No.037
2014.12.19
ドラマ
昭和52年の朝ドラ「風見鶏」あと1本!
まずは先週の「発掘ニュース」の最後に出したクイズの答えから!
タイトルにもあるように、大木実さんが出演していたのは1977(昭和52)年に放送された朝の連続テレビ小説・第20作「風見鶏」です!いつも思い出やコメントを投稿してくれる『更紗』さんが「風見鶏のぎんちゃんのお父さん!」とズバリ当てて下さいました!
「風見鶏」は和歌山県・太地で鯨の“もり打ち”の娘として生まれたヒロイン・松浦ぎん(新井春美さん)が、神戸でドイツ人のパン職人と結婚。その後、戦争で夫と生き別れながらも本格的なパン作りに情熱を傾け、外国人から“われらの母”と慕われた女性の一代記です。
“国際結婚”に“職人”…どこか「マッサン」に通じるところが?!と思うのは私だけでしょうか。
この「風見鶏」、元々NHKには第1回の放送テープだけが保存されていました。
放送から30年近くがたった2005年、脚本を担当していた杉山義法さんの奥様から家庭用ビデオで録画したテープが提供され、一気に第152回までがそろいました!
「風見鶏」の放送は全154回、つまり最終回とその前の回だけが欠けていたのです。
あと2本で完全収集!プロジェクトでもなんとか探し出したい番組の一つでした。
その2本のうちの1本、最終回が発掘されたのです!こちら…!
冒頭のテーマ音楽の一部分が欠けていて、ビデオ映像は「語り 八千草薫」のところから。
しかしドラマ部分はしっかりと残されていました!
今回は、第1回と最終回の映像から、ヒロインを演じた新井春美さんの姿をご覧いただきましょう!
朝ドラでは子供時代を別の子役俳優が演じるケースが多いですが、新井さんはご本人が子供時代も演じています!
本当に子供のような可愛らしさ!(先ほどの「第1回のワンシーン」の写真・左端も!)この時、新井さんは23歳。
そして同じく第1回で、すでに高等女学校を卒業した年齢も演じています。
わずか15分の放送時間の間に、あっという間に大人びてしまいました!
そして最終回はというと…
78歳の松浦ぎんを演じる新井春美さん。
一人の女性の人生を描くことが多い連続テレビ小説ですが、この3枚の写真はお見事というしかありませんね!
ちなみに岸部シローさんも第1回と最終回でグーンと年をとっています。
最終回のラストシーンは、ドイツから来た孫のアウグストと一緒に海に向かって叫ぶシーン。
アウグスト(写真右)は夫役のドイツ人を演じた蟇目良さんの二役です!
この最終回のビデオテープを提供してくれたのは一般視聴者の方です
森中大介さん22歳、大学の史学科4年生で日本近現代史を専攻しているとのこと。
ご年配の方からの提供が多い中で、20代の森中さんのご協力にはプロジェクト一同びっくり!古い番組を見るのが大好きな森中さん。知らない人物や出来事などが出てくると気になって調べ、そこから新しいものに興味や関心が広がるのが楽しいといいます。
昔のテレビ番組があまり残されていないという事実を知り、お父様が録画したベータテープがあることを思い出したそうです。「昔の番組は良くも悪くもパワーがありましたね」とも話してくれました。
森中さん、本当にありがとうございました!
皆さん、あと1本!あと1本です!
「風見鶏」第153回をお持ちの方はいませんか?!
情報をお願いいたします!