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連載コラム「お宝発見ニュース」

第6回 続報!『草燃える』全話発見か?

段ボール箱に保管されていた「お宝」テープ

みなさん、発掘アーキビスト(笑)の【あ】です。暑い夏、選挙の夏ですねぇ。お元気ですか?
余談ですが、政見放送は、放送作家兼タレントの故青島幸男氏(当時参議院議員)の提案で昭和44年から始まったものだそうです。つまり、始まってから今年でちょうど40年なんですね。もう一つトリビアを。政見放送は、「NHKで放送されるが、NHKの番組ではない」という奇妙な位置づけのものでして(公職選挙法に基づく番組につき、NHKに編集権や著作権等がないため)、アーカイブ化はされません。これもちょっと意外な感じがしました。

興奮と感動の「お宝」とご対面

いまでも大事にメンテナンスされているβデッキ

さて、本題です。
第5回のこの欄で紹介した、札幌市にお住まいのYさまからの『草燃える』のテープがついに届きました。届いたテープは25本。1本に2話ずつ収録されています。…ということは、全51話中50話分?!

付近の職員たちも駆けつけて来て、お宝が詰まった段ボール箱の開梱を見守ります。

しかし、ちょっと気になったのが、メールで送られてきたYさまからの送り状。
「家庭用ビデオに録画されたもので、10年近く見ていないので、保存状態にも自信はありません」

そうですか。見ると、当時使われていたβテープで、録画モードも高画質ではありません。

VTRを熱処理にかけテープの貼(は)りつきを予防し再生する

しかし…、照合したところ、Yさまがお持ちでなかった1話分は、すでに私たちのアーカイブに保存されていた回なのです。

「おお!ついにその時がきた!!!!!」
「全話完成だ!!!!!!」

その時、私たちの職場には、思いもかけぬ早い展開への驚きと、貴重な映像をNHKに戻していただいたという視聴者の方との新たな結びつきに、興奮と感激が広がったのでした。

しかし残念ながらもはや私たちのところではβテープは再生できません。また仮に出来たとしても、とても怖くて貴重なテープを職場に置いてあるような普通のデッキで再生することはできません。録画されたときはありきたりの家庭用ビデオ。しかし今となってみれば、これらのテープは地上最後の1本かもしれないのです。

多様な映像フォーマットも再生できる設備

さっそく、いつも修復をおねがいしている専門の会社に依頼します。この会社ではいまでもきちんとメンテナンスを続けているβデッキを数台保有しているのです。テープのほこりをとり、デッキにかけ、再生し、最後にノイズを取り除きます。

はたして画質はどうなのか?音声やシーンはすべて揃っているのか…?
はやる気持ちはこの稿をご覧のみなさまと同じです。しかし、いそいで作業して、テープを台無しにしては元も子もありません。

数日すると、待ちに待った電話がありました。修復専門会社の担当さんからの電話です。とりあえず1本、再生テストをしてみたというのです。

再生にかけたのはタイトルも意味深長ながら、再生が可能かどうか気になっていた「幻の船」。はたして、結果はっ??

「おお、映像はでている。だが…ノイズがある。」

というところで、わたくし【あ】は、政見放送の応援業務が始まったため、専門家にテープをクリーニングにゆだね、10日間のdutyに向かったのでありました。     (つづく)

【あ】

次回更新は9月7日ごろ、いよいよ発見されたビデオの再生結果を詳しくご報告します

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