発掘ニュース

No.247

2019.10.11

スポーツ

日本ラグビー絶好調!強さの歴史を発掘で探る!

ロシア、アイルランド、そしてサモアを破り決勝トーナメント進出に王手をかけたラグビーワールドカップ2019の日本代表!番組発掘プロジェクトはワールドカップ直前にすでに日本の活躍を予想していた!?今回の発掘ニュースは、日本ラグビーの歴史に迫った『ひるまえほっと』(関東甲信越のみの放送)「発掘!お宝番組」のダイジェストです。

★日本の強さの原点 釜石7連覇映像!

まずご覧いただいたのは発掘された新日鉄釜石、日本選手権7連覇の中継映像
ゲストは、ラグビージャーナリスト村上晃一さん

「7年連続ということは軸になる選手が7年いるということでなかなか難しいんです。
今のラグビーと比較できるという意味でも非常に貴重な映像です。」

この発掘映像から村上さんが、釜石の強さの秘密を分析!

◆強さの秘密1 レジェンド・松尾雄治の華麗なるステップ!

実況「松尾が右サイド、抜け出した!さあ抜け出した!またサイドステップ、上手い!松尾独壇場、トライ!素晴らしいステップワークであります!」

村上さん「ホントに舞う感じですよね。同志社の選手も一生懸命タックルに行ってるわけです。それをあざ笑うかのようにスイスイスイスイ、触られないというのが松尾さんの凄いところです。コースの替え方、一歩が大きいんです。しかも次の選手のことも考えながら。こう来てるから、こう抜いていこうとイメージしながら走ってる。僕は45年くらいラグビーを見ていますが、肉眼で見たラグビー選手の中で一番上手いです。」

◆強さの秘密2 俊足・森重隆のハイスピードラン!

実況「あっとインターセプト!森が持って、独走態勢!(…歓声)トライ!森の独走、グラウンドの半分以上を走りました!」

村上さん「森さんというのはコースが開いたところにスパーンとスピードで入ってくるんです。松尾さんはフワッ、フワッと舞うように相手を抜いていくので。この2人の個人技が釜石のV7の魅力でしたよね。」

◆強さの秘密3 とにかくボールをつなぐ!

実況「モールです。ボールは釜石に出ました。松尾が回しました!森から右のウィング宮本へ!また連続攻撃!松尾です!左に細川!細川へ、左ウィング!」

村上さん「結局トライにはならなかったんですが、今のつなぎは釜石の特徴です。捕まった時に、割と適当な感じでボールを離すんです。それがキレイにつながる。“タッチフット”と言いまして、タックル無しでタッチするラグビーがあるんですが、それをよくやっていたのでパスをパンパンパンパン離すんです。捕まった時にどんどん離していくんです。」

いかがですか?今回の日本の活躍につながる『日本ラグビー』の歴史。発掘映像は、ワールドカップでの日本代表の活躍が伝統の技に裏付けられたものだということを“映像”で証明してくれています!

さらに古い発掘映像からは、海外チームにすでに日本ラグビーが通じていた実績も!

★日本の強さの原点 61年前オールブラックスに善戦!

世界最強チームといわれているニュージーランド・オールブラックス。テレビ放送開始後5年目、今から61年前、早稲田大学が対戦した試合です。こちらは早稲田のメンバーとして出場、2トライを決め活躍した日比野弘さんからの発掘映像です。

秩父宮ラグビー場で行われた試合、先制したのは早稲田!さらに日比野選手のスピードのあるトライで点を重ねます!

実況「18番はミーズであります。ニュージーランドでも一番大柄な選手でありまして、6尺3寸4分、26貫900、たまったものではありません。投げ飛ばされました早稲田の選手。」

試合はオールブラックスが勝ちましたが、早稲田も十分に見せ場を作った試合でした。

6尺3寸4分は約192センチメートル、26貫900は約100キロ!

村上さん「日本の選手はこの時100キロの選手はいないと思います。みんな70キロくらいだと思います。70キロより軽い選手も多いと思います。ぶつかるのは怖いですよね~でも結構頑張っているんです。」

「本当に貴重な映像で、61年前の日本がこんなラグビーをしていたんだというのが良くわかります。しかもパスが結構スピーディー。こういうスピーディーなラグビーというのが本当に日本の伝統なんだというのが映像でハッキリわかる!」

「釜石そして早稲田の映像を見ても、日本の特徴はスピーディーなラグビーですよね。テンポよくボールを動かさないと大きな選手に負けてしまうので。そういった意味では今回の日本代表もスピーディーに世界の大きな選手を翻弄してほしいと思います。海外出身の選手のパワーと日本人のすばしっこさ、これが合わさったハイブリッドなチームなので楽しみです。」

★まだまだ続く!ワールドカップを楽しもう!

村上流ワールドカップ楽しみ方①

日本での開催は歴史的な第一歩!

村上さん「これまでワールドカップが開催されてきたのはラグビーが強い国、人気がある国ばっかりです。今回初めてアジアに飛び出すんです。歴史的な第一歩なので、ラグビーの歴史が続く限り語り継がれるくらいの大会。ラグビーがグローバルに広がっていこうという第一歩、是非皆さん楽しんでほしいです。」

村上流ワールドカップ楽しみ方②

ラグビー文化を楽しもう!

品位、情熱、結束、規律、尊重。ラグビーには競技規則の色々なルールを書く前に、これが書いてあるんです。“ラグビー憲章”といいます。」

「ラグビーに関わる人はこれを大事にしていきましょうというもの。これは社会にも通ずることですよね。例えば尊重レフリー、相手チーム、お客さんを尊重する。相手の立場をしっかり認めよう。ケンカをして敵対するより、一緒にラグビーを楽しもうという精神。」

「観客席もチームごとに分かれず、敵と味方同じところで見て一緒に称えあって仲良く見るのがラグビー。それが結束ですね。国籍とか民族とか宗教とかを越えてみんなで一つになってスポーツを楽しもうということ。」

品位。4年前に日本代表が南アフリカに勝った時は、大波乱で相手は大ショックだったんですが、終わった直後に喜んでいる日本チームのところに来て、南アフリカの選手がおめでとうと祝福してくれた。観客席でも南アフリカのファンが日本のファンに祝福の言葉をかける。素晴らしい光景があったんです。これが品位。」

「またラグビーのレフリーは警察官ではなく演出家と言われているんです。選手たちの良さを引き出していくのがレフリーの仕事。試合前に両チームの特徴をよく見て、よく話をしてどんなプレーをしたいか聞いて、そのプレーをさせてあげるように動くんです。ファシリテーターともいわれています。だからラグビーのレフリーと選手は良い関係でお互いに話し合いながらプレーするんです。この辺りも見てラグビー文化を楽しんでいただきたいと思います。」

いかがですか?すでにワールドカップの試合をご覧になっていて、「確かにその通り!」と思われたこともあるのではないでしょうか。まだまだ続くラグビーワールドカップ2019日本代表を応援しながら村上さんの話を思い出しラグビー文化も楽しんでくださいね!

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