アカイさんノート: 2008/09/26

連続テレビ小説『ふたりっ子』少女編(2)

 9月29日(月)からいよいよ始まる連続テレビ小説『だんだん』。双子のヒロイン田島めぐみ・一条のぞみを演じる双子の女優、"マナカナ"こと三倉茉奈・佳奈の女優生活の原点となったのが、連続テレビ小説『ふたりっ子』(1996年度後期放送)だ。

 『ふたりっ子』のダブルヒロイン、双子の麗子(菊池麻衣子)と香子(岩崎ひろみ)の少女時代(1~8回)を演じ、大人気となったマナカナ。好演の裏には、3か月にわたる特訓があった。今回は、そうした制作舞台裏をご紹介しよう。

 

10組の双子姉妹から選ばれたマナカナ

 1996年3月。半年後に始まる『ふたりっ子』のヒロイン・麗子と香子の少女時代を演じる子役のオーデションが行われた。集まった10組の双子の姉妹の中から、「かわいい」「明るい」「元気がある」の3拍子揃った三倉茉奈・佳奈が選ばれた。
 当時、2人は大阪の公立小学校の5年生。5歳の時から地元の劇団に通い、コマーシャルや映画に出演した経験はあるが、本格的なドラマ出演は初めてだった。

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 出番の多い香子役を奪い合う

 麗子と香子は、優等生の姉と活発な妹という対照的な性格だが、本物の双子であるマナカナは性格も好みもそっくり。「香子のように乱暴な言葉は使いません」と言いながらも、実は香子タイプの活発な2人だ。そのため、配役の決定にはスタッフも悩んだ。本人たちは、台本のセリフを数えて、「出番の多い香子の方がいい」と奪い合ったという。
 結局、「妹が妹を、姉が姉を演じる」ということになり、佳奈が香子役、茉奈が麗子役に決まった。

 

 セリフ覚えはバッチリ!

 出演決定から特訓がスタートした。学校が終わってから夜遅くまで、日曜日を除くほぼ毎日、3か月にわたって続いた特訓は、演技だけでなく、歌とダンス、さらにピアノや将棋の練習も。でも、2人はそんなハードな生活もつらいどころか、楽しくて仕方がなかった。セリフを覚えることもぜんぜん苦にならない。出演者全員のセリフを覚えては、うっかりセリフを忘れた共演者の度忘れを救うこともあったそうだ。
 そんな2人の元気と明るさは、NHK大阪放送局の収録スタジオにも広がり、スタッフや共演者を活気づけ、番組に勢いを与えた。

 

 『だんだん』に『ふたりっ子』の映像が!

 今回、マナカナがダブルヒロインを務める連続テレビ小説『だんだん』。演出を担当するのは、『ふたりっ子』を担当した長沖渉チーフ・ディレクターだ。
 この長沖ディレクターならではの粋な仕掛けが『だんだん』第1週に登場する。父親のシジミ漁師(吉田栄作)が子ども時代のめぐみ(茉奈)を回想するシーン(第1週)で、『ふたりっ子』の映像が使われるのだ。完成作品を見るまで知らされていなかった茉奈は「長沖ディレクターからのびっくりプレゼント」と驚いたとか。
 最後に、長沖ディレクターのメッセージをご紹介しよう。
 「マナカナを連続テレビ小説のヒロインにした『ふたりっ子』から12年。私自身、今回が最後の連続テレビ小説の演出になります。再び、マナカナという奇跡の双子がハイビジョン画面を跳ね回り、運命の糸に操られながら数奇な人生を歩んでいきます。どうぞご期待ください!」

 『ふたりっ子』の第1回で、ピンクレディーの「ペッパー警部」の歌と踊りを披露したマナカナ。お茶の間のあまりの人気に、物語の終盤、姉・麗子の双子の娘、真実・玲実として異例の再登場を果たす。この時、2人は「二千一夜のミュウ」という曲を歌った。実はこの曲、麗子の娘2人が8歳になった2001年、すなわち、『ふたりっ子』放送時の4年後の未来に流行っているという設定で作られた番組発のオリジナル曲。作詞は、作詞家・エッセイストとして活躍している麻生圭子、作曲は番組の音楽担当、梅林茂が担当した。
 "ふたりっ子"麗子と香子が生まれたのは、高度経済成長の1966(昭和41)年という設定だった。2人のヒロインは、オイルショックの10歳前後に少女時代の個性に目覚め、バブル期に青春時代を送り、やがて不況の平成を迎え、再び、マナカナが登場する2001年に希望を抱いていた。
 ちょっぴり懐かしい"近過去グラフティー"であり、ピンクレディーだけではなく、時代の流行歌が巧みに取り入れられていたのも、これまた懐かしい雰囲気だった。


◇放送期間:1996(平成8)年10月7日~1997(平成9)年4月5日
◇放送時間:総合テレビ 月曜~土曜 8:15~8:30
◇脚   本:大石静
◇音   楽:梅林茂
◇主  題  歌:「ナチュラル」歌・NOKKKO
◇制作統括:二瓶亙
◇演   出:長沖渉 西谷真一 鈴木圭 東山充裕
◇主な出演者:
        野田香子:三倉佳奈→岩崎ひろみ
        野田麗子:三倉茉奈→菊池麻衣子
        野田光一(父):段田安則
        野田千有希(母):手塚理美
        有沢英之(祖父・千有希の父):高島忠夫
        有沢理佐子(祖母・千有希の母):香川京子
        有沢可奈(曽祖母・英之の母):丹阿弥谷津子

        佐伯銀蔵(かけ将棋の"真剣師"):中村嘉津雄
        米原公紀(香子の将棋の師匠):桂枝雀
        米原桂子(公紀の妻):三林京子

        森山史郎(天才棋士・香子の夫に):伊藤譲二→内野聖陽

        海東壮平(海東財閥の御曹司・麗子と交際):山本太郎

        黒岩良夫(近所の理髪店):宮川大助
        黒岩伸代(良夫の妻):宮川花子
        黒岩政夫(黒岩家の息子・麗子の夫に):伊原剛志

        谷武蔵(近所のたこやきビリヤードのマスター):河島英五
        オーロラ輝子(新世界歌謡劇場の演歌歌手):河合美智子


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みなさんからの投稿

  • ふたりっ子は人気投票でトップ5に入っています。総集編連続4回シリーズもDVDでリリースをリクエストします。

    kirari|投稿日2010年07月26日 14:54

  • はじめて「だんだん」を見た家人が、「二人のロッテ?」って言ったんですけど、「双子」が主役のドラマってこんな感じで、「出生の秘密を探り合う」とか「入れ替わって大騒ぎする」っていう展開になるんですよね。特に一卵性のそっくり双子ちゃんだと。
    双子じゃないけど、「奥さまは魔女」のサマンサとセリーナも?これは一人二役だけど(笑)。

    更紗|投稿日2008年10月12日 14:48