平成16年度の放送
生きる
放送:4月4日(日)午後11:10〜翌午前0:35(85分)
早池峰山(はやちねさん)のふもと、自然あふれる川井村にある開拓地タイマグラ。人里離れたタイマグラで一人暮らす向田マサヨさん(当時69歳)の生活を描いた、1991年のNHKスペシャル「マサヨばあちゃんの天地」。
そして、同じく岩手の開拓地で農業を営み、農閑期、東京の建築現場で働く季節労働者を記録した、1968年放送のある人生「出かせぎの歌」の2本です。

■NHKスペシャル「マサヨばあちゃんの天地〜早池峰のふもとに生きて」
 1991年(平成3年)9月15日 放送(49分)
岩手県川井村にあるタイマグラは早池峰山のふもと、昭和20年代に開かれた開拓地。このタイマグラに戦後すぐに嫁いだ向田マサヨさんは、この地に暮らし40年近くになる。昭和63年、タイマグラに電気が通って間もない頃、長年連れ添った夫久米蔵さんが亡くなりマサヨさんは一人になった。番組は、たった一人で畑仕事をし、ある時は優しく、またある時は厳しい早池峰の自然と対話しながら暮らすマサヨばあちゃんの生活を描く。そこにはどこか温かく懐かしい人間本来の営みが見えてくる。

【一口メモ】
タイマグラとは、アイヌの言葉で「水の豊かな森」という意味だと言われています。

【語り】
渡辺美佐子

【制作スタッフ】
○撮影: 太田信明/伊藤孝雄
○技術: 青柳勇一/後藤 強
○効果: 織田晃之祐
○編集: 佐藤友彦
○構成: 澄川嘉彦
○制作: 中村儀朋

【リクエスト紹介】
東京都・福西浩一さん
早池峰山麓の厳しくも、四季折々に移ろいゆく自然の美しさ。また、その中でひとり質素に生き続けるマサヨおばあちゃんの強さ。全てが衝撃的でした。
放送から10年以上が経過していますが、いまだに忘れることができません。

神奈川県・高寺伸子さん
美しい自然に囲まれて、たった一人で畑を耕し、食事を作り、味噌を作って、何ものにも囚われず、淡々と生活しているマサヨばあちゃんの姿が目に焼き付いています。今どうされているのでしょうか? もう一度見て、マサヨばあちゃんから元気をもらいたいです。

■ある人生「出かせぎの歌」
 1968年(昭和43年)2月10日放送 (29分)
東京・芝の建築現場、生コンクリートをのせた猫車を力の限りに押し、疾走する男たち。その中に安部さんはいた。安部英康さんは岩手の開拓地で農業と酪農を営んでいる。しかしその収入だけでは借り入れた金を返し、妻と3人の子供を養っていくことはできない。そのため農閑期にあたる半年間は、都会に働きに出る。そんな生活もすでに15年、厳しい労働と都会の孤独に耐える安部さんの唯一の慰めは、短歌を作ることだった。
国に残してきた妻や子への思い、出稼ぎの辛い労働、気持ちのままに綴った短歌は、すでに4000首になった。番組は安部さんの短歌とともに、その人生を見つめていく。

【語り】
中里欣一

【制作スタッフ】
○撮影: 佐竹三典
○照明: 塚田 脩
○効果: 磯川 博/村井修二
○調整: 栗山忠三/馬場章寿
○企画・構成: 原 安治
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