アカイさんノート: 2017/04/03

東京を主な舞台にした 連続テレビ小説

連続テレビ小説と言えば、全国各地を舞台に、その土地ならではの言葉や風習などが描かれることも魅力のひとつ。2017年放送の『ひよっこ』や2016年放送の『とと姉ちゃん』、2014年放送の『花子とアン』などは地方で生まれたヒロインが東京に移住し、成長する姿を描いている。一方、2012年放送の『梅ちゃん先生』は戦後復興期の東京・蒲田を舞台に、地域に密着した医療を志す町医者となっていくヒロイン・下村梅子の半生を描いており、舞台はほぼ東京だ。東京を主な舞台にした作品はどんなものがあったのか、振り返ってみた。

umecyan.jpg 『梅ちゃん先生』(2012年4月~9月)

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ヒロインのふるさと、東京

 連続テレビ小説ではヒロインの多くが、進学や就職、結婚などをきっかけにふるさとを出て上京。自らの道を切り開いていくが、東京生まれのヒロインがふるさと・東京で生きていく姿を描いた作品も多く生まれている。第1作「娘と私」、第3作「あかつき」、第8作「あしたこそ」など、初期の作品には東京が舞台のものが多く、以降は全国各地、さまざまな地域出身のヒロインが故郷や新天地で生きる姿が描かれるように。初期作品以来、久しぶりに東京を舞台としたのが、浅草区生まれの女優・沢村貞子の半生を描いた第21作「おていちゃん」だった。

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『娘と私』(1961年4月~1962年3月)archives_comment_button01.gif

 

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『あかつき』(1963年4月~1964年4月)archives_comment_button01.gif

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 『あしたこそ』(1968年4月~1969年4月)archives_comment_button01.gif

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『おていちゃん』(1978年4月~9月)archives_comment_button01.gif

 

作品に漂う江戸情緒

第48作『ひらり』は大相撲の殿堂・国技館のお膝元、両国が舞台。石田ひかり演じるヒロイン・藪沢ひらりをはじめ、家族、ご近所の仲間たちまで、登場人物の多くは粋で気っぷのいい生粋の江戸っ子だった。近くには梅若部屋があり、力士たちの暮らしぶりやしきたりなども描かれた。

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『ひらり』(1992年10月~1993年4月)archives_comment_button01.gif

 

東京下町の代表格、観光地でもある浅草が舞台となったのは第68作『こころ』。中越典子演じるこころは、浅草で八代続く老舗うなぎ店『きよ川』の一人娘。友人には船宿(屋形船屋)の娘や

お風呂屋の跡取り娘、花火職人など、下町らしい背景を持つ人々が登場。三社祭、隅田川の花火、サンバカーニバルなども描かれるなど、地域色豊かなドラマとなった。

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『こころ』(2003年3月~9月)archives_comment_button01.gif

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『瞳』(2008年3月~9月)archives_comment_button01.gif

都会で自立する等身大のヒロイン

 第28作「本日も晴天なり」は戦時下にNHKのアナウンサーを務め、戦後、ルポライター、作家へと転身するヒロインの成長物語。昭和元年に人形町で生まれたヒロインが、戦中、戦後の東京で自らの道を切り開く姿が描かれた、女性の自立を考えた作品だった。

honjitumo.jpg『本日も晴天なり』(1981年10月~1982年4月)archives_comment_button01.gif

 

 同じく都会で自立する女性を描いたのが、第42作「青春家族」。ヒロイン・阿川麻子は、東京の大手デパートのバイヤーとして忙しい毎日を送りながらも、仕事と家庭を両立させているキャリアウーマン。その娘・咲は漫画家志望だった。都会で暮らす等身大の家族を描いた作品は珍しく、まるでトレンディードラマのような展開が印象的だった。

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『青春家族』(1989年4月~9月)archives_comment_button01.gif

【アカイさんの一言】

連続テレビ小説の多くは地方出身のヒロインが都会に出て、自らの道を模索する姿が描かれる。しかし、東京出身のヒロインが地方で暮らすという逆パターンも! 第39作『はっさい先生』では、ちゃきちゃきの江戸っ子であるヒロイン・早乙女翠が、大阪の男子校に英語教師として赴任。奮闘する姿が描かれた。第47作『おんなは度胸』のヒロイン・山代玉子もまた東京出身。関西の温泉旅館に嫁ぎ、孤軍奮闘していく…。また、第46作『君の名は』は、東京大空襲から物語がスタート。その後、北海道、新潟、三重などと舞台地を移しながら物語が進行していった。

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『はっさい先生』(1987年10月~1988年4月)archives_comment_button01.gif

 

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 『おんなは度胸』(1992年4月~10月)archives_comment_button01.gif

 

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 『君の名は』(1991年4月~1992年4月)archives_comment_button01.gif

 連続テレビ小説の多くは地方出身のヒロインが都会に出て、自らの道を模索する姿が描かれる。しかし、東京出身のヒロインが地方で暮らすという逆パターンも! 第39作「はっさい先生」では、ちゃきちゃきの江戸っ子であるヒロイン・早乙女翠が、大阪の男子校に英語教師として赴任。奮闘する姿が描かれた。第47作「おんなは度胸」のヒロイン・山代玉子もまた東京出身。関西の温泉旅館に嫁ぎ、孤軍奮闘していく…。また、第46作「君の名は」は、東京大空襲から物語がスタート。その後、北海道、新潟、三重などと舞台地を移しながら物語が進行していった。

東京を主な舞台にした連続テレビ小説
番組タイトル         放送年
第1作「娘と私」       1961(昭和36)年
第3作「あかつき」      1963(昭和38)年
第8作「あしたこそ」     1968(昭和43)年
第21作「おていちゃん」  1978(昭和53)年
第28作「本日も晴天なり」 1981(昭和56)年
第42作「青春家族」    1989(平成元)年
第48作「ひらり」      1992(平成4)年
第68作「こころ」        2003(平成15)年
第78作「瞳」         2008(平成20)年
第86作「梅ちゃん先生」  2012(平成24)年


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みなさんからの投稿

  • アカイさん、今読んでて思ったんですけど、なんでこの中で「おていちゃん」と「本日も晴天なり」のスチール写真がのっていないのですか?ほかの作品はちゃんと写真を載せているのに、なぜですか?教えてください。

    元子|投稿日2012年12月17日 21:33

  • この括りには入らないんだけど、「私の青空」の築地の人たちがいいよね。
    山本カントクの氷屋さん一家もよかったし、無法松の大仁田厚さんが実はいいとこ坊ちゃんで、あれ?なんだっけ?“タカちゃま”だっけ?中条きよしさん演じるお兄ちゃまが万里小路史彦さん、“フミちゃま”(笑)で、スッゴイ面白かったです。
    あき竹城さんの小百合さんのフラメンコも強烈だったし(笑)。
    随分前だけど、「いちばん星」で佐藤千夜子が下宿するお豆腐屋さんだっけかな、三遊亭円之助さんと塩沢ときさんの夫婦もよかった。
    やっぱり脇に絶妙の配役をしてくれるとドラマって面白くなりますよね。
    あと、そうだな、「本日も晴天なり」のお父さん、津川雅彦さんの日本手ぬぐい屋さん(だっけ?)が江戸っ子!!って感じでよかった。
    津川さんのこういうお父さん役って新鮮だったなぁ。
    津川さんっていえば「いちばん星」の中山晋平(だっけ?)が素敵でしたね。

    更紗|投稿日2012年04月23日 11:01