

| 地球市場 富の攻防 03.01.26〜03.12.21 | 文明の道 03.04.20〜03.12.14 | 21世紀 日本の課題 01.10.13〜05.02.13 |
| こども 輝けいのち 03.02.09〜03.07.13 | データマップ 63億人の地図 04.01.25〜04.11.28 |
イラク戦争は2003年3月20日、アメリカの空爆で始まった。開戦から2週間、『NHKスペシャル』は「イラク戦争 アメリカ・イラクの人々はいま」(4.6)で対応した。2003年度に放送したイラク戦争関連の『Nスペ』は6本。アメリカのイラク復興計画の誤算、陸上自衛隊のイラク派遣、日本の復興支援の有り様を模索し志半ばで亡くなった奥大使の足跡を描いたものなどがある。また12月に放送した「21世紀 日本の課題 シリーズ 安全保障」(12.18から3夜連続)ではイラクへの自衛隊派遣の問題を考え、10月放送の「文明の道 第6集 バグダッド 大いなる知恵の都」(10.12)ではかつて「平和の都」と呼ばれたバグダッドの文明と歴史を現代イラク情勢の中に位置づけた。
9.11同時多発テロに関連した番組に「マリナ〜アフガニスタン・少女の悲しみを撮る〜」(6.21)、「バーミアン 大仏はなぜ破壊されたのか」(9.6)や「テロを止めた対話〜ノルウェー秘密交渉の記録〜」(9.13)などの力作があった。
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| 「データマップ 63億人の地図」 |
大型企画シリーズは「こども 輝けいのち」(2.9から7.13まで6回シリーズ)、「地球市場 富の攻防」(1.26から12.21まで10回シリーズ)「文明の道」(4.20から12.14まで8回シリーズ)が並んだ。「こども 輝けいのち」は、1年間にわたる長期取材によって、子どもたちの成長していく姿を通して「命」の尊さをじっくり描き大きな反響を呼んだ。長期取材は取材対象との間の緊張感が途切れたり、ポイントを絞りきれなかったりとなかなか難しいが、今回はそうした課題を克服し、見事なシリーズとなった。日本賞並びにバンフテレビ祭でグランプリ、文化庁芸術祭優秀賞、ギャラクシー特別賞など数々のコンクールで受賞した。
「地球市場 富の攻防」は、国境を越えて地球規模で展開するグローバル資本主義、そこに蠢く国家、企業、人間たちのドラマを、スケールの大きなタッチで描いた。「文明の道」は、1600年にわたりユーラシア大陸で繰り広げられた文明の攻防と融合の歴史を、現代激動の地に取材し、国際的にも高い評価を得た。
「21世紀 日本の課題」では、安全保障、年金が大きな反響を呼んだ。ルポ、討論、ドラマ、インターネットなど多彩な演出手法で、堅苦しくなりがちな「課題」を親しみの持てる番組にするための努力が成果を上げた。 テレビ放送開始50年関連としては、越冬したNHKスタッフによる「南極大紀行」(7.26から2夜連続)、これまでNHKが制作、放送してきた500本余にのぼる核関連番組を再構成して平和の尊さを訴えた「核の時代に生きる人間の記録」(8.15)などがある。
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| 「文明の道」 |
この1年、『NHKスペシャル』は、101本を制作した。時代の空気を敏感に感じ取りながら、ビビッドに番組を制作する努力を重ねている。
ベトナム・ハノイで新型肺炎の脅威を訴え続け、自ら感染死した医師の苦闘の物語「SARSと闘った男〜医師ウルバニ 27日間の記録〜」(04.2.15)は、放送文化基金賞・本賞などを受賞した。北朝鮮による日本人拉致事件では「よど号と拉致」(5.31から2夜連続。ABU賞・本賞)「私の家族をかえしてください」(9.21)。病院内部にカメラを入れ、その隠蔽体質を克明に検証した「東京女子医科大学病院〜医療の現場で何が起きているか〜」(6.7)。地方自治体の財政再建の舞台裏を長期取材で描いた「自治体破たんを回避せよ」(04.1.10)。また「オウム 獄中からの手紙」(04.2. 22)では、死刑判決を受けた被告たちからの手紙をもとに、教団は何故無差別テロに走ったのかを検証、麻原彰晃被告の判決にタイミングを合わせて放送した。
ヤンキースに移籍した松井秀喜の活躍「大リーガー 松井秀喜の挑戦」(5.3)「松井秀喜 ベースボールの神様に抱かれて」(11.23)や阪神を18年ぶりに優勝に導いた星野監督を取り上げた公開番組「阪神を変えた男」(9.20)、そして美空ひばりの最期を描いた「最期のひばり〜日記が明かす空白の4か月〜」(10.19)は、視聴者から高い支持を得た。