発掘ニュース

No.198

2018.06.15

ドラマ

森田順平さんから『早筆右三郎』発掘!

今回はこの人からの発掘です!

俳優の森田順平さん。今から40年前、23歳の時の映像です!
森田さんは大河ドラマや『金八先生』での数学の先生役など役者のお仕事をはじめ、外国映画の吹き替えやアニメの声優など多方面でご活躍です。現在のお姿はこちら…

63歳のいまも、ますます素敵です!!今回は発掘された番組とともに、森田さんの貴重なお話もご紹介してまいります!

今回ご提供いただいたのは…

1978(昭和53)年放送の水曜ドラマ『早筆右三郎』、その第15回「罠にかかった軍鶏(しゃも)」という回です。


瓦版

江戸時代、現在の新聞の役割を果たしていた“瓦版”を作っていた朱塗屋『早筆』とは、朱塗屋で活躍するいわば敏腕記者です。


右三郎(江守徹さん)

物語の主人公は『早筆』右三郎(江守徹さん)。一話完結の時代劇で、右三郎が仲間とともに江戸の町に起こる様々な事件を解決していきます。森田さんが演じる“軍鶏の鬼一”は同じ朱塗屋で一人前の早筆を目指し働いています。

さて全34回の『早筆右三郎』、
なぜ第15回だけを森田さんが持っていたのでしょうか??

「当時は、番組のレギュラー出演者が順番で主役的な役を演じる『当番回』というのがあったんです。15話は自分の当番回でした。当時、主役を演じるのは初めてだったので、何としても録画しておきたかった。でも1978年当時はビデオを持っていなかったので、テープを買って、デッキを持っている先輩の俳優にお願いして収録してもらったんです。だから、『早筆』は15話しか持っていないわけです。」

「この早筆で、自分のクレジットが、初めて単独の表示になったのも嬉しかったことを覚えています。その後、翌年にはベータを買い録画を始めました。1979年に出演した『草燃える』は全話録画しましたよ。」

では、森田さんの『当番回』だったという第15話。少しご紹介しましょう!

軍鶏の鬼一(森田順平さん)は、なんとか特ダネを取って瓦版に自分の記事を書きたいと躍起になっていました。

そんな鬼一は、かつてケンカで怪我をさせたことで「人足寄場(にんそくよせば)」と呼ばれる収容所に送られた過去を持っています。寄場で一緒だったという勇吉(堀田眞三さん)はその弱みに付け込み、鬼一は特ダネと引き換えに強盗の手助けをさせられることに…

盗人の一味として追われる身となった鬼一はどうなるのか?特ダネを手に入れ右三郎たちに認めてもらえるのでしょうか?

そしてこの女性はいったい??森田順平さんが主役のこの回、結末はいかに?!番組公開ライブラリーなどでご覧いただける方法を探ってまいります。

さて森田さんからは『早筆右三郎』の思い出をうかがいました!

「当時、自分が一番若い出演者だったので、プロデューサーによく怒られました。その原因は、若い女優さんなどがゲストで出演するとすぐにちょっかいを出したから…。撮影が終わったら一緒に食事に行く約束をしたのはよいのですが、気がついたらお金の持ち合わせが無い。そこで共演していたケーシー高峰さんに、お金を借りようと思って頼んだら、しょうがないな、と一緒に焼肉屋に連れて行っておごってくれたり。そんなことが何回かありました。」


第23回「夢のからくり風まかせ」より(番組関係者から発掘)

「ジャネット八田さん(文学座の同期)が小料理屋の女将を演じていたのですが、中条静夫さんが制作サイドにリクエストをして、小料理屋シーンの撮影は、その日の最終にしてもらうことが多かったんです。そのときには、本物のお酒を撮影用に用意してもらって、うまいねー、といって喜んで呑みました。そして収録終了後には、新宿までみんなでタクシーに乗って、中条さん行きつけの焼き鳥屋で楽しく飲みました。」

「時には居酒屋シーンの撮影が昼間になることもあり、そんな時は酒ではなく水を使って撮影、旨くないなと皆で文句を行ったこともあります(笑)

早筆の出演者は皆仲が良くて、しょっちゅう飲み会を開いていました。週に4日は撮影だったので、いったいいつ台詞を覚えていたのだろうかと思ってしまいます(笑)」

このあと、早筆の番組で知り合った様々な人の縁で、12本の大河ドラマに出演されたという森田順平さん。思い出の一本を提供いただきました。本当にありがとうございました!これからの益々のご活躍を楽しみにしています!

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