アカイさんノート: 2014/12/22

大河ドラマ『花燃ゆ』出演 優香がドラマの見どころ&NHKドラマ出演作の思い出を語る

幕末の天才思想家・吉田松陰の妹・文を中心に、その家族の絆や松陰のもとで学んだ若者たちの青春群像を描く『花燃ゆ』。優香さんは、文の姉・寿を演じる。『新選組!』以来の大河ドラマ出演となった優香さんに意気込みや見どころをうかがった。また優香さんが過去に出演されたNHKドラマの思い出も紹介する。

大河ドラマ『花燃ゆ』

烈婦と呼ばれたけれど 本当はまっすぐでかわいい人

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大河ドラマ 『花燃ゆ』
 

 激動の幕末、そして明治維新を牽引した志士たちを育て、彼らに多大な影響を与えた吉田松陰。その松陰を支え育てたのが杉家の家族だ、優香さんが演じる寿は、杉家の人々の中では一番はっきりとものを言う女性だ。

「文はおだやかですが、寿は自分の思ったことをまっすぐに口に出してしまうし、言い方もきついんです。最初のうちは台本を読んでも好きになれなくて、共感できる部分はどこなんだろうと探していました」と話す優香さん。これまでの優香さんのイメージからはかけ離れた役どころにとまどいがあったそうだ。
 
 「寿は常に怒っていて仏頂面なんです(笑)。その背景に、寿が健康で手のかからない子だということもあったようです。その分、文やほかの兄弟に愛情が注がれたと思い、自分がひとりぼっちだったとひがんでいるようなところも」。
しかし、意地悪な女性ではないと言う。「賢いし芯も強い。杉家はのほほん家族なので(笑)、寿が正しいことをはっきりと言うのは、視聴者の気持ちを代弁することになると制作スタッフに言っていただいて、とにかくイヤなだけの人に映らなければいいなと思いました」。笑うこともあまりないのだが、「きつくなりすぎないで」との注文も。「私のイメージと違うからこそ、面白いと思っていただければいいなと」。
 
 兄の松陰が、脱藩、黒船密航と事件を起こすたびに辛い境遇に置かれる家族。それでも松陰を応援する家族に対して、「寿だけは、そんなこと間違っていると言ってしまうんです」と優香さん。まさに正論だが杉家の中では浮いた存在だ。
「わかりにくいけれど、本当は寿も寅兄い(寅次郎=松陰)のことを慕っているんです。だけど、寅兄いのしていることはやはり間違っているし、みんなに迷惑をかけることですから」。
実際、寿は松陰脱藩のあおりで結婚が破談になってしまうのだから気の毒だ。とはいえ“烈婦”とまで呼ばれた女性。収録に入ったばかりのころはヒステリックなイメージもつきまとい、長く演じていけるのか悩んでいた。緊張しながらスタジオに入り、共演者ともあまり話せなかったそうだが、そんなとき声をかけてくれたのが杉家の長男・梅太郎の妻・亀を演じる久保田磨希さんだった。
「寿、いいよね、かわいいよ。亀は寿の応援団だよ」というひと言に救われた思いがしたと言う優香さん。「あ、かわいい人なんだ。烈婦と呼ばれるしっかりした部分と、逆に真っ直ぐ過ぎていろいろなことに翻弄されてしまうかわいさもあるんだ」と気づいた。「寿のことをもっともっと好きになろうと思いました」。
 
 寿のことを知りたいと山口に出かけ、寿が小田村伊之助と結婚して2年間だけ住んでいたという長門市の二条窪という所に行ってみた。
「約12世帯と数は少ないのですが、代々住んでいる方たちで、かつて小田村さんと寿さんが村の人たちを集めて教えていたという小さなお堂のようなところに案内していただきました」。そこには寿が書いたお経が張られているなど、いまだに小田村夫婦に強い思い入れ抱く人々がいた。
「これほど時が経っているのに、みなさん小田村さんご夫婦のことが大好きで愛情がすごいんです。たった2年しかいなかったのに、よほど大きな影響を与えたんだなと思いました」。彼らと出会えたことで「寿を大事に演じよう、しっかりしなくては」と実感できた。
「寿のことを大好きな方たちが、杉家の中で寿が一番きれいで賢かったと言ってくださったんですよ」と笑顔の優香さん。1年間、寿のさまざまな顔を魅力たっぷりに演じてくれそうだ。
 
 

~過去の主なNHKドラマ出演作の思い出~

プレミアムよるドラマ『キャロリング~クリスマスの奇跡~』【2014年放送】

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プレミアムよるドラマ 『キャロリング~クリスマスの奇跡~』
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 小説家・有川浩がクリスマスまでの数週間を舞台に描いた小説をドラマ化した『キャロリング~クリスマスの奇跡~』。優香さんは、主人公・大和俊介(三浦貴大)の恋人・折原柊子を演じた。
「台本を読んで何度もうるうるしてしまいました」と話すように、クリスマスに閉鎖することが決まった子供服メーカーとそこに併設する学童保育所から始まる物語は、とても優しくて切ない。
 
 「出て来る人たちに悪い人はいないというか、みな愛すべきキャラクターなんです」。元恋人たち、崩壊寸前の家族、訳ありのチンピラたち…、それぞれが悩みを抱え、解決方法を探るのだが、答えが見つからないままクリスマスまでのカウントダウンが始まる。
 「柊子は3年前に大和と別れて、そのことでずっとすっきりしない思いを抱いて生きているんです。それは大和も同じで、どちらもこれを言ったら相手を傷つけると思って言葉をのみ込んだりしている。二人は似ているのかも知れませんね」。
似たもの同士ゆえにわがままにもなれない。優香さんはそこに歯がゆさを感じつつも、「でもすごくわかります。必ずしも恋愛に限らず、私もあの時、言っておけばよかったと思いながら言えずにきてしまったことがたくさんありますから」。
 
 柊子を演じながら、自分自身のことを振り返り、考えてしまうこともあったそうだ。
「柊子がわがままになりたいけどなれないのは、大和の幸せをすごく望んでいるからで、たとえ自分は苦しくても受け入れようと思っていたんですね。大人のようで子どものような、いろんな感情を持っている人だなと思いながら演じていました」。
 そんな柊子が、学童保育所に通っていた小学生の航平(鈴木福)や、その家族などをみていくうちに、だんだん変わっていく。
「子どもに教わることもあるし、やはり人は人によって成長していくということ、人との繋がりを感じられるとても良いお話でした」とのこと。物語全体を流れる空気は現場にも反映されていて「登場人物のみなさんのお芝居を見ていても、かわいかったり、面白くてくすっと笑ってしまったり。現場に行くのが本当に楽しみでした。特に航平役の鈴木福くんはみんなのアイドルで、毎日癒されていました」。
 
 

よる☆ドラ『本日は大安なり』【2012年放送】

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よる☆ドラ 『本日は大安なり』
 

 優香さんが主演をつとめた『本日は大安なり』は、5つの結婚式が予定されている大安吉日の朝、ホテルに「すべての結婚式をやめろ」と書かれた脅迫状が届いたところから始まる抱腹絶倒のコメディーだ。

ホテルの結婚式場で働く熱血ウエディング・プランナー、山井多香子を演じた優香さんは「人の幸せをサポートするのがウエディング・プランナーですが、いろいろな家族、いろいろなカップルがいて、結婚式に出席しているだけでは見えなかった苦労を知り、本当に大変なお仕事だと思いました」と振り返る。
 
 しかし、多香子は情熱的でがんばり屋、秘密裏に犯人を捜しながらすべての結婚式がとどこおりなく執り行えるよう奔走する。
「ドラマの中でずっと走り回っていたような印象があります(笑)。スピード感もあり、華やかでスリリング、面白くてスカッとするストーリーでした」とのこと。
名古屋放送局の制作だったため、出演者は名古屋に滞在しての収録となった。そのため、一緒に食事に行く機会も多かったそうだ。事務所の後輩である鈴木亮平さんと「珈琲を飲みに行ったり、ラーメンを食べに行ったりしましたね」。浅野ゆうこさんとはクリスマスの日に焼き肉を食べに行ったとか。「スケジュールが過酷だったけれど、その分、結束力が強まるというか、みんな仲良くなって、先に終わった人が待っていて、翌朝も早いのに飲みに出かけたりしました」。
 いまでも一緒に舞台を見に行くなど、共演をきっかけによい仲間が出来たそうだ。
 
 

大河ドラマ『新選組!』【2004年放送】

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大河ドラマ 『新選組!』
 

 大河ドラマ『新選組!』で優香さんは2人の女性を演じた。1人目は、近藤勇の京都での恋人・深雪太夫(=お幸)。そして2人目が、その生き別れた妹・お孝だ。

「深雪太夫は動きがとれないくらい衣装もかつらも重かったことを覚えています。でも太夫姿になることなんて一生の中でそんなに何度もあることではないので、貴重な経験でしたし、華やかな衣装を着られたこともうれしかったですね」。
セットの豪華さも忘れられない。「真っ赤なじゅうたんのお部屋で踊るシーンもありました。年齢のわりにちょっと大人っぽい役だったので、それが少し難しかったかな。深雪太夫の色っぽさ、つややかさなどを、どうしたら出せるのかなと思いながら演じていたことを覚えています」。
 一方、妹・お孝はじゃじゃ馬で元気いっぱいな女の子、「深雪太夫よりはっちゃけて出来ました」ということだ。
 
 楽しみだったのは京言葉のセリフ。東京生まれの優香さんにとって「方言を話すのがすごく楽しくて、音楽を聴くような感覚で覚えていくのも大好きなんです」。
『新選組!』という男ばかりのドラマのなかで、ただでさえ女性の出演者が少ない中、初めての二役というプレッシャーもあったようだが、「時代劇も大好きなので」と全力で取り組んだ。
 毎年年末にはいまだに『新選組!』の出演者が集まって忘年会をするとか。出演者たちの間にも、新選組のような強い絆が生まれた作品だったようだ。