平成12年度の放送
変貌する風景
放送:8月20日(日)23時35分〜翌1時10分(95分)
高度経済成長の中で、日本の風景も大きく変わっていきました。
空港や巨大エネルギー基地がつくられ、万博も開催されました。
その大きな変化の中で活躍する日本人の姿を捉えたドキュメンタリーを3本お送りします。

■ある人生「三里塚四十年」
 30分/1968年(昭和43年)
千葉県成田市の三里塚──。上島六弥太(かみしま・ろくやた)さんは、三里塚にある宮内庁の御料牧場で、数々の名馬を育ててきた。定年後も牧場を経営していたが、そこへ突然、成田空港建設が持ち上がる。馬への愛着と空港建設との間で揺れ動く、上島さんの心情を描く。

語り: 中里欣一
撮影: 沼田光雄
録音: 小俣辰敬
効果: 福島雄一郎
音声: 秋山 進/伊藤孝久
構成: 中野正之

【一口メモ】
成田空港は建設反対派の闘争が続く中、1978年(昭和53年)暫定的に開港しました。上島さんはその後再び三里塚の近くに牧場をつくり、平成5年、91歳で亡くなるまで馬とともに人生を歩みました。

■現代の映像「原油タンクのある風景」
 30分/1969年(昭和44年)
鹿児島県喜入町は、放送当時、静かな漁村から一転して、巨大なタンクが立ち並ぶ原油貯蔵基地に生まれ変わろうとしていた。タンカーが入港すれば、町には年間2億円を超す税収入が見込まれるという。当時の喜入町長を主人公に、財政か自然保護かで、住民がとまどい、揺れ動く姿を描いている。

語り: 飯窪長彦
撮影: 田村利雄
編集: 角田滋夫
音楽: 野田暉行
構成: 松井孝司

【一口メモ】
基地は1975年(昭和50年)に完成、日本最大の720万キロリットルを蓄える施設となりました。

■ある人生「万博とび頭」
 30分/1970年(昭和45年)
大阪・千里丘陵の万国博会場に計画された、高さ120メートルの巨大なシンボル「エキスポタワー」。その危険な建設現場の高所で陣頭指揮を執ったのは、難波のとび職、嶋田雪雄さんであった。番組は、40年の経験を持つとび頭の生き方を描く。

語り: 吉田茂彦
撮影: 岩本繁夫/塩田孝久
効果: 刈野 勇
構成・編集: 岩下恒夫/竹内 実

【一口メモ】
大阪万博は1970年(昭和45年)に6ヶ月間開催され、のべ6,400万人が訪れました。エキスポタワーは現在、万国博記念公園の中で記念碑として残されています。嶋田さんはその後、後輩の指導育成に力を注ぎ、平成7年、82歳で亡くなりました。嶋田さんを慕って弟子を名乗るとび職の人たちが、今も大勢いらっしゃいます。
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