平成15年度の放送
父と子の歳月・少女の想い
放送:9月14日(日)午後11:10〜翌午前0:30(80分)
■NHKスペシャル「響きあう父と子 〜大江健三郎と息子 光の30年〜」
 1994年(平成6年)9月18日(NHK総合テレビ)放送:59分
 作家大江健三郎さんと長男光さんとの絆を描いたドキュメンタリー。1995年国際エミー賞受賞。
 大江健三郎さんの長男光さんは生まれながら脳に障害を持って生まれました。しかし家族は光さんとのふれあいの中で光さんの音楽的才能を見出していきます。
 番組は1994年、大江健三郎さんが川端康成以来、日本人として二人目のノーベル文学賞を受賞する直前の大江家を取材したものです。広島で開催された大江健三郎さんの講演会と大江 光さんの音楽会までを中心に取材、大江健三郎さんの「燃え上がる緑の木」執筆中の姿とあわせ、演奏会に向けて大江光さんが新しい曲を完成させるまでを描きます。

※今回「響きあう父と子〜大江健三郎と息子 光の30年〜」を放送するにあたり、大江健三郎さんよりメッセージを頂いています。番組の後半で紹介します。

音楽: 大江 光
語り: 黒田あゆみ
撮影: 原 伊知郎
音声: 奥山 操
技術: 岸本 広/廣島隆史
編集: 岡田圭市
音響効果: 荻野勝男
構成: 宮内賢介
制作統括: 山登義明(NHK広島)

【リクエスト紹介】
◇加藤 雅子さん 愛知県 30代
 大江健三郎さんと光さんの父と子の姿を通して、私たちが決して忘れてはいけない、本気で考えるべきことを教えて頂いた、そんな番組でした。なにより光さんの音楽がとても美しく、ぜひもう一度出会ってみたい番組です。

◇東京都 20代女性
 放送当時、私は大江健三郎さんのことも光さんのことも知りませんでした。ですが、光さんの作曲した曲がとても美しく素敵だなと思った記憶があります。また、番組の中で光さんが鳥の鳴き声を聞いて、その名前をつぶやいたというエピソードが紹介されていて、とても印象に残っています。

■ふるさとのアルバム「春の連絡船〜香川県高松港〜」
 1980年(昭和55年)3月16日(NHK総合テレビ)放送:10分
 写真のみの構成で制作された「ふるさとのアルバム」は1969年から1983年まで放送されました。各地のNHK放送局で独自に制作され全国放送された番組であり、若手ディレクターたちが腕を競い合った番組でもありました。
 今回お送りするのは1980年、香川県高松局制作の「春の連絡船〜香川県高松港〜」です。
 高松市に住むあるひとりの女子中学生が少女から大人へとかわりゆく心模様を当時、瀬戸内海を運行していた宇高連絡船をとおして描いた作品です。

ふるさとのアルバム 「春の連絡船」より

霧の瀬戸内海はちょっと怖いぐらいの優しさだ。

少女よ、僕はいつも思うのだが
君は霧の朝、春の連絡船に乗って
この海を渡って行こうとしているのではないか?

君は港近くの中学にいて
霧の朝、落ち着かない一日を迎える
海の見えない教室にいて
海から渡ってくる霧笛を聴く それはいつ頃からだろうか
君は霧の朝、春の連絡船に乗って
この街を出て行くことを思い始めた

撮影: 鈴木秀ヲ
語り: 末田正雄アナウンサー
制作: 西村与志木
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