発掘ニュース

No.208

2018.09.14

ドラマ

田村正和さんの『鳴門秘帖』一挙に29本!あと2本に!

今年4月から3ヶ月に渡って山本耕史さん主演のもと、BSプレミアムでドラマ化された吉川英治 原作、『鳴門秘帖』40年前にもNHKで放送されていたのをご存知ですか?

主役の法月弦之丞(のりづき げんのじょう)を演じたのは田村正和さん!1977年に放送したこの“昭和版”が、なんと一気に29本発掘されました!!残りは、わずか2本に!

『プリンプリン物語』と同じようにホームページへの書き込みから発掘へとつながりました!情報を寄せてくれたのは栃木県にお住まいの高瀬一恵さん。こちらが書き込みです…

『昭和50年代だったと思います 本放送後 初めて再放送された頃 録画しました。SONYのβ方式です ほぼ全話分 2、3話抜けていると思います。 ビデオデッキが無いので確認できませんが、室内の 本棚の中に 保存していました。 出演者は田村 正和さん 原田 美枝子さん 角野 卓造さんなどです。』

もともとは初回と最終回だけがNHKに保存されていましたが、発掘によって少しずつ失われたピースが埋まってきていた『鳴門秘帖』。高瀬さんの書き込みに喜びながらも、まだ信じられないプロジェクトスタッフでしたが、ビデオが届いて歓喜の声を上げました!

それでは、今回発掘された第2回を見てみましょう!高瀬さんの書き込みによると再放送を録画したとのこと。

鳴門の渦潮をバックにはじまり、はじまり!左上の時刻表示を見ると“3時5分”。
『鳴門秘帖』の本放送は1977年5月6日から毎週金曜日の夜8時~、そして翌1978年4月11日からは午後3時5分に再放送。こちらを録画してくださったのですね。

発掘ニュースNo.68にも書いたのですが、『鳴門秘帖』の面白さの一つが“この人”のオープニング…

そう、落語家の古今亭志ん朝さんです。とにかく回を追うに連れて遊び心たっぷりに工夫を凝らしたオープニング、そしてエンディングが登場します!この回は紙芝居。

では、おもな登場人物を第2回の映像からご紹介!

まずは美しい!カッコイイ!!法月弦之丞(田村正和さん)

ドラマの後半になると、また違った個性豊かな登場人物が現れドラマを盛り上げます!

さて!『鳴門秘帖』は全44回。今回の発掘でそろった29回分や、まだ未発掘なのはどの回なのか最後にご報告します。

青字⇒今回発掘分赤字⇒未発掘分、黒字⇒すでにアーカイブス保存分

鳴門秘帖(1)<新番組> 「桜と月と運命と」
鳴門秘帖(2) 「オランダかるたと阿波侍」
鳴門秘帖(3) 「春の嵐と月夜のカゼと」
鳴門秘帖(4) 「遍路の群と海賊と」
鳴門秘帖(5) 「お十夜頭巾のその下は」
鳴門秘帖(6) 「今ぞ越えゆく鳴門の汐路」
鳴門秘帖(7) 「阿波に渦まく祟りと謎と」
鳴門秘帖(8) 「嵐を呼ぶか一節切」
鳴門秘帖(9) 「山の悪夢と浜辺の恋と」
鳴門秘帖(10) 「恋の行方と地底の謎と」
鳴門秘帖(11) 「江戸の夜風と日かげの花と」

鳴門秘帖(12) 「風雲急なり江戸墨屋敷」
鳴門秘帖(13) 「恋の炎はひと夜の夢か」
鳴門秘帖(14) 「今宵月夜の阿波おどり」

鳴門秘帖(15) 「江戸で闇討ちだまし討ち」
鳴門秘帖(16) 「孔雀長屋は謎のまた謎」
鳴門秘帖(17) 「天気のいいのに唐傘持って」
鳴門秘帖(18) 「深夜の決闘三つ巴」
鳴門秘帖(19) 「月夜の河原,かたき討ち」
鳴門秘帖(20) 「のろいは遠く阿波までも」

鳴門秘帖(21) 「旅路に赤い陽が沈む」
鳴門秘帖(22) 「花嫁御寮はなぜ泣くのだろ」
鳴門秘帖(23) 「日光道中うつのみや」
鳴門秘帖(24) 「秋田の城の内と外」
鳴門秘帖(25) 「仕掛けたワナとあだ討ちと」
鳴門秘帖(26) 「出羽の秋田は波乱万丈」
鳴門秘帖(27) 「命運尽きるか弦之丞」

鳴門秘帖(28) 「雪空の下産声は流れる」
鳴門秘帖(29) 「呼び出し連れ出し誘い出し」
鳴門秘帖(30) 「越後に恋風,江戸には魔風」
鳴門秘帖(31) 「江戸の夜空に流れ星」

鳴門秘帖(32) 「巷に風の吹く夜は」
鳴門秘帖(33) 「旅立つ者と残るひと」
鳴門秘帖(34) 「剣が舞う諏訪の初春」
鳴門秘帖(35) 「もちの木坂の決闘」
鳴門秘帖(36) 「幸福の仮面のかげに」
鳴門秘帖(37) 「浪花に咲いた恋の仇花」

鳴門秘帖(38) 「三ツの葛籠のその中で」(前編)
鳴門秘帖(39) 「三ツの葛籠のその中で」(後編)
鳴門秘帖(40) 「守り袋に意外な秘密」
鳴門秘帖(41) 「生と死の谷間」
鳴門秘帖(42) 「追いつ追われつ秘帖はいずこ」
鳴門秘帖(43) 「潮風悲し相の浜」
鳴門秘帖(44)<最終回> 「花とも見える靄の彼方に」

これを見ると青ばっかり!いかに今回の発掘がスゴイかが良くわかります。 残りはあと2回!!今回提供してくださった高瀬一恵さんにお話を聞きました。

「私は当時、大学生でした。父が『鳴門秘帖』の本放送を見て気に入って、ヒマな私に録画するよう指示したんです。たしかタイマーが無かったのか、上手く働かなかったので…。 実家は町の電気屋さんだったのでビデオデッキもテープもすぐそこにありました(笑)。

ドラマがそんなに好きではなかった父が気に入った『鳴門秘帖』、遺品として大事に残していましたが、ベータデッキも無く再生もできず困っていたところ番組発掘プロジェクトのことを知って相談させていただきました。

今は、父からの預かり物をお渡しできた気持ちで、ホッとしています。」

高瀬さん本当にありがとうございました!! そして皆さんの中に『鳴門秘帖』第16回第32回の録画テープをお持ちの方はいませんか??

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