アカイさんノート: 2010/11/19

"朝ドラ"のおばあちゃん 前編

『てっぱん』田中初音を演じた富司純子(左)

 2011年の4月まで放送した連続テレビ小説『てっぱん』は、養父母の元で育ったヒロイン・あかりが実の祖母・初音と出会い、衝突しながらも心を通わせていく物語。広島県尾道育ちで"がんぼ(やんちゃ)"なあかりと、大阪で暮らす"いけず(意地悪)"な初音の小気味いいやりとりが見どころとなっている。
 これまでも連続テレビ小説には、ヒロインの祖母が多く登場。時に悩めるヒロインを励まし、時に自らの人生をさっそうと生きる個性的なおばあちゃんたちの姿に注目する。

 優しくて温かい!これぞおばあちゃん

 優しく家族を見守るおばあちゃん像は朝ドラでも定番。『さくら』(2002年)では、2人の祖母がヒロインの成長を見守っていた。母方の祖母で金魚店のおかみさんだった神山はまを演じたのは、意外にも朝ドラ初出演だった中村メイコ。「私にかなり近いキャラクターで年齢もほとんど同じ!」と親近感を感じていたよう。一方、父方の祖母でハワイに暮らす松下淑子を演じたのは津島恵子。アメリカ人らしく、それぞれの自主性を重んじる考え方にヒロイン・さくらも励まされていた。


    20101119-23.gif
神山はまを演じた中村メイコ           松下淑子を演じた津島恵子

 

 『わかば』(2004〜05年)ではヒロインの祖母・村上のぶを南田洋子が演じた。「人生、生きちょるだけで丸儲(もう)け」という彼女の口癖が印象に残っている方も多いのではないだろうか? 南田は「のぶは私の祖母と似ている」と、自身の祖母を役に重ねながら演じていた。


『わかば』村上のぶを演じた南田洋子

 

『ファイト』(2005年)、『だんだん』(2008〜09年)で2度の祖母役を務めたのは三林京子。『ファイト』の高倉佳代は「日本の肝っ玉母さんの代表」、『だんだん』の田島初枝は「嫁が2人で孫が2人、複雑なおばあちゃん」とそれぞれのキャラクターについて語っていた。


『ファイト』高倉佳代を演じた三林京子

 


『だんだん』田島初枝を演じた三林京子

 

ナレーションも務めたヒロインの祖母

 『あすか』(1999?2000年)に登場した藤吉志乃は、言葉は優しく穏やかだが、肝心なところは妥協しない和菓子屋「扇屋一心堂」の女将だった。演じたのは朝ドラ初出演の有馬稲子。ドラマ前半で他界した後は、ナレーターとして家族を見守り続けた。


『あすか』藤吉志乃を演じた有馬稲子

 

 祖母を演じる俳優がナレーターとなったケースは多く、近作では『やんちゃくれ』(1998?99年)、『ちゅらさん』(2001年)、『こころ』(2003年)、『ゲゲゲの女房』(2010年)などがある。『ゲゲゲの女房』で野際陽子が演じた飯田登志は"おばば"と呼ばれ家族から慕われる存在。ヒロイン・布美枝が結婚してからも、心のよりどころであり続け、やはりその死後はナレーターとして孫を優しく見守っている。


『ゲゲゲの女房』飯田登志を演じた野際陽子

 

 連続テレビ小説に登場するヒロインの祖母は、その個性も十人十色。誰もが思い描く優しく懐の深いおばあちゃん像から、おばあちゃんと呼ぶのをはばかられるようなエイジレスな女性まで、魅力的な人物がヒロインの生き方に影響を与えてきた。
 次回は、誰にもマネできない個性を持ったヒロインの祖母たちを紹介。そちらもお楽しみに。

最近の連続テレビ小説に登場したヒロインの祖母

連続テレビ小説(放送年)     ヒロインの祖母(俳優名)

『かりん』(1993〜94年) 小森晶乃(岸田今日子)
『ひまわり』(1996年)      長沼うらら(佐々木すみ江)、南田薫乃(藤村志保)
『天うらら』(1998年)      大滝ハツコ(池内淳子)
『やんちゃくれ』(1998〜99年)  水嶋ハル(八千草 薫)
『あすか』(1999〜2000年)    藤吉志乃(有馬稲子)
『ちゅらさん』(2001年) 古波蔵ハナ(平良とみ)
『さくら』(2002年)       神山はま(中村メイコ)、松下淑子(津島恵子)
『こころ』(2003年)       清野いづみ(岸 惠子)
『てるてる家族』(2003〜04年)  岩田ヨネ(藤村志保)
『わかば』(2004〜05年)     村上のぶ(南田洋子)
『ファイト』(2005年)      高倉佳代(三林京子)
『風のハルカ』(2005〜06年)   神崎ちい(朝丘雪路)
『ちりとてちん』(2007〜08年)  和田小梅(江波杏子)
『だんだん』(2008〜09年)    田島初枝(三林京子)
『ゲゲゲの女房』(2010年)    飯田登志(野際陽子)


※現在新規コメントは受け付けておりません

みなさんからの投稿

  • 昨日、淡島さんが「芋たこなんきん」のひいおばあちゃん役だった、で送信しちゃったんですけど、てぇことは、このドラマのおばあちゃん役の宮田圭子さんが抜けてたってことなので・・。
    なんかいつも花岡家、この大家族の食事を作ってたって印象。
    それが画面を通してもおいしさが伝わってくる、しかも大家族だからめっちゃ大量で、あの食事の場面は好きだったなぁ~。
    岸部一徳さん(町子ちゃんの祖父)には夫を立てる良妻で、淡島さんのお姑さんに対しては従順で、鈴木杏樹さんのお嫁さんには優しくて、でも実は花岡家がうまく回ってるのはこのおばあちゃんがいるからって感じですかね。

    更紗|投稿日2012年02月18日 19:09

  • 淡島千景さんが亡くなられましたね。
    で、今さらながら、なんで忘れちゃったんだろ~って思ったのが、淡島さん、「芋たこなんきん」の町子さんの少女時代におばあちゃん、じゃなくて、ひいおばあちゃんとして出てらっしゃいましたよね。
    「ひいおばあちゃん」じゃダメ?(笑)
    ウメさんでしたっけ?
    なぜかヘビの抜けがらを大事にしてるんですよね。
    金運がつくからだったっけ?
    で、なにしろそのヘビの抜けがらがどっか行っちゃって騒動になっちゃったりして(笑)。
    岸部一徳さんの常太郎さんとのやりとりがおっとりして、なんかすっとぼけてて面白かったです。
    ご冥福をお祈りします。

    更紗|投稿日2012年02月17日 21:28

  • やっぱり朝ドラのおばあちゃんというと「繭子ひとり」のおばあちゃんですね。いまでも記憶に残っています。言及されていないのが残念。

    繭子|投稿日2012年01月30日 01:59

  • あけましておめでとうございます(松の内までは使っていいンですよね)!
    “ヒロインのおばあちゃん”、「カーネーション」のふたりのおばあちゃんもそれぞれ魅力的ですね。
    ハルさんの正司照枝さんイイですよねぇ~。
    若いころの、かしまし娘の頃の“テェねえちゃん”(花江ちゃんが照江さんのことをこう言ってましたよね、テェねえちゃんって)は姉妹の中でもいちばんオシャレさんな感じだったと思うんだけど、「カーネーション」では、カンペキに昭和の、戦前の昭和のおばあちゃんになってますよね。
    特に最近のちょっと身体が弱くなってき、でもクチは達者で、糸ちゃんより縫い子のトメちゃんエラく懐いてるとこが、めちゃめちゃ面白いです。
    ハルさんが昔ながらのおばあちゃんとしたら、十朱幸代さんの神戸のおばあちゃんは、おばあちゃんなんて言っちゃぁ~申し訳ないくらい若くて可愛いくて、もはや“おばあちゃん”の括りは入らないと思うんだけど(笑)、いちばん上等な大島(紬)でモンペを作っちゃうとか、なんか突き抜けた女性ですよね。
    大人物(だいじんぶつ)ですワ。


    更紗|投稿日2012年01月05日 15:51

  • omameさん、こんばんは。
    ホントにねぇ~、こっちも年取るけれど、女優さんも年を重ねて行ってるワケだから、おばあちゃん役も仕方ないンでしょうが・・。。
    冨司さんは凛としててカッコイイですね。
    年下の男の子との恋愛といえば、今だったら「セカンドバージン」なんでしょうが(不倫だし、展開がサスペンス過ぎてコワいし、ちょっとニュアンスが違うかもしれない)、私は「愛してよろしいですか」の方がドキドキしながら見てたような気がする~。
    ワタル(時任さん)にドキドキしてたのかもしれない(笑)。
    「おばあちゃん」の話題にムリヤリこじつければ、ワタルのおばあちゃんも面白いおばあちゃんでしたね。
    おとぼけな感じで可愛かったです。
    ごめんなさい、名前が出てこないんだけど、よく大阪のドラマに出られてる女優さんで、もしかして“だんだん”にも出てたかもしれない。

    更紗|投稿日2010年11月24日 19:06

  • 更紗さん、懐かしいドラマを教えてくださいました! 三林さんと時任さんのドラマは、家族で見ていましたよ。実は私、ホント最近まで時任さんの名前を「ワタルくん」として覚えており、母との会話の中では、時任さんの事を言うときは「ワタルくん」で通じていました!

    若い頃に「お姫さま女優」などで銀幕やテレビを飾ってこられた方が、朝ドラで「おばあさん」として出演される。勇気あるなぁと感じたり、改めて自分の歳を感じたりしています。「てっぱん」の富司純子さんもそのお一人ですね。

    omame|投稿日2010年11月23日 06:16

  • 三林京子さんがおばあちゃん役をされたときは軽くショックだったですかねぇ(笑)。
    私の中では、三林さんといえ「元禄太平記」の“おとき”さんであり(はじめて見たときはなんて綺麗な女優さん!!って思った)、「愛してよろしいですか」の“すみれ”さんで、こっちはオールドミス(死語ですね、完全に死語!【笑】)ではあるけれど、一回り下のワタル(時任三郎さん)と恋に落ちて、山城新伍さんと三角関係っぽくなっちゃう。
    だから、「ファイト」でおばあちゃんをされたときはビックリだったなぁ~。
    このドラマではのりピーのお母さん役にも驚いたけど。
    そ~いう時代なんですよねぇ~、みんな年取っちゃうのよねぇ~(しみじみ・・)。

    更紗|投稿日2010年11月21日 19:30

  • あと、思いつくままに並べると、
    1986年「はね駒」の丹阿弥谷津子さん(ことさん)は優しいお姑さんでした。
    同じく1986年「都の風」の宝生あやこさん(巴さん役)も素敵でした。
    1988年「ノンちゃんの夢」の南美江さんの菊さんは可愛かったです。
    1989年「青春家族」の楠トシエさん(とら子さん)は元気いっぱいの面白おばあちゃんでした。

    更紗|投稿日2010年11月19日 18:41

  • 1971年「繭子ひとり」の、北林谷栄さん演じるおばあちゃん(のぶさん)もよかったですよ~。やっぱり上手いもん。
    昔の、昭和の朝ドラのおばあちゃんを書かないのは、敢えて書かないてことですか?
    1983年「おしん」の、おしんのおばあちゃんもよかったですね。泣けたなぁ~。元宝塚の大路三千緒さんが名演でしたね。大路さんといえば「阿修羅のごとく」のお母さん役もよかったなぁ~。

    更紗|投稿日2010年11月19日 18:27

  • 中村メイコさんは、1988年の「ノンちゃんの夢」でナレーターをされていたとき、ノンちゃん(藤田朋子さん演じる結城暢子)の結婚式の回で着付けの先生役で出られてましたね。役名はなかったかもしれないけれど・・。1969年の「信子とおばあちゃん」の毛利菊枝さん(役名は忘れました!)はスルー?

    更紗|投稿日2010年11月19日 18:17