンプルが届きました。
早速、試聴・・・
聴こえてきたのは、重厚なオーケストレーション、
計算された緩急、センスの良いリハーモナイズ
(メロディに表情豊かなコードを
割り当てる技法)と、
森さんの才能が迸(ほとばし)る楽曲。
ドラマチックで色彩感に満ち、
最初から完成の域に達していました。
森さんは、お父上がレコード会社勤務で、
幼い頃から古今東西の名曲を聴いて育ちました。
20歳以上も歳の離れた私が、
「かつての良質なアメリカンポップス」
「バート・バカラックのような」などと
古風な注文をしても、すぐにピンと来て、
イメージ通りの楽曲に仕上げてくれたのです。
その後、細部の修正を経て、
依頼から3週間でオケが完成しました。
森さんは、今回のアレンジについて、
「僕の中にある北海道の広大なイメージ、
広い空とか、遥かな地平線、
広々とした大地とか、
そういうイメージを音にしたら、
こうなった、という感じです。
音楽的には、特にBメロ
(♪星降る夜に~、と転調するパート)
の雰囲気が気に入っています。
北海道の皆さんには、この楽曲を聴いて、
ご自分の故郷、北海道は
素晴らしいところなんだということを、
改めて感じて欲しいです」と
語っています。
森さんのアレンジのおかげで、
「故郷のうた“Frozen Stars In Your Eyes”」は、
雄大な北海道をイメージさせる、
スケールの大きな楽曲に仕上がりました。
森さん、ありがとうございました。
(文/星野豊、撮影/安部遼)
◇次回は、サックス奏者の
河田健(かわた・けん)さんです。