No.133
2016.12.09
ドラマ
出た!昭和45年ドラマ『鞍馬天狗』超レア3本!
お待たせしました!発掘ニュースNo.109で俳優の瑳川哲朗さんからの発掘をご紹介した際に、『鞍馬天狗』(1969~70年放送)のビデオテープも発掘されたとお伝えしました。
1/2オープンリールに録画された『鞍馬天狗』、ついに再生してデジタル化することに成功いたしました!
こちら!
残念ながらカラーではありませんでしたが、しっかりと録画されています!
サブタイトルは「江戸騒がせ」、その一~その三までの3回分が残されていました。
原作:大佛次郎、脚本:杉山義法、そして主役の鞍馬天狗は高橋英樹さん、当時26歳!カッコイイとともに貫禄があります!
普段は浪人として倉田典膳を名乗る鞍馬天狗は、争いで血を流すことを嫌い正義感に満ちあふれています。
発掘された「江戸騒がせ」は高橋さん演じる鞍馬天狗とともに、ビデオを提供してくれた瑳川哲朗さんが大きな存在感を見せてくれる回です。
33歳の瑳川さんが演じるのは新撰組の局長・近藤勇!幕府を倒そうとする薩摩藩と鞍馬天狗が手を組んでいるという噂から、自らの手で鞍馬天狗を斬ろうとしますが…
時に心を通わせ助け船を出したり…
ある時は刀を合わせ真剣勝負を挑みます。
詳しいストーリーは、番組公開ライブラリーなどでご覧いただけるようになる時までのお楽しみということで!
その他の出演者の若き日の姿をご紹介しましょう。
十朱幸代さんは薩摩藩の武士の妹・妙(たえ)。鞍馬天狗に心を寄せます。
鞍馬天狗も妙(たえ)に惹かれ、相手の気持ちも分かっているのですが…じれったいです。
こちらは坂東八十助さん(杉作)と露口茂さん(黒姫の吉兵衛)。二人はいつも鞍馬天狗のそばにいて、力になったり逆に助けられたり…。八十助さんは14歳、露口さんは38歳です。
この『鞍馬天狗』は金曜ドラマとして1969年10月から1年にわたり全48回放送。NHKには全く保存がありませんでした。今回発掘された貴重な3話は第39回~41回です。
高橋英樹さんのスマートさは、新たな時代劇スターの誕生として評判になったといいます。
その人気ぶりをあらわす番組が、今から20年ほど前に発掘されていました!
1969年大晦日放送の第20回紅白歌合戦です!
総合司会をつとめた宮田輝アナウンサーが自宅で録画していた1/2オープンリールの映像を、奥さまが提供して下さったものです。
この年の紅白歌合戦の応援コーナーの一つ。午後11時を過ぎクライマックスへ向かう直前に、なにやらザワザワと武士姿でステージ上に登場する一団!
「近藤先生!鞍馬天狗は必ずここに来てます。天狗だって人の子ですからね、大晦日になりゃあ“紅白歌試合”を見に来てるに違ぇありません!」
「おしい相手だが大義のためにはやむをえまい。今夜こそ必ず斬る!」と瑳川さん。
そこへ鞍馬天狗登場!
…と思いきや、あっという間に新撰組にやられてしまいます。あまりにもあっけない鞍馬天狗の最期に観客席からは笑い声が。近藤勇局長はじめ、引き上げようとしたところに…!
本物の鞍馬天狗が登場!
「近藤さん、新撰組は罪の無い人間を斬るらしいな。」
ステージでは迫真の殺陣が繰り広げられ、最後は近藤勇と鞍馬天狗の一騎打ち!
しかし決着はつかず…
「近藤さん、まもなく除夜の鐘が鳴り、この紅白歌合戦も勝負がつく。だが我らの勝負は来年まであずけておくぞ。」
「よかろう!」
観客席からは拍手と歓声が沸き起こり、『鞍馬天狗』コーナー終了。
紅白歌合戦の応援コーナーといえば、その年に活躍した芸能界の皆さんが登場する特別な舞台。そのトリともいえる場に『鞍馬天狗』が選ばれたということで、どれだけ人気があったドラマかが分かりますよね!今年の紅白は『真田丸』?それとも『とと姉ちゃん』?
今回、3話分の『鞍馬天狗』を提供して下さった“近藤勇”こと瑳川哲朗さん、本当にありがとうございました!番組公開ライブラリーなど、出来るだけ早く皆さんにお披露目できるよう頑張りますので、どうぞお待ちください!