発掘ニュース

No.161

2017.07.14

ドキュメンタリー/教養

ガッテンの原点は早野凡平さん?!「レンズはさぐる」

いまから40年以上前に放送された科学番組『レンズはさぐる』が、司会を担当していた早野凡平さんのご家族から提供されました!

早野凡平さんといえば…

そう!ドーナッツ型の布を色んな形に変える「ホンジャマー」の帽子芸がおなじみでした。この映像も今回発掘された『ひるのプレゼント』(1980年放送)からのひとコマです。

さて『レンズはさぐる』は1972(昭和47)年から6年間にわたって放送された科学番組です。しかし、これまでアーカイブスに保存されていたのはわずか1回分(1974年放送で視聴者から発掘された「わな」という回)だけでした。

今回なんと、一気に57回分を提供いただきました!!

こちらがそのビデオテープ。カラフルなペンの丁寧な文字は、凡平さんの息子さんの松本晋一さんが書いたもの。今回連絡をくれたのも晋一さんです。

放送当時、晋一さんは10~11歳。父親が芸人の凡平さんということで、からかわれることはあってもチヤホヤされることは無かったとのこと。『レンズはさぐる』は、父親が出ている番組だからということで、録画しながら家族で見ていたといいます。

残念ながら凡平さんは平成2年に50歳の若さで他界…。ビデオテープは一度も見返すことなく仕舞い込んでありましたが、物置を整理していた際にたまたま発見し、プロジェクトに連絡をくれました。

さて発掘された『レンズはさぐる』を見て最初に感じたのが“面白い!”
そして“チャレンジ”しているということです。

凡平さんが担当した第1回のタイトルはこちら…

科学番組のテーマにバレエ?!と思ってしまうのですが、見事にバレエを科学で分析しようと試みています。

番組名をプリントしたシャツを着て体験リポートや実験隊を組んでロケをするのは、おそらく『レンズはさぐる』が始まりだったのでは?!今から45年前のことです。

熱気ムンムンの教室、バレエの激しいレッスンの間に出される汗が原因であることに注目して体重の変化を調べてみたり…

トウシューズの中でつま先がどうなっているのか?X線写真で見てみたり…

回転をすることで、どうして目が回るのか?ヘルメットに取り付けたカメラで、プロのダンサーと凡平さんの目線の違いを映像で示したり…。

今は様々な番組で使われている演出手法が『レンズはさぐる』には、ふんだんに盛り込まれています。当時、テレビ界の中でも新しい演出だったのではないでしょうか?!

これまで発掘ニュースの中で、『レンズはさぐる』の後継番組『ウルトラアイ』が科学バラエティー番組のパイオニアだとご紹介してきたのですが、『レンズはさぐる』で既に様々なチャレンジが行われていたことが今回の発掘で新たに分かりました!

つまり『ガッテン!』へとつながる人気科学番組の原点の一つは、早野凡平さん司会の『レンズはさぐる』にあったのかもしれません!?

次回は、さらに何回かの『レンズはさぐる』をご紹介しながら、その面白さに迫ります!

思い出・コメントはこちら

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